アジアで活躍する実力派俳優たち 【前編】既存の枠を飛び越えた男たち
それから、傑作との呼び声の高い台湾ドラマ「悪との距離」に出演したウー・カンレン(呉慷仁)とウェン・シェンハオ(温昇豪)も、近年さらに評価を高めている実力派です。
「悪との距離」で金鐘奨ドラマ最優秀主演男優賞にノミネートされたウー・カンレンは、映画『第九分局』やドラマ「彼岸の花嫁」にも出演。現在、台湾で映画『我沒有談的那場恋愛(原題)』が公開中。今年も多くの台湾作品に出演予定です。
ウェン・シェンハオは「悪との距離」で金鐘奨ドラマ最優秀助演男優賞を受賞。近年は中国時代劇ドラマ「霊剣山」「天醒の路」などのヒット作にも出演しています。今年は台湾ドラマ「おんなの幸せマニュアル〜俗女養成記〜」の続編が放送予定となっているので期待です。
受賞で話題をさらった人といえば、ジョセフ・チャン(張孝全/チャン・シャオチュアン)もその1人。彼は昨年、「次の被害者」で釜山国際映画祭アジアコンテンツアワード主演男優賞を獲得しました。その前には日本ドラマ「深夜食堂 -Tokyo Stories Season2-」第9話にゲスト出演したことも。
今年は、ほぼ全編日本で撮影した異色のサスペンスドラマ「天目危機(原題)」が中国で配信が待たれているところ。さらに、「次の被害者」シーズン2の制作が決定し、2022年配信予定とアナウンスされています。
◆「天目危機 Pandora' s Box(原題)」トレーラー
そして、「台北ラブ・ストーリー~美しき過ち」『台北セブンラブ』で知られるモー・ズーイー(莫子儀)も、昨年『親愛的房客(原題)』で見事、金馬奨最優秀男優賞を受賞。彼は2018年に客家電視台のドラマ「台北歌手(原題)」で主演だけでなく監督のロウ・イーアン(樓一安)とともに脚本も手がけ、金鐘奨ドラマ最優秀脚本賞に輝いた実績もある逸材です。
今年は「台北歌手」のチームが再結集した新作ドラマ「該死的阿修羅(原題)」が台湾で放送予定となっています。
このように、映画やドラマで素晴らしい評価を得ている台湾俳優たち。今後さらに彼らの作品が観られる機会が増えることに期待したいです!
<後編:アジアで活躍する、アラフォーの実力派俳優たち>
小酒真由子(フリーライター)
アジアから欧米までドラマについて執筆中。中国・台湾ドラマについては双葉社『韓国TVドラマガイド』にて「熱烈推薦!! 中華ドラマはこうハマる!」を、Cinem@rtにて「アジドラ処方箋」を連載中です。執筆させていただいた、ぴあMOOK『2021年見るべき中国時代劇ドラマ』も発売中ですので、ぜひよろしくお願いします!
Edited:小俣悦子(フリーランス編集・ライター)
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