空と君のあいだに
「あいだ」ってどこだろう?
そもそも空ってどこからどこまで??
すぐ頭上のジャンプすれば手が届きそうなあたりは空??
そんな蚊も飛んでるような範囲から空と呼ぶとなんとなく雄大な空に申し訳ない。
飛行機が飛んでいるあたりからがなんとなく空。
近づいた事もないが大気圏あたりはもう完全に空。
その向こうとなるとそこから先はなんとなく宇宙。
でも宇宙と書いて「そら」とも呼ぶ。もう全然わからない。
なんて事をこの中島みゆき大先生の名曲を見聞きするたびに思うが
僕はこのタイトルの響きが凄く好きだ。
「あいだ」という言葉は狭いイメージがあったりもするが
それでも果てしなく深い情景を連想させてくれるから好きだ。
「冷静と情熱のあいだ」
この響きも凄く好きだ。
なんだかよくわからないけど文字通り「そのあいだ」にあるボヤっとした居心地が
妙に落ち着くような、そんな気分になる。
何事も中途半端というのは行動でも発言でもマイナスイメージだしあまり好まれない
事だとは思うが、このような曖昧な表現という意味での中途半端なら大好きだ。
そんな感じで曲名でも映画でもドラマでも例えば「HERO」といったシンプルイズベストの
代表格のようなタイトルもまったく嫌いじゃない。むしろ潔くて心地良い。
でもそれ以上に一見よくわからないけど深読みし過ぎてとっ散らかるものが好きだ。
僕は映画マニアでもないし原題がどうだとか邦題の良し悪しの議論なんて興味もないので
今まで目にとまってきたタイトルだけでの印象で言うが、
「あるいは裏切りという名の犬」だなんてよく思いついたなと感心する。
言葉の意味はよくわからんがとにかくすごいシュールだ。
犬は当然わかるし裏切りもわかる。そこに「あるいは」で始められると全然わからない。
だけど見かけるだけでなんだかニヤリとしてしまう。
ちなみに映画は1秒も観ていない。ストーリーすら知らない。
そして僕の置かれている環境でそう感じるだけかも知れないが、
なんとなく韓国作品はそういう摩訶不思議なタイトルが多い気がする。
「キツネちゃん、何しているの?」
これはタイトルを見たときは閉じかけていた瞳孔がひらいた。
そのキツネちゃん別に何をしていたっていいし、そもそもダレ??訊くほうもキツネも。
シロヤギさんとクロヤギさんが「さっきの手紙のご用事なあに?」を永遠と繰り返す
おまえら一生やってろ的なノー天気な響きがたまらない。
しかしあれは最初の手紙は一体なにが言いたかったのだろう。
それこそ「クロヤギさん、何しているの?」なのか。
それとも「そろそろ去年貸した本を返して」なのか。
それを察したほうがその督促状をあわてて隠蔽しちゃったのか。
いや、手紙を食べるくらいだから本の貸し借りも成立しないか。
貸す前に、というかそのヤギさん理論で言うと読む前に食べちまう。
まてよ、それを言うなら手紙を書いてるうちにそれを食べたくならないのか??
そんなに空腹ならお互いに延々と送りつけるほどにある手持ちの便箋を食べろよ。
これはもうどちらも確信犯的な未読スルー合戦だ。
住所まで知ってるのに本当は仲悪いのか??あるいは裏切りという名のヤギか?
まあいいか。
要するにそういうのがなんか好きだ。
「ごめん、愛してる」
一見コンパクトだし普通そうだけどよくよく考えるとなにかがとんでもない。
でもまさに冷静と情熱のあいだから発せられたような模範解答だ。
当事者はきっと切実なんだろうけどこちら側としてはごめん、ツッコミ我慢してる。
「乾パン先生とこんぺいとう」
先生と言えば昔から地獄かニャンコか金八だと相場は決まっている。
そこにおもいきって割って入ってくるのか、乾パン。その勇気を称えたい。
そういえば中学の時に黄色い車に乗ってきただけで「キナクル」というあだ名がついた
先生が居たが、二度と呼ばれる人は出てこないだろうな。
「輝くか、狂うか」
やたらに納得させられるタイトルだ。でもどこかおかしい。
「勝つか、負けるか」「伸るか、反るか」「いこか、もどろか」など、
だいたいは対極にあるもので並べることが多い。
そう考えると「輝く」の反対は本来であれば絶対に「狂う」ではない。
まるで「うどん」と「コーヒー」どっちが好き?みたいな組み合わせ。
「仕事」と「アタシ」どっちが大切?みたいな組み合わせ。そんな時は「ごめん、愛してる。」
にも関わらずたった数文字でその意味や物語全体の方向性が抜群に浮かんでくる
秀逸なタイトルだ。
はたして輝くのか、狂うのか。
もしくはまったく関係のない話なのか。それはそれで面白いが。
近いうちに確認してみなければならない。
キナクル先生、元気にしてるかな。
<筆者プロフィール>
名前:UMS(エスピーオー男性社員)
出身地:福岡県北九州市
現在地:文京区
部屋:サボテンがだいぶデカくなってきた
タロット占い:そのほとんどは学校じゃなくジョジョの奇妙な冒険第3部で覚える
好きなプロ野球選手:菊池涼介(広島東洋カープ)
好きなタイプ:悪女
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