コリアン・フード・コラムニストの八田靖史さんが教えてくれる、おすすめカルチャー×スイーツ【韓国編⑤】
つづいて…韓国編の最新注目作は ドラマ「愛の不時着」
最も人気ある韓流スターのヒョンビン (「アルハンブラ宮殿の思い出」「シークレット・ガーデン」) とソン・イェジン(「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」「私の頭の中の消しゴム」)が主演を務める「愛の不時着」は、不釣り合いなカップルのラブストーリー。
ソン・イェジン演じるユン・セリは、韓国はソウルに住む美しい大富豪で、ファッション界有数の実業家。彼女はパラグライダーの最中に暴風に飛ばされて北朝鮮領土に不時着してしまい、ヒョンビン演じる北朝鮮軍の将校リ・ジョンヒョクに出会う。
◎ Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中
「愛の不時着」を見るときに一緒に楽しめそうな、韓国のおやつは何?
写真提供:八田靖史
アイスクリーム、寒天ゼリーほか
ドラマの舞台となった北朝鮮において、もっとも象徴的なスイーツといえば冷麺店でデザートに出てくるアイスクリーム(バニラアイス)です。劇中のセリフにも登場した専門店「玉流館」でも人気のメニューであり、さらりと舌で溶けるなめらかさと、濃厚なミルクの風味、甘味を自慢としています。
今は懐かしの駄菓子、寒天ゼリー(ミックスゼリー)も一緒に楽しむおやつとしておすすめです。第4話にユン・セリとピョ・チスがしりとりをする場面があり、このときに登場した単語のひとつが「タンムク(ゼリー)」でした。南では耳慣れない方言で、思わずユン・セリが聞き返して確認をするという、南北の文化的な違いをうまく表現したシーンです。
写真提供:八田靖史
タンムクとは、「甘いムク(でんぷんなどをゼリー状に固めた食品)」という意味ですが、ゼリーほど弾力はなく、羊羹との中間ぐらい。ちょうど日本でいう寒天ゼリーの食感に似ています。なかなか出合うことのない北の食文化を想像しつつ、昔ながらの懐かしさに浸ってみるのはいかがでしょう。
そのほかドラマに登場した、カラクチパン(ドーナツ)、クンゴグマ(焼き芋)、ポンティギ(ポン菓子)なども視聴のおともによさそうです。(八田さん)
八田靖史さんおすすめスイーツ
Korean Dining KOSARI TOKYO(東京都港区東麻布2-19-3)
焼肉店ですが、デザートのソフトクリームに定評があり、高麗人参酒をかけたものは特有のほろ苦さが甘さを引き立てる大人の味です。(八田さん)
高麗人参酒をかけたソフトクリームの誕生秘話をお聞きしました!
「当店の<ソフトクリームジンセン>は13年前にオープンした時から定番の人気メニューで、本格ソフトクリームに高麗人参酒と、お好みで蜂蜜をかけて召し上がるデザートです。実は北朝鮮の平壌冷麺で有名なレストラン“옥류관(玉流館)”でアイスに高麗人参酒をかけていただいたことを思い出して(「愛の不時着」には出てきませんが…笑)、開発したメニューなんです。韓方で最も相性が良いミルク・高麗人参・蜂蜜を合わせた体にも良いデザートになっています。化学調味料無添加手作りのタレで本格炭火焼肉をご提供しておりますが、“焼肉の後は、ソフトクリームジンセン!”と、多くのお客様に愛されるメニューになりました」 (Korean Dining KOSARI TOKYO 店主)
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