韓国映画特集
【インタビュー】クロックワークス・細川由香理さん 良いものは良い!韓国映画を日本に届けるひと(2)
マ・ドンソクのマブリーさ炸裂のヒューマンドラマ『スタートアップ!』
― 細川さんが買い付けされた作品の中で、今後のおすすめ映画はありますか?
細川:10月23日公開の『スタートアップ!』ですね。先ほど『新感染』の話が出ましたが、あの作品は一人のスターを生んだ作品だとも思っていて。平手打ちでゾンビを倒すという、ゾンビの新しい倒し方を見せてくれたマ・ドンソク。剛腕ですべてを解決してくれるスターです。
韓国ではマ・ドンソク+ラブリーで“マブリー”というニックネームが付くほど幅広いファンを獲得している方ですが、『スタートアップ!』ではいつもの強面兄貴なマ・ドンソクではなく、マブリーが全開(笑)。
ある媒体で「マ・ドンソク史上、最強にラブリーなマブリー」という見出しがついたほどです(笑)。
― 強いマ・ドンソク兄貴の映画は数多く公開されていますが、マブリー全開の映画はそこまで多くないですよね。
細川:そうなんですよ。今回はもうマブリーの十八番。おかっぱ頭の謎の中華料理人役なんですが、目を開けたまま眠ったり、アイドル大好きでアイドルの楽曲を踊ったり。もちろん、この作品でも強烈な平手打ちは健在でバシバシ炸裂します(笑)。
― かなりコメディなマブリーが観られそうです(笑)。
細川:はい(笑)。ただ、マブリーは面白いだけでなく人生の指南役でもあるんです。18歳の迷える少年たちがマブリー演じる謎の中華料理人と出会い、人生の1歩を踏み出していくというストーリーなのですが、ただそれだけでなく、マブリー自身も彼らに背中を押してもらうことになるんです。若者と大人の出会いが、生きていく上での気づきや勇気をお互いに与えるんです。
ここが韓国映画の上手いところですよね、コメディの中にもメッセージ性があって感動できる。
― 韓国映画ってエンターテインメントとメッセージの融合がとても上手ですよね。
細川:軸がしっかりあるからこそ、キャラクターもぶれないし物語に説得力が生まれる。謎のマブリーにもちゃんと説得力が生まれる構成になっているんです。おかっぱ頭でただ中華鍋を振っている謎の料理人なだけじゃない(笑)。
この「謎の」というところにキーポイントがあって…。『悪人伝』で強面の兄貴を堪能した後は、180度違うマブリーを堪能してほしいですね。
― 『悪人伝』と『スタートアップ!』のマ・ドンソクさん、同一人物とは思えない…(笑)。
細川:思えないですよね(笑)。憂鬱な気分になりがちな状況が続く中、笑って元気が出るビタミン剤のような映画なので、マブリーに癒されて元気をもらいに来てほしいなと思います。コロナもマブリーの平手打ちでやっつけてほしい…。
― マ・ドンソクさんならやっつけられそうな気持になりますよね(笑)。
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