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「幸せのエチュード」から知る、春節の大晦日ごはん「年夜飯」【ドラマから知る台湾のこと #4】

この連載では、台湾のドラマ(ときどき映画)を観て感じた小さな疑問をきっかけに、台湾のくらしや文化をご紹介していきます。

教えてくれるひと:ローズさん
台湾・高雄生まれ、来日6年目。日本の映像系企業に勤務。台湾で10年間劇団に参加し、ドラマを観ることも大好き。言語と文化に興味を持ち、毎日日本人の旦那さんと日台文化の違いを楽しく体験している。将来の目標は台湾と日本の架け橋になること。


― もうすぐ春節ですね!

ローズさん:そうですね。今年は2月12日なのでもうすぐですね~。春節といえば、「年夜飯(ニェンイエファン)」ってご存知ですか?

― 「年夜飯」ってなんですか?

ローズさん:「年夜飯」というのは大晦日の晩ごはんのことです。台湾華語では、大晦日のことを「年夜」とも言うんです。なので、「年夜飯」は「大晦日の晩ごはん」という意味。
他にも「團圓飯」とも言うんですよ。「團圓」は、みんなが集まることを意味しているので、「年夜飯/團圓飯」は、大晦日の夜、家族みんなで集まって一緒に食べるご飯のことです。

― 日本だと、大晦日に食べる年越しそばみたいな感じですね。台湾の「年夜飯」は何を食べるんですか?

ローズさん:台湾の「年夜飯」で食べる料理は、どちらかというと、おせち近いかもしれません。料理の一品一品に意味があるんです。

家族によって違う料理も出てきますが、ド定番の「年夜飯」料理は、「團圓」=みんなが集まって食べるお鍋、「余裕や余りが出る」を意味するお魚(台湾華語の「魚」の発音は「余る」の発音と一緒)、「長生き」を意味する「長年菜」(カラシナもしくは根付きのホウレンソウ)、あと「いい兆候」を意味する大根など。我が家では家族繁盛や福がいっぱいを意味するカラスミも毎年出ますよ!

 年夜飯1  
ローズさんより「高雄出身の張簡さん家の年夜飯。写真の左下に写っている根付きホウレンソウがポイントです!」

年夜飯2
ローズさんより「台北出身の張さん家の年夜飯。お鍋もお魚もお肉も美味しそうです!」

年夜飯3
ローズさんより「高雄出身の葉さん家の年夜飯。台湾では大晦日のお昼にご先祖様のご馳走をして、その料理を夜に食べる家庭もたくさんあります。葉さん家も私の家もそうしています!」


― テーブルの上に料理がたくさん!お腹いっぱいになりそうですね!


ローズさん:あと「年夜飯」は食べ方にもルールがあるんです。例えば、魚は必ず少し残すこと。長年菜は噛み切らずに、根ごと一本を一口で食べなければいけないとか。一年の幸運を呼ぶために色々と守らなければいけないんです!笑

― 意味だけじゃなくて、食べ方のルールもあるんですね。面白いなぁ。

ローズさん:そういえば、日本でも放送中の台湾ドラマ「幸せのエチュード」の第四話のテーマが「年夜飯」なんですよ!「年越し1人でできますか?」というタイトルなので、家族が集まる定番の年夜飯ではないですが、台湾の春節の雰囲気を味わうことが出来ると思います。ぜひ観てみてください!

― はい、観てみます!

◆「幸せのエチュード」第4話トレーラー。「年夜飯」がテーマになっている。

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今回、台湾を知るきっかけになったドラマは「幸せのエチュード」

2021年 ホームドラマチャンネルにて放送(未DVD化)
原題:若是一個人 I, Myself /2020年/台湾
監督:ドゥー・ジョンジャー 脚本:ドゥー・ジョンジャー、ヤン・ホイウェン、リー・ソンリン
出演:スン・クーファン、エディソン・ソン、リン・ズーホン、リン・ハーシュエン、ルビー・リン 他

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