【特集】アジアのお弁当を知りたい!<ベトナム編>#3:コロナ禍で加速。日本スタイルのBENTOの広まり
「暖かくなってきたから、外でお弁当を…。」学校や職場、行楽行事と、暮らしのなかにお弁当が定着している日本では、春になると、こんな会話が聞こえてきます。では、年中、常夏の東南アジアの人たちは、どのように昼食タイムを過ごしているのでしょうか?
そこで今回は、ベトナムのお弁当事情をリサーチ。ホーチミン在住の日本人パワーブロガーで、フードアナリストのちぇりさんに教えていただきました!
【ベトナム編(全3回)】
#1:バイクで長時間通勤にお弁当は不向き!? 小まめな間食文化
#2:人気のお弁当箱は、ガラス容器や三段重ね
#3:コロナ禍で加速。日本スタイルのBENTOの広まり
\\韓国・台湾・インドのお弁当事情はこちら//
コロナ禍で加速。日本スタイルのBENTOの広まり
#1、2は自分で持っていくお弁当に焦点を当ててきましたが、実は最近、日本のお弁当スタイルの広まりを、ホーチミンでは感じています。
例えば、もともとホーチミンではデリバリーがとても盛んで活発な飲食シーンのひとつでしたが、新型コロナウィルス感染症の影響により、それがさらに加速するなか、日本スタイルの使い捨てのお弁当ケースが多用されるようになってきています。
以前は、手弁当と同じように、仕切りのないコンテナに詰めるだけ、というスタイルが多かったのですが、今は仕切りがあって、各おかずの味が混ざらないように配置する、というスタイルが増えてきています。
またレストランでも、いわゆるワンプレート的な感覚で、日本食以外の食事を提供するお店が、前菜、メイン、サイドディッシュ、デザートを、和の雰囲気あふれるデザインのお弁当箱にまとめて盛って提供したりもしています。
そこには実利性やファッションなど、いろんな意味があるかと思いますが、弁当、という言葉が BENTO と表記され、浸透しつつあるのを見るのは、日本人としてはちょっと嬉しく楽しい変化です。
それぞれの国のスタイルがありつつ尊重しつつも、良いところは柔軟に取り入れて、より良いお弁当スタイルを目指す。過去にいろんな国との関わりを持ちつつ、諸外国の良いところはどんどん取り入れ発展してきた、ベトナムという国のしなやかな強さは、お弁当文化の変化のなかにも表れているように思います。 ベトナムのお弁当事情、まだまだこれからが楽しみですね!
Text:ちぇり
フードアナリスト
ベトナムに在住9年。ホーチミンを中心に、日本と東南アジアを合わせると3500件以上の飲食店や食材をレビューしている、食べるのも作るのも大好きな食いしん坊ブロガー。
「フードアナリストちぇりのホーチミンの美味いもん」https://cheritheglutton.com
Q. ちぇりさんの好きなお弁当のおかずは?
A.たこさんウインナー。
写真提供:ちぇり
Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)
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