中国のアイドル業界を支える、3大芸能プロダクションとは?《前編》
引用元:wechat Vlinkage 公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「偶像经纪公司“三足鼎立”,风云突变如何“出招”?」
2018年、中国のアイドル業界では様々な芸能プロダクションが乱立し、一時代を極めた。
この潮流が落ち着きを見せた現在、アイドル産業の芸能プロダクションとして残っているのは、中国ローカルアイドルをてがける哇唧唧哇娯楽文化有限公司(WAJIJIWA Entertainment)、韓流式アイドル産業を取り入れた多国籍芸能プロダクションYUE HUA Entertainment、中国のジャニーズ事務所的存在でアイドル養成を得意とするTFエンターテインメントの3大プロダクションが挙げられる。
この3つの会社の特徴を分析し、今後の中国アイドル業界の動きを探ってみる。
哇唧唧哇
まずは、哇唧唧哇娯楽文化(以下、哇唧唧哇)から。上の表は、哇唧唧哇を代表するアーティストたちの活動をまとめたもの。
シャオ・ジャン(肖戦)は、商業価値も高く、広告担当は17件、高級ブランドの起用も目立つ。映画・ドラマなどの出演作としては、「王牌部隊(原題)」「玉骨遥(原題)」の新作2本がすでにクランクアップしており、ヤン・ズー(楊紫)との共演作「余生、請多指教(原題)」も放送を控え、期待を集めている。
同事務所の所属アーティストとしては、独創的なミュージシャンとして活躍中のマオ・ブーイー(毛不易)も非常に人気が高く、音楽系番組への出演、アルバムのリリースの他、ヒット曲も多く、映画やテレビドラマOSTなどでの評価も高い。
ジョウ・ジェンナン(周震南)、ヴィクター・マー(馬伯騫)は、いわゆる哇唧唧哇の“第二世代”にあたる存在。ジョウ・ジェンナンはオーディション番組「創造営2019」でデビュー。リアル御曹司としても知られるヴィクター・マーは、その快活で陽気なキャラがウケてバラエティ番組を中心に活躍中だ。
中国ローカルのアイドルが所属する芸能プロダクションとして、2017年に設立された哇唧唧哇の最大の利点は、大手のテンセントに支えられていること。新人開発、アーティスト管理、プログラム制作、音楽制作など深く統合し、バラエティショー、アイドルのための映画リソースなど、スターを売り出すには明らかな利点を持つ。
また、アーティストの選考において、哇唧唧哇では韓国や日本のアイドルの固定基準を破り、常に多様性と柔軟性を追求。他のアイドルエージェントとは異なり、スターを作るために「101シリーズ」のようなオーディションスタイルに重きをおき、人気オーディション番組「明日之息子」のような強いIPを保持する。
こうした利点と同様に、哇唧唧哇が直面する“ジレンマ”も非常に明確だ。
1つ目は、アーティストのプライベートな問題の管理について。YUE HUA EntertainmentやTFエンターテインメントのように、一定のトレーニングプロセスを経てアイドルを市場に宣伝する必要がある企業と比較すると、哇唧唧哇のアーティストはすべてオーディション出身であり、契約に署名した後の直接デビューは、プライベート管理がより多くなり難しい。
そのため、次々と「アイドル失格」とネット上で騒動となる事例もあり、そうした際に事務所側の問題に対応するスピードと方法が整っていなかったことなどもあり、アーティストとの信頼性にまで発展する場合もある。
2つ目には、トップアーティストへの過度の依存。いずれは独立という形もあり得るであろうトップスターのシャオ・ジャン、売れっ子アーティストのマオ・ブーイーの後継者となるスターが、近年の哇唧唧哇からは生まれておらず、早々に次なるカードをそろえる必要がある。
<中編へつづきます>
翻訳・編集:Cinem@rt編集部
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