インタビュー|「花の告発」ウー・チェン(呉倩)“どのシーンも見逃さないでほしい”
センセーショナルな内容に話題騒然!「ロマンスは夏色~恋愛の再発見!~」ウー・チェン&「太陽と月の秘密~離人心上~」フー・イーシュエン、豪華W主演「花の告発~煙雨に仇討つ九義人~」。
この度、孟宛(もうえん)役を演じた主演ウー・チェンのオフィシャルインタビューが到着! ウー・チェンが本作で演じたのは、亡き親友・藺如蘭(りんじょらん)のために長年の復讐計画を遂行していく孟宛(もうえん)役。久々の時代劇出演となった理由や役柄について、演技の工夫、フー・イーシュエン、チャオ・ジェンユーとの共演についても明かした。
—— ここ数年、時代劇には出演されていませんでしたが、「花の告発~煙雨に仇討つ九義人~」への出演を決めた理由は何ですか?
ウー・チェン 何年も時代劇に出演していなかっただけに再び時代劇を撮ることが新鮮に感じられましたし、このようないい脚本に出会えるのは得難い機会なので役者としてぜひ演じてみたいと思ったからです。孟宛(もうえん)はこれまで私が演じてきた役柄とはガラリと異なります。このような厚みのあるキャラクターを演じることで視聴者の皆さんがこれまで私に抱いてきたイメージを覆したいという思いもありました。
—— 最初に脚本を読んでどう思われましたか? どこに魅力を感じましたか?
ウー・チェン 最後まで読んで非常によく書けている脚本だと思いました。新味のある脚本で構成もスタイルも整合性があり緻密で、キャラクター描写はそれぞれ個性豊かです。その上、ストーリーはリアルで、時代劇ではありますが劇中で起こる事件は現代にも通じるものです。性的被害に直面しても多くの女性が声を上げられず、それを押し隠してしまうといったことは、今も存在する問題です。
—— 孟宛は7年蟄居して密かに計画を練り、敵を討って正義を取り戻すべく行動します。ご自身ではそんな彼女をどのような人物だと考えますか? 孟宛はなぜ視聴者に愛されたと思われますか?
ウー・チェン 孟宛はたおやかで穏やかに見えますが、中身は芯が強く何事にも屈しない気骨のある女性です。ただ、心の奥底には自尊心が低く臆病な面も隠されています。だから、呉廉から性被害を受けた当初、彼女は黙って耐えることを選びました。その原因は彼女の不幸な家庭環境にあります。父親は酒飲みで母親は苦労を重ねており、家のお金をなんとか掻き集めることで彼女は煙雨繍楼に入るチャンスを得ていたのです。親友の藺如蘭(りんじょらん)の死後、何年も策謀を巡らし復讐の網を張った孟宛は、細かいところまで気が配れる勇敢で賢い人だと断言できます。ただ、彼女がより人々の心を動かす点は義理人情があって仁義に厚いところだと思います。藺如蘭の死は臆病だった孟宛が勇気を持って踏み出す転機となりました。彼女が非常な苦労をして誰もが無理だと思うことを実現していくのは決して自分のためではなく、無念の死を遂げた親友のため、世の正義を取り戻すためなのです。
©Tencent Technology (Beijing) Co., Ltd
—— 本作は上闋(7年前)と下闋(7年後の現在)のストーリーがあり、2つの時間軸を演じなければならない構成でしたが、演じる上で特に意識したこと、工夫したことはありますか?
ウー・チェン 孟宛は7年前と現在では性格のトーンが異なります。動作、癖から語調、話すスピードに至るまで、様々な面で彼女の変化を実感できると思います。声について言えば、7年前の孟宛は声音が高く話すスピードも速いですが、7年後の現在は抑えた低めの声で、話すスピードがややゆっくりになり、語調もより穏やかに変化しています。また、動きについても7年後は蘭花指(中国伝統劇の女役の手の型。中指の先と親指の先を軽く合わせ、人差し指を後ろにそらせ、薬指と小指をやや内側に曲げる)のようなしぐさを多く見せて、古代の女性の成熟した美しさを表現するようにしました。
—— 孟宛と藺如蘭の物語は視聴者の心を温め勇気づけてくれます。ご自身ではこの2人の関係をどう思われますか?
ウー・チェン 孟宛が命を断とうと考えていた時、藺如蘭が彼女の部屋の扉を叩き栗のお菓子を彼女にくれます。この時、藺如蘭は孟宛の心の扉をも開けたのです。藺如蘭は気づいていませんでしたが、孟宛は以前も家族のために薬を求めていた時に彼女に助けられたことがありました。孟宛にとって藺如蘭は心に差した一筋の光で、7年もかけて復讐計画を行う勇気とモチベーションの源となっていると思います。
—— 藺如蘭役のフー・イーシュエンさんと共演した感想はいかがですか? 素顔はどんな人なのでしょうか?
ウー・チェン イーシュエンとは気心が知れた仲でした。互いに助け合い話し合いながら撮影していました。オススメのお店や横店影視城のグルメも紹介し合うほど仲良くしていましたよ(笑)。
—— 本作で呉廉(ごれん)は悪の限りを尽くす悪役で、時代劇美男のチャオ・ジェンユーさんがこの役を演じたことは視聴者を驚かせました。ご自身ではチャオ・ジェンユーさんと共演していかがでしたか?
ウー・チェン チャオ先生は “時代劇四大美男(チャオ・ジェンユー、ウォレス・チョン、イエン・イークアン、ウォレス・フォ)”として有名で、私も幼い頃から彼のドラマを観てきました。彼は落ち着きのある人で、撮影現場にいるだけでみんなに安心感を与えてくれる存在でした。
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—— 孟宛は9人の義人を繋げる中心的存在となって復讐へと向かいます。これらの義人たちについてご紹介ください。
ウー・チェン (孟宛と藺如蘭以外)元捕頭、役人、盗人、尼僧、商人、妓女、元山賊の義人がそれぞれの理由からこの復讐計画のために集いますが、どのキャラクターも印象深いです。彼らが勇敢に行動して声を上げたからこそ現状を変えることができたのです。互いに交錯していく彼らの運命も示唆に富んでいていろいろと考えさせられます。
—— 視聴者に見逃さないでほしい孟宛の名場面はどこですか?
ウー・チェン どのシーンも見逃さないでほしいです。ぜひ最後までじっくりと観ていただきたいです。
—— 本作は他の時代劇ドラマと比べてどんな特色や見どころがありますか?
ウー・チェン このドラマは古代を舞台にしながら現実的なテーマを備えています。原作者は林奕含(リン・イーハン)からインスピレーションを受けてこの原作小説を書いたそうです。小説も脚本もそのコンセプトには独自性があり、上闋・下闋(古代の詩歌において二段に分かれた一首の詞の前段を上闋、下段を下闋と呼ぶ)の二段構成で7年前と現在を描き、それを交互に見せていく形式も新しいです。私たちが誠心誠意、作り上げた作品ですので、より多くの方々に観ていただければ幸いです。
※林奕含(リン・イーハン)とその小説「房思琪の初恋の楽園」については下記参照
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b479960.html
—— 撮影中に最もチャレンジングだったことは何ですか?
ウー・チェン 清水庵で孟宛が田小玲(でんしょうれい)を説得するシーンのセリフです。その日はスケジュール変更があって急遽そのシーンを撮影することになったのですが、私には3ページに及ぶセリフを覚えるための十分な時間がなく、撮影が始まってもまだ覚えてきれていない状態でした。すると、監督はフラッシュバックを挿入することにすればセリフが減らせると言ってくれました。でもその瞬間、私の中に勝負欲と負けん気が湧き上がってきて、絶対に全部のセリフを覚えようと思ったのです。しかも時代劇のセリフは適当に言い換えたりごまかしたりすることができません。これは私にとって挑戦しがいのある出来事でした。
—— 撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
ウー・チェン キャストは確かな実力のある俳優ばかりでしたので、撮影もスムーズに進み、皆が真剣に仕事に取り組むいい雰囲気の現場でした。
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—— 本作が視聴者から評価され、豆瓣のユーザー評価で8.0の高得点を獲得したことについて、どう感じていらっしゃいますか?
ウー・チェン 視聴者の皆さんからの評価に感謝しています。また、撮影チームのスタッフ1人1人の努力にも感謝しています。
—— 普段、仕事とプライベートのバランスをどのように取っていますか? どんなふうにストレスを解消していますか?
ウー・チェン 生活の中では仕事とプライベートの間に出来るだけ一線を引くようにしています。撮影では演技に集中して真剣に仕事に取り組み、オフになったら旅行に出かけます。毎年、しっかりと休暇を確保して各地に遠出するようにしているのです。時には家族と一緒に、時には一人だけで。条件さえ許せば自分で車を運転することも多いです。何にも束縛されない自由な気持ちになって移りゆく景色に浸ります。
—— 最後に、日本のファンと視聴者にメッセージをお願いします。
ウー・チェン 日本のファンと視聴者の皆さん、こんにちは。応援ありがとうございます。このドラマに注目してくださって嬉しいです。皆さんが健やかで平穏な日々を送れますように。
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