三国志の向こう側
「戦国時代」と「幕末」
日本において特に高い人気を誇る歴史(時代)とは
このツートップだと言っても過言ではないだろう。
(2つは通称的な表現であり、歴史考古学といった専門的な表現ではないかもしれない
ことはご了承いただきたい。専門家ではないので以下も同様でご容赦を)
特にこの2つの時代は古くから大河ドラマをはじめ、小説やコミック、アニメ、
それにゲームなど、数えられないほどの優良コンテンツが残されている。
それ自体がもはや偉大な歴史である。
しかし、それに匹敵するくらいの知名度・人気を誇る海外の歴史がある。
それが中国歴史、「三国志」だ。
日本以外の歴史物が、日本国内でこれほどまでに愛され、定着しているものを僕は知らない。
同じ中国作品であれば「西遊記」も知名度も人気も抜群だが、残念ながら上記のような
多数のコンテンツ輩出、とまでには今のところ至っていない。
ただし、TVドラマ「西遊記」で故・夏目雅子さん演じた三蔵法師だけは殿堂入りとする。
異論は受け付けない。
まだ幼心ながらに、あまりの美しさにテレビの前でフリーズしてしまった記憶がある。
しばらく見とれ過ぎて、テレビ画面が切り替わった瞬間の真っ暗なブラウン管の向こう側に
映し出されたマヌケ面と目が合ってようやく現実に戻った事は多少トラウマだ。
それまでは女の人といえば長い髪、厳密にはショートヘアだとしても髪の毛はあるもの、
ごく当たり前にそういうものだと思っていたところへの衝撃のスキンヘッド美人である。
僕が生まれて初めて「綺麗な女性」として異性を意識したのはまさかのハゲ坊主であった。
ともあれ彼女の他に坊主役、つまり坊主頭にも関わらずその美貌を隠しきれないほどの
オーラを醸し出せる女優を僕は知らない。
吸い込まれそうだけど近寄れないような、そんな神々しさがあった。法師だけど。
しいて他にあげろと言われればシャーリーズ・セロンくらいだろう。
話を戻そう。
三国志という作品は当然ながら僕も知らない資料・史書が山ほど存在するのだが、
その中でも通称「三国志演義」と「正史 三国志」、概ねこの2つが対極的に区分される。
全体の大まかなストーリーが比較的浸透しているのはやはり「三国志演義」のほうだとは
思うが、「正史 三国志」との違いはキリがないのでここで多くは語らない。
ただ、かなりざっくり言うと、
「正史 三国志」は可能な限り史実を記した歴史文献、
「三国志演義」は史実を元にドラマ性を持たせたフィクション小説、
といった感じだろう。
例えば諸葛亮孔明が、赤壁の戦いで祈祷により風向きを変えたなんてエピソードは
「三国志演義」の中での創作・演出のひとつに過ぎない。
それ以上に、「正史」においては赤壁の戦いでの諸葛亮は名前すらほとんど出てこないのだ。
でも創作や演出を否定なんてするわけもないし、正史がどうだ演義がどうだなんてのは、
プロレスで言うならレフェリーがスリーカウント直前で大袈裟にストップするアレ、
「振り下ろしている手がそんな急に止まるわけないやんけ!おまえ勝敗知ってるやろ!」
などとヤボな事を言ってるのと同じである。
寅さんに言わせれば「それを言っちゃあ、おしめぇよ」、だ。
エンターテイメントと真剣勝負はいつの時代も表裏一体なのだ。
そんな三国志だが、僕ごときの知識でさえも半年くらいかけて
各エピソードについて人物像など考察していきたいところだし、
そう考えただけでもワクワクするがこれまたやめておこう。
「ワクワクすんぞ」といえば
「オッス、オラ悟空!」でおなじみ、孫悟空の専売特許だ。
ハゲ坊主を殺されて激怒して髪を逆立てたかと思えば、空を飛んだり瞬間移動したり
M字ソリコミのライバルと合体までしたりと、今ではすっかり全世界のヒーローだが、
そもそも孫悟空とは「西遊記」で三蔵法師と共に旅を続けるサルだ。
そういう意味では「西遊記」のポテンシャルが凄いのか??
いや、もちろんその本家のサル孫悟空も道教の神として崇められたり色々と凄いのだが、
やはり「かめはめ波」という必殺技を持つスーパーサイヤ人・孫悟空のほうを
世界中の多くの人々の脳内に上書き保存してしまった鳥山明さんが凄いのだ。
もはや、頭にはキンコジュじゃなくて天使の輪があるほうが僕たちの孫悟空だ。
話を戻そう。
このペースだとそのうちブタやカッパまで引っぱり出さなければならない。
引っぱり出すというより僕自身が書いているうちに意識がそっちに引きずりこまれている。
「西遊記」恐るべし。
さて、気を取り直してそんな「三国志」、
もちろんタイトルくらいしか知らない方も多いとは思うが、
その名の通り3つの国が志を持って戦ってるのね、
といった漠然としたイメージは持っていると思う。
赤壁の戦いを題材とした映画「レッドクリフ」を観た方なら
劉備・関羽・張飛・趙雲・曹操・孫権あたりの登場人物はまだ記憶には残っているだろう。
最終的に?魏・呉・蜀という三国に分かれて覇権を争うのだが、
それは「三国志」と紐付けられる時代の中ではけっこう終盤であり、
人気のある多くのエピソード、もしくは人気武将達が躍動するのは
実はまだ全然「三国」に分かれていない時だ。
そして、その三国で争う事、それ自体が物語の一番の魅力ではない。
どちらの国が勝った負けたに一喜一憂する事がメインではない。
極端に言えば各地の君主をはじめ配下武将達の多くが、衰退した「漢」という国を
復興させるという大義を持って生きている(中にそうではない人物もいるが)。
敵味方を問わずそんな彼らひとりひとりの生き様というか、
キャラクター性が何よりの魅力・ロマンだと思う。
いま現在でも日本語として当たり前のように使われているのは「漢字」、
そして誰が言い出したか「漢」と書いて「おとこ」、
そんな漢の復興をめざした武将達の息吹がいまも日常にあふれている。
「三国志」が我々の心を掴んで離さないのはそういう影響もあるのかもしれない。
そんなこんなで本来であればもっと掘り下げて考察するつもりだったのだが、
完全に気分は天竺へと向かっているので今回はこのへんで筆を置こう。
モンキーマジック。
<筆者プロフィール>
名前:UMS(エスピーオー男性社員)
出身地:福岡県北九州市
現在地:文京区
部屋:南向き
利き腕:左
六星占術:火星人プラス
好きなアメフト選手:なし
好きなタイプ:三蔵法師
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このツートップだと言っても過言ではないだろう。
(2つは通称的な表現であり、歴史考古学といった専門的な表現ではないかもしれない
ことはご了承いただきたい。専門家ではないので以下も同様でご容赦を)
特にこの2つの時代は古くから大河ドラマをはじめ、小説やコミック、アニメ、
それにゲームなど、数えられないほどの優良コンテンツが残されている。
それ自体がもはや偉大な歴史である。
しかし、それに匹敵するくらいの知名度・人気を誇る海外の歴史がある。
それが中国歴史、「三国志」だ。
日本以外の歴史物が、日本国内でこれほどまでに愛され、定着しているものを僕は知らない。
同じ中国作品であれば「西遊記」も知名度も人気も抜群だが、残念ながら上記のような
多数のコンテンツ輩出、とまでには今のところ至っていない。
ただし、TVドラマ「西遊記」で故・夏目雅子さん演じた三蔵法師だけは殿堂入りとする。
異論は受け付けない。
まだ幼心ながらに、あまりの美しさにテレビの前でフリーズしてしまった記憶がある。
しばらく見とれ過ぎて、テレビ画面が切り替わった瞬間の真っ暗なブラウン管の向こう側に
映し出されたマヌケ面と目が合ってようやく現実に戻った事は多少トラウマだ。
それまでは女の人といえば長い髪、厳密にはショートヘアだとしても髪の毛はあるもの、
ごく当たり前にそういうものだと思っていたところへの衝撃のスキンヘッド美人である。
僕が生まれて初めて「綺麗な女性」として異性を意識したのはまさかのハゲ坊主であった。
ともあれ彼女の他に坊主役、つまり坊主頭にも関わらずその美貌を隠しきれないほどの
オーラを醸し出せる女優を僕は知らない。
吸い込まれそうだけど近寄れないような、そんな神々しさがあった。法師だけど。
しいて他にあげろと言われればシャーリーズ・セロンくらいだろう。
話を戻そう。
三国志という作品は当然ながら僕も知らない資料・史書が山ほど存在するのだが、
その中でも通称「三国志演義」と「正史 三国志」、概ねこの2つが対極的に区分される。
全体の大まかなストーリーが比較的浸透しているのはやはり「三国志演義」のほうだとは
思うが、「正史 三国志」との違いはキリがないのでここで多くは語らない。
ただ、かなりざっくり言うと、
「正史 三国志」は可能な限り史実を記した歴史文献、
「三国志演義」は史実を元にドラマ性を持たせたフィクション小説、
といった感じだろう。
例えば諸葛亮孔明が、赤壁の戦いで祈祷により風向きを変えたなんてエピソードは
「三国志演義」の中での創作・演出のひとつに過ぎない。
それ以上に、「正史」においては赤壁の戦いでの諸葛亮は名前すらほとんど出てこないのだ。
でも創作や演出を否定なんてするわけもないし、正史がどうだ演義がどうだなんてのは、
プロレスで言うならレフェリーがスリーカウント直前で大袈裟にストップするアレ、
「振り下ろしている手がそんな急に止まるわけないやんけ!おまえ勝敗知ってるやろ!」
などとヤボな事を言ってるのと同じである。
寅さんに言わせれば「それを言っちゃあ、おしめぇよ」、だ。
エンターテイメントと真剣勝負はいつの時代も表裏一体なのだ。
そんな三国志だが、僕ごときの知識でさえも半年くらいかけて
各エピソードについて人物像など考察していきたいところだし、
そう考えただけでもワクワクするがこれまたやめておこう。
「ワクワクすんぞ」といえば
「オッス、オラ悟空!」でおなじみ、孫悟空の専売特許だ。
ハゲ坊主を殺されて激怒して髪を逆立てたかと思えば、空を飛んだり瞬間移動したり
M字ソリコミのライバルと合体までしたりと、今ではすっかり全世界のヒーローだが、
そもそも孫悟空とは「西遊記」で三蔵法師と共に旅を続けるサルだ。
そういう意味では「西遊記」のポテンシャルが凄いのか??
いや、もちろんその本家のサル孫悟空も道教の神として崇められたり色々と凄いのだが、
やはり「かめはめ波」という必殺技を持つスーパーサイヤ人・孫悟空のほうを
世界中の多くの人々の脳内に上書き保存してしまった鳥山明さんが凄いのだ。
もはや、頭にはキンコジュじゃなくて天使の輪があるほうが僕たちの孫悟空だ。
話を戻そう。
このペースだとそのうちブタやカッパまで引っぱり出さなければならない。
引っぱり出すというより僕自身が書いているうちに意識がそっちに引きずりこまれている。
「西遊記」恐るべし。
さて、気を取り直してそんな「三国志」、
もちろんタイトルくらいしか知らない方も多いとは思うが、
その名の通り3つの国が志を持って戦ってるのね、
といった漠然としたイメージは持っていると思う。
赤壁の戦いを題材とした映画「レッドクリフ」を観た方なら
劉備・関羽・張飛・趙雲・曹操・孫権あたりの登場人物はまだ記憶には残っているだろう。
最終的に?魏・呉・蜀という三国に分かれて覇権を争うのだが、
それは「三国志」と紐付けられる時代の中ではけっこう終盤であり、
人気のある多くのエピソード、もしくは人気武将達が躍動するのは
実はまだ全然「三国」に分かれていない時だ。
そして、その三国で争う事、それ自体が物語の一番の魅力ではない。
どちらの国が勝った負けたに一喜一憂する事がメインではない。
極端に言えば各地の君主をはじめ配下武将達の多くが、衰退した「漢」という国を
復興させるという大義を持って生きている(中にそうではない人物もいるが)。
敵味方を問わずそんな彼らひとりひとりの生き様というか、
キャラクター性が何よりの魅力・ロマンだと思う。
いま現在でも日本語として当たり前のように使われているのは「漢字」、
そして誰が言い出したか「漢」と書いて「おとこ」、
そんな漢の復興をめざした武将達の息吹がいまも日常にあふれている。
「三国志」が我々の心を掴んで離さないのはそういう影響もあるのかもしれない。
そんなこんなで本来であればもっと掘り下げて考察するつもりだったのだが、
完全に気分は天竺へと向かっているので今回はこのへんで筆を置こう。
モンキーマジック。
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六星占術:火星人プラス
好きなアメフト選手:なし
好きなタイプ:三蔵法師
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