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最新台湾ドラマ|「悪との距離Ⅱ」のプロデューサー、アジア有数の映像見本市でヴィック・チョウの演技を称賛

ニュース提供元:CATCHPLAY

   

2025年注目の台湾ドラマ「悪との距離II」が、シンガポールで開催されたASIA TV FORUM & MARKET(ATF)でお披露目された。台湾ドラマの制作チームがATFのメインステージで発表会見を行うのは初めて。世界中の動画配信サイト関係者や映像業界の人々が本作へ強い関心を示す中、プロデューサーのリン・ユーリン(林昱伶)をはじめ、主演のヴィック・チョウ(周渝民)、シュエ・シーリン(薛仕凌)、ニッキー・シエ(謝欣穎)が登壇し、シーズン2の製作エピソードを語った。

「悪との距離」は、シーズン1が世界的に人気を博し、続編を期待する視聴者の声に後押しされる形でシーズン2の製作が決まった。シーズン1から5年、リン・ユーリンの指揮のもと、監督のリン・ジュンヤン(林君陽)、脚本のルー・シーユエン(呂蒔媛)、スタイリングディレクターのヤオ・ジュン(姚君)ら優秀なオリジナルスタッフが再集結。脚本はフィールドワークに膨大な時間をかけて完成させた。キャストは一新され、ストーリーもシーズン1と直接のつながりはないものの、その核にあるコンセプトは共通しており、対極の立場にある人物の対立を通して、現代社会の価値観や人間性を掘り下げる。

リン・ユーリンは「キャスティングは作品の要です。ヴィック・チョウ、シュエ・シーリン、ニッキー・シエの3人は、知名度と適性、3人の相乗効果、あるいは視聴者の期待度など、いずれも高得点。この3人の対立性や予測不可能な部分が、視聴者に大きな期待と興奮を感じさせるでしょう」と自信をのぞかせた。素晴らしい演技を見せた3人の努力を高く評価した上で、特にヴィック・チョウに言及し、ここ数年で最も魅力的で成熟した演技を見せてくれたと絶賛した。

リン・ユーリン

続けてキャストたちは、それぞれの役作りや撮影エピソードを披露。精神科医を演じるヴィック・チョウは、20年という長い歳月を演じる中で、大きな感情の起伏が求められたと話す。楽観的な理想主義者が、大きな出来事に見舞われ、次第に沈みがちで憂鬱な人間に変化していく。ヴィック・チョウは「長年俳優をやってきたことを自分自身に証明できるような、これまでの蓄積を見つめ直すような思いで演じられる役が必要だと感じていました。そんなときに『悪との距離II』に出会ったんです」と明かした。

ヴィック・チョウ

罷免の危機に直面する新米の立法委員(国会議員に相当)を演じるシュエ・シーリンは、「この役に強い使命感を感じています。政治家一族に生まれ、自分の理想と家族の期待、理想と現実の矛盾に葛藤する人物で、弁護士から政治家へと転身する一方、母親との衝突もあります」と説明。ヴィック・チョウと同様、20年の歳月の中で、密接に絡み合う3人の交錯が物語の主軸を構成する。

シュエ・シーリン

一方、ニッキー・シエが演じるのは、夫の過失殺人によって、幸福な家庭から加害者家族へと一変してしまう役どころ。「少女時代から2人の子どもの母親となるまでを演じるのは大きな挑戦です。いくつもの紆余曲折があり、楽なシーンは一つもありませんでした。自分にとって、とても大変な役でしたが、過去の影と現在の苦境を背負いながら生活するストレスに向き合う彼女の苦痛には、強く共感できました。シーズン1をとても気に入っていましたし、脚本を読んで “悪との距離の世界”の一員になりたい、どれほど難しい役でも挑戦したいと心から思っていました」と、強い意欲で臨んだことを明かした。

ニッキー・シエ

発表会見では、「悪との距離II」のメイキング映像も初公開され、そのとてつもない製作規模が明らかになった。衣装・スタイリングチームは長い年月を跨ぐ登場人物に鮮明なビジュアルを与え、さらに俳優の姿を若返らせるため、台湾ドラマ初のビジュアルエフェクトも施した。ヴィック・チョウは「20年前のシーンでは、あらゆる表情の変化を読み取るため、 顔にトラッキング用のマーカーをつけました。これまで経験したことのない全く新しい挑戦で、メイキングにはその撮影プロセスも収録されています。最終的にどのようなビジュアルに仕上がっているかとても楽しみです」と期待を寄せた。監督のリン・ジュンヤンはメイキング映像の中で、「この物語は大惨事から始まり、その断片が現代社会のさまざまな問題へと波及していきます」と説明している。

TAICCA文化内容策進院(台湾クリエイティブ・コンテンツ・エージェンシー)、公共電視文化事業金会、CATCHPLAY、大慕可可の共同出資により大慕影藝が製作した「悪との距離II」は、リアリティに満ちた職業系ドラマの新たな代表作として、2025年の配信を目指す。


翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。

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