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中国のアイドル業界を支える、3大芸能プロダクションとは?《後編》

引用元:wechat Vlinkage 公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「偶像经纪公司“三足鼎立”,风云突变如何“出招”?」


2018年、中国のアイドル業界では様々な芸能プロダクションが乱立し、一時代を極めた。

この潮流が落ち着きを見せた現在、アイドル産業の芸能プロダクションとして残っているのは、中国ローカルアイドルをてがける哇唧唧哇娯楽文化有限公司(WAJIJIWA Entertainment)、韓流式アイドル産業を取り入れた多国籍芸能プロダクションYUE HUA Entertainment、中国のジャニーズ事務所的存在でアイドル養成を得意とするTFエンターテインメントの3大プロダクションが挙げられる。

この3つの会社の特徴を分析し、今後の中国アイドル業界の動きを探ってみる。

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TFエンターテインメント

最後はTFエンターテインメント。下記はTFエンターテインメント所属アーティストの活動一覧。

間もなくTFBOYSは、デビュー時にファンと結んだ“十年之約”の時を迎える。2013年のデビューから2021年の現在まで、TFBOYSは努力を続け、業界の主力へと成長を遂げた。

ワン・ジュンカイ(王俊凱)は、近年各方面で活躍し、広告契約も20件に。映画作品では、ルー・チュアン(陸川)監督の『749局(原題)』、リー・ユー(李玉)監督の『断·橋(原題)』、チャオ・リンシャン(趙林山)監督の『731(原題)』など、いずれも内容重視の作品セレクトで、高い演技力にも期待が寄せられている。

イー・ヤンチェンシー(易烊千璽)は00年世代俳優のリーダーに。映画『少年の君』から『送你一朵小紅(原題)』、『中国医生(原題)』まで、国際的な評価も高く、繊細なパフォーマンスは観衆からも高評価を得ている。突然上映延期となってしまった『長津湖(原題)』だが、これが公開となれば、イー・ヤンチェンシーは必ずや俳優として新たなキャリアを認められる存在となることだろう。

ワン・ユエン(王源)は、音楽に焦点を当てて活動をしており、SNSなどを活用しながら00年世代アーティストとしての位置付けを強化している。

時代少年団は、“兄(TFBOYS)”たちと比較することはできないが、今年は苦境から徐々に抜け出しており、メンバーのディン・チェンシン(丁程鑫)とマー・ジアチー(馬嘉祺)は、演技やバラエティ番組での活躍が業界から認められ、映画のオファーも受け始めた。ソン・ヤーシュエン(宋亞軒)は、人気バラエティ番組「王牌対王牌(原題)」に参加している。

TFエンターテインメントは国内エンターテインメント業界で最も成功したアイドル養成型芸能プロダクションとして、“第一世代”の次を担う新人グループの育成に専念し、「創造営シリーズ」の爆発的人気の影響を受けながらも、自社での独立したプロモーションのコンセプトを支持し続けることを躊躇せず、新人チームのメンバーをバラエティ番組に送ることをしなかった。そして最後まで耐え忍んだ結果、ディン・チェンシンやマー・ジアチーという新しいアーティストを世に出すことに成功した。  

一般的なアイドルの練習生制度と比較した場合、養成系の最大のメリットは、非常に長い期間、苦楽を共に過ごしてきた仲間同士の一体感と友情が生まれること。そして、まっさらな状態から芸能活動を始めさせて、起床、食事、訓練、プライベートの交際の仕方など、あらゆるものを事務所が与え、管理・指導することができることだろう。そして、アイドルがアマチュアから有名人に成長する様子をファンが見ることを可能にしただけでなく、公式ウェブサイトやアプリを通じて独自のファンクラブシステムを確立し、利益を得ることにも成功した。

しかし、この運営モデルにも問題はある。まず、この養成系アイドルの最大の魅力は、アイドルとしてのポジティブで完璧なイメージで、ごく普通のアイドルの不祥事を知ってもファンは“塌房”(推しのアイドルの不祥事を知ったとき、自分の家が倒れたぐらいショックだった気持ちを表す言葉)するのだから、養成系アイドルファンに言わせれば、喫煙であったり、高考(中国の大学入試)の点数が低い、などといったことは、到底耐えられるレベルの問題ではなくなってしまう。このため事務所側が所属芸能人のキャラクター性やイメージをコントロールするのが非常に難しくなってしまうのだ。

さらに、中国の関係当局によるオンラインファン文化の問題に対する監督の強化と規制が強まる今日では、ファンからの課金制度方式も、将来を見据えて改変していく必要があるところだろう。

国内のエンターテインメントアイドル市場が予想外に変化した2021年。中国のアイドル業界が今後どういった方向に進んでいくのか、期待を込めて見守る価値がありそうだ。


翻訳・編集:Cinem@rt編集部

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