マーク・チャオ、イーサン・ルアン、ウィリアム・チャン… 大活躍の香港&台湾スターの”北上記”を考察<後編>
引用元:wechat Vlinkage 公式アカウント:「Vlinkage」
記事タイトル:「港台演员北上图鉴 」
<前編はこちら>
香港・台湾の俳優たちが中国映画やテレビドラマ作品に出演する際のいくつかの法則について、前編では男性俳優について考察してみた。
一方、港台の女優は、香港や台湾のアイドルドラマで栄光を勝ち取った人、もしくは演技力がずば抜けていて注目された人が、地域を超えて活躍する傾向がある。例えば、アイドルドラマクイーンのアリエル・リン(林依晨)やジョー・チェン(陳喬恩)が早くから成功したタイプだろう。
彼女たちがドラマに出演したときの傾向は、よく知られている中国の若手または中堅俳優との共演が定番で、例えばアリエル・リンはチャン・ビンビン(張彬彬)やリウ・イエ(劉燁)と「花不棄〈カフキ〉‐運命の姫と仮面の王子‐」「老男孩(原題)」に、ジョー・チェンはトン・ダーウェイ(佟大為)、チェン・シャオ(陳暁)、チェン・カイ(鄭愷)らと「人間至味是清歓(原題)」「独孤皇后~乱世に咲く花~」「壮志高飛」に出演した。
制作側には港台の有名女優を起用することでドラマの人気を獲得する意図がみられるが、ヒロインにばかり目がいって作品の主題がおざなりになるという傾向もあり、ポテンシャルは若干弱くなっている。
映画の分野では、彼女たちの活躍の場は決して大きいものではない。その要因としては第一に、ファンの動きが経済を握る現代では、彼女たちだけでは興行収入が支えられないこと。そして、第二に、テレビドラマに端を発する彼女たちの演技スキルが、大画面では耐えられないことなどが挙げられている。
ただし、これにはもちろん例外がある。たとえば演技派のスー・チー(舒淇)や、ワイ・インホン(恵英紅)は別格の存在で、また、郭敬明監督の審美眼に適ったアンバー・クォ(郭采潔)、クオ・ビーティン(郭碧婷)は、映画『小時代(原題)』によって注目される存在となっている。
2010年6月、中国と台湾は「両岸経済協力枠組協議」に署名をした。これは、様々な政策緩和と両岸相互作用と共同制作の促進を後押しし、2011年にはマーク・チャオ(趙又廷)、イーサン・ルアン(阮經天)、ジョセフ・チェン(鄭元暢)、ミンダオ(明道)、ジェリー・イェン(言承旭)、マイク・ハー(賀軍翔)といったアイドルドラマのプリンスや実力派俳優たちが北上を果たした。
しかし、その人の素質であったり人脈の有無によって、得られる成果は異なり、誰もが新たな地での成功を得られるわけではなかった。
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