【特集】アジアドラマの名曲たち<韓ドラ編>#3新人、演技ドル…アーティストの多様化
韓流ブームによってOST(オーエスティー)という言葉が定着してきた近年。ヒットする韓国ドラマには、名シーンが色鮮やかによみがえる劇中歌の存在が欠かせません。アジアを越え、今や世界中の人々を魅了する韓国ドラマOST。その世界に迫ってみます。
【韓国ドラマ編(全6回)】
#1:韓国OSTの特徴とは?
#2:韓国OSTの王道!代表的なアーティストは?
#3:新人、演技ドル…アーティストの多様化
#4:あの人気俳優たちもOSTに参加!?
#5:OSTで引き込まれる傑作ドラマ5選
#6:OSTといえばこの歌手! 最新アーティスト5組
\\台湾ドラマ・中国時代劇・中国現代ドラマ のOST事情はこちら//
実力派も新人も演技ドルも! OST参加アーティストの多様化
近年は、バラード歌手に加えて様々なアーティストがOSTに参加しています。ロック、ヒップホップ、シティポップ、フォークなどジャンルも多彩で、アイドルの参加も目立ちます。
そのきっかけとなったのが、2009年の「花より男子~Boys Over Flowers」です。主要キャストを現役アイドルが務め、彼らの所属するSS501やT-MAXなどのグループがOSTに参加。さらにKARAやSHINeeなども起用され、日本特別仕様盤も含めた3枚ものOSTアルバムがリリースされています。
♪ SS501『내 머리가 나빠서(Because I'm Stupid)』/ドラマ「花より男子~Boys Over Flowers」
また同年に放送された「美男〈イケメン〉ですね」では、FTISLANDのイ・ホンギとCNBLUEのジョン・ヨンファが出演し、主演のチャン・グンソクをヴォーカルとするロックバンドA.N.JELLまで結成されています。
新人アイドルグループにとって、OSTへの参加は知名度を高めるきっかけにもなります。さらに、SUPERJUNIORのキュヒョン、JYJのジュンス、少女時代のテヨンを筆頭に、人気絶頂のアイドルグループでも、メインやリードボーカルを務めるメンバーがソロで参加することがあります。
個人で参加することで、歌手としての実力を示し、グループの活動時とは違った楽曲で、新たな一面を見せることもできるのです。
世界的アーティストとなったBTSからも、VとJINが時代劇の「花郎〈ファラン〉」に、Vが「梨泰院クラス」のOSTに参加するなど、その勢いは止まりません。
♪ V&JIN(BTS)『죽어도 너야 (It's Definitely You)』/ドラマ「花郎〈ファラン〉」
アイドルの歌うOSTは、基本的に事務所からリリースされる正規アルバムには収録されません。そのため、ファンにとってもお宝曲となり、コンサートなどでは非常に盛り上がります。
TEXT:菊池昌彦(フリーライター)
長野県在住で韓流・華流・K-POPなどのアジアエンタメ媒体などで執筆。
Q. 菊池さんのおすすめ韓国ドラマOSTを教えてください!
A. オススメOSTはソ・ヨンウンの『一人ぼっちじゃない私』。2003年の「雪だるま」というドラマの主題歌です。最近では「椿の花咲く頃」でジョン・パクが歌った主題歌『おかしな人』も良いですね。年代に開きがありますが、実はどちらも主演はコン・ヒョジンです。
Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)
記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!
Twitter
Facebook