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韓国映画特集

韓国映画入門!知っておきたい10人の監督

パク・チャヌク監督

南北兵士の友情と悲劇を描いた『JSA』(00)が大ヒット。反共を国是とし、1990年代まで北朝鮮の人々を肯定的に描けなかった韓国で「人間的な北の軍人」(演じるのはソン・ガンホ)を登場させたことは画期的だった。

その後『復讐者に憐れみを』(2002)、日本漫画が原作の『オールド・ボーイ』(2003)、『親切なクムジャさん』(2005)の「復讐3部作」が世界的に高評価を受ける。『オールド・ボーイ』はカンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリを受賞。審査委員長のクエンティン・タランティーノ監督が激賞したエピソードはあまりにも有名だ。

パク作品の最大の特徴は、残酷シーンすらも見惚れてしまう映像美。日本植民地時代の朝鮮が舞台の『お嬢さん』(2016)でも凝った映画美術が堪能できる。 


『お嬢さん』© 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED

 

ファン・ドンヒョク監督

70歳のおばあさんが20歳に戻ってしまい、戸惑いながらも青春を取り戻す『怪しい彼女』(2013)が大ヒット。中国や日本でもリメイクされた。

コメディー監督かと思いきや、次作の『天命の城』(2017)は骨太の時代劇。1636年、清の大軍に攻められ孤立する「南漢山城」を舞台に、朝鮮の高官たちが清に降伏すべきか否かで対立する。「国と民衆を救う最善の選択は何か」というテーマは現代にも通じるものだ。

遡れば、海外養子問題を扱った『マイ・ファーザー』(2007)、聴覚障害児の学校で起きた性的虐待事件を描く『トガニ 幼き瞳の告発』(2011)と、常に社会問題に目を向けている。 


『天命の城』© 2017 CJ E&M CORPORATION and SIREN PICTURESALL RIGHTS RESERVED

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