インタビュー|「花の告発」フー・イーシュエン(胡意旋)“力強いパワーや「NO」と言える勇気をもらえる作品”
センセーショナルな物語に話題騒然!「ロマンスは夏色~恋愛の再発見!~」ウー・チェン&「太陽と月の秘密~離人心上~」フー・イーシュエン、豪華W主演「花の告発~煙雨に仇討つ九義人~」。
本作で藺如蘭(りんじょらん)役を演じた、もう1人の主演フー・イーシュエンのインタビューが到着! 演じたキャラクターや役作り、共演したウー・チェン、チャオ・ジェンユーについても明かし、日本のファンへ見所のメッセージを贈った。
——「花の告発~煙雨に仇討つ九義人~」への出演を決めた理由は何ですか?
フー・イーシュエン マネージャーが送ってくれた第5話までの脚本を読んで、藺如蘭の持つ勇敢さと強靭さに強く引きつけられたからです。その時、強烈に彼女を演じてみたいという気持ちになりました。
——最初に脚本を読んでどう思われましたか? どこに魅力を感じましたか?
フー・イーシュエン 独りで困難に立ち向かう藺如蘭の勇気に感服すると同時に、彼女が経験した出来事に心が痛みました。あの時代にか弱い女子が勇敢に立ち上がって正義を求め、そのために命をも投げ出す──そんな脚本を読んで、私も多くの人々と同様に(加害者である)呉廉(ごれん)に刀を突き立てたい気持ちになりました。また、本作が上闋・下闋(古代の詩歌において二段に分かれた一首の詞の前段を上闋、下段を下闋と呼ぶ)で構成されているのが新鮮で大胆だと感じました。7年前(上闋)と7年後の現在(下闋)を交互に描く、辛い過去のエピソードと爽快な復讐のエピソードが1話ごとに出てくる構成です。
——藺如蘭は呉廉に騙され傷つけられ、彼を訴えることを選びます。ご自身ではそんな彼女をどのような人物だと考えますか?
フー・イーシュエン その名の通り彼女は“蘭の如き”女性です。強く屈することがなく、たおやかに見えて内側は強く、温室育ちでも気概を秘めた花です。彼女は勇敢に立ち上がって不公正に立ち向かう孤高の勇者です。どんな苦境に置かれても、挫折や不条理に遭遇しても、嘲られても虐げられても、人生の最後の一瞬まで決して諦めない人です。彼女の根底には明るい希望があるのだと思います。
——藺如蘭はストーリーを牽引していく重要なキャラクターで、視聴者から大きな同情と共感を引き出します。役作りの上で特に意識したこと、工夫したことはありますか?
フー・イーシュエン 彼女の気持ちになりきるためにまず彼女が遭遇する事柄を一通り頭の中で体験してみて、彼女と同じ気持ちを共有し同じ痛みを感じました。また、彼女が死に至るエピソードを演じる時には彼女の苦難を伝えるよりも彼女の美しさを見てもらいたいと考え、人々との別れのシーンは煙雨繍楼に入ったばかりの無邪気な娘だった頃の彼女の姿を表現しました。
——藺如蘭と孟宛の物語は視聴者の心を温め勇気づけてくれます。ご自身ではこの2人の関係をどう思われますか?
フー・イーシュエン 2人はお互いを守り救済する関係だと思います。当初、孟宛は意気消沈して自殺を考えていましたが、藺如蘭が栗のお菓子を持って現れます。その彼女の善意が一筋の光となって孟宛を暗闇の苦しみの世界から救い出すのです。そして、孟宛も彼女なりのやり方で藺如蘭を守り、藺如蘭が身の危険も顧みず正義を求める道を選ぶと一貫して彼女を支え、藺如蘭が無念の死を遂げた後、7年蟄居してその仇を討ちます。このように片や耐え忍ぶタイプ、片や前向きなタイプの2人が見せる友情は私の心にすごく響きました。
——孟宛役のウー・チェンさんと共演した感想はいかがですか? 素顔はどんな人なのでしょうか?
フー・イーシュエン チェンチェンは非常にプロ意識が高いです。撮影中に彼女が熱を出したことがあったのですが、毎日ひどい咳をして喉もかれてしまっていたのに、現場に来て撮影に入ると普段と変わらず全く手を抜くことなく演技に取り組んでいました。その強さ、プロフェッショナルなところはまさに孟宛そのものでした。
——本作で呉廉は悪の限りを尽くす悪役で、時代劇美男のチャオ・ジェンユーさんがこの役を演じたことは視聴者を驚かせました。ご自身ではチャオ・ジェンユーさんと共演していかがでしたか?
フー・イーシュエン 劇中ではお互いに一触即発の関係でしたから、最初はチャオ先生の前で少し怖気づいてしまうところがありましたが、だんだんと打ち解けることができて、演技については彼からも多くのことを学ぶことができました。カメラの外のチャオ先生は可愛いんですよ。現場で出番待ちをしている間に彼の写真をいっぱい撮りましたが、悪ノリしていろんなポーズをお願いして撮った結果、皆さんには公開できないNG写真ばかりになってしまいました(笑)。
——孟宛は9人の義人を繋げる中心的存在となって復讐へと向かいます。これらの義人の中で、自分が演じた役以外で印象深いキャラクターはいますか? その理由もお聞かせください。
フー・イーシュエン まず一番は孟宛ですね。無念の死を遂げた親友のために7年蟄居して臥薪嘗胆の復讐を実行し、苦心の策謀の末に呉廉を倒します。もし藺如蘭がこの瞬間に立ち会えたなら、間違いなく孟宛を抱きしめて「何年もの間お疲れ様」と声をかけたと思います。また、李春風(りしゅんふう)と田小玲(でんしょうれい)のカップルも私にとっては忘れられないキャラクターですね。このドラマで唯一甘い恋をする2人ですが、呉廉の卑劣な行いによって引き裂かれ死別することになり、本当に残念で悲しい気持ちになりました。
——視聴者に見逃さないでほしい藺如蘭の名場面はどこですか?
フー・イーシュエン 役所で身体検査をされて捕快たちから辱めを受けるシーンです。このシーンの撮影時は零下の気温で着ている衣装も薄く、午後からカメラを回して8時間もかかりました。切実に役に入り込んでいたので撮影が終わって帰宅した後も、藺如蘭を可哀相に思う気持ちと自分は彼女ではないという事実に安堵感を感じる気持ちがないまぜになって、元の自分に戻るのに時間がかかりました。私は自分の心が動いてこそ視聴者の心を動かすことができると思っています。皆さんもこのシーンを観ればきっと同じように彼女の痛みと苦しみを感じられることと思います。
——本作は他の時代劇ドラマと比べてどんな特色や見どころがありますか?
フー・イーシュエン 上闋・下闋という構成で7年前と7年後の現在を交互に語っていく展開で、毎話のエンディングが次のエピソードの導入となって全話が一つに繋がっていきます。そんな2つのストーリーラインを組み合わせたスタイルがとても新しいと思います。
——撮影中に最もチャレンジングだったことは何ですか?
フー・イーシュエン あえて挙げるとするなら、藺如蘭が復讐の引き金になる存在だということです。その他の義人たちは彼女と多かれ少なかれ関係のある人物で、私の演技に説得力がなければ彼らが藺如蘭のために復讐に立ち上がるという展開に視聴者が納得しないだろうというプレッシャーがありました。
——撮影中に思いがけない経験、嬉しいサプライズはありましたか?
フー・イーシュエン 第25話はもし悪い呉廉が存在しなかったらそれぞれのキャラクターたちはどんな生活を送っていたのかという平行世界を描いたアナザーストーリーとなっています。これも本編とともに撮影したので、同じようなシーンを全く異なる気持ちに切り替えて演じる特別な経験となりました。
——本作が視聴者から評価され、豆瓣のユーザー評価で8.0の高得点を獲得したことについて、どう感じていらっしゃいますか?
フー・イーシュエン 視聴者の皆さんからの評価にとても感謝しています。この成績は撮影チーム1人1人のスタッフの努力の賜物でもあります。まだ観ていない方々にはぜひ観ていただきたいですし、さらに多くの方々に観ていただく価値のある作品だと思っています。
——撮影現場で自らカメラを手にして写真を撮っていらっしゃったようですが、写真撮影に興味があるのでしょうか? 他にも撮影現場での面白いエピソードがあったら教えてください。
フー・イーシュエン 普段から写真を撮るのが好きなんです。現場でも空き時間にカメラを持って回り他の人たちをよく撮影してます。特に李春風と田小玲が灯籠と一緒に映る2ショット写真は、あの美しい情景を留めておきたいと思って撮りました。
——最後に、日本のファンと視聴者にメッセージをお願いします。
フー・イーシュエン 日本のファンと視聴者の皆さん、私の新作ドラマ「花の告発~煙雨に仇討つ九義人~」を応援していただけたら嬉しいです。これは女性の復讐劇を描いたサスペンス時代劇です。この作品から皆さんが力強いパワーと不公正なことに対して「NO」と言える勇気をもらい、法律という武器を使って自分を守れるようになることを願っています。
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