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ディーン・フジオカ出演作も! 2023年Netflix配信、注目の台湾ドラマは?|台湾エンタメ通信

一昔前、日本で視聴できる台湾ドラマはほんの一握りに過ぎませんでしたが、その母数は年々右肩上がりに増えていて、隔世の感がありますね。衛生放送や動画配信サービスの充実を背景に、台湾ドラマの質自体が飛躍的に向上していることも、台湾ドラマの一ファンとして嬉しい限りです。

今回は、日本でも視聴できる可能性の高いNetflixで、今年配信予定とされる最新ドラマ4作品をご紹介したいと思います。

ディーン・フジオカが10年ぶりに台湾ドラマ復帰!
「次の被害者(誰是被害者)」シーズン2

「次の被害者」シーズン2場面写真
「次の被害者」Netflix

まずは「次の被害者(誰是被害者)」のシーズン2です。Netflix初の続編華語ドラマとして制作前から注目度の高かった本作では、シーズン1ファンの期待に応え、アスペルガー症候群の鑑識官・方毅任役のジョセフ・チャン(張孝全)、その娘・江曉孟役のムーン・リー(李沐)、正義感あふれる敏腕記者・徐海茵役のアン・シュー(許瑋甯)らメインキャストが続投。

さらに新キャスト3人の名が明かされ話題を呼んでいます。10年ぶりに台湾ドラマに復帰する検察官役のディーン・フジオカ、監察医役として11年ぶりに俳優復帰を果たす90年代のC-POPスター、ターシー・スー(蘇慧倫)に加え、『アニタ』でレスリー・チャン(張國榮)役を演じた香港のイケメン俳優テレンス・ラウ(劉俊謙)と、いずれもレアな顔ぶれです。

ディーン・フジオカに期待倍増なのはもちろんですが、「傻瓜」「鴨子」などのヒット曲をリアルタイムで知る者としては、個人的にターシー・スーの出演にも心が躍ります。「心動列車(原題)」以来、20年ぶりの共演となるターシー・スーとジョセフ・チャンは、劇中どのように絡んでくれるのでしょうか。


ドラマ史上、最大規模の製作費で完成したファンタジー
「乩身(原題)」

「乩身(原題)」場面写真
「乩身」Netflix

次に注目するのが、台湾の伝統信仰と現代ファンタジーを融合させた「乩身(原題)」。人、神、魔物、幽霊で構成される「東方四界」という世界線で、あの世とこの世を跨ぎ難事件の解決に奔走する霊媒師を中心とした物語です。

主演のクー・チェンドン(柯震東)が撮影中に30針を縫う大怪我に見舞われながらも、3月に無事クランクアップしました。クー・チェンドンの命懸けの撮影に加えて、台湾ドラマ史上最大規模とされる1億8000万ニュー台湾ドルの製作費を注ぎ込んでSFX(特撮)技術を大量投入していることから、そのスケールの大きさに注目が集まっています。果たして、台湾ドラマの新境地を開拓する作品となるのでしょうか。否が応でも期待が高まりますね。

その他の豪華キャストはワン・ポーチエ(王柏傑)、シュエ・シーリン(薛仕凌)、チェン・イエンフェイ(陳姸霏)、ヤン・ミンウェイ (楊銘威)、チェン・イーウェン(陳以文)、グオ・ズーチエン(郭子乾)、ソニア・スイ(隋棠)ら。


ムーン・リー×ウー・カンレンのロードムービー
「塑膠花(原題)」


「塑膠花」Netflix

3作品目はロードムービー「塑膠花(原題)」。マーチングバンドのメンバーとASMRクリエイターという二つの顔を持つ高校生役にムーン・リー、暴力性のある青年役にウー・カンレン(呉慷仁)がキャスティングされています。振り切った演技力で定評のある二人の共演というだけでも一見の価値ありといえそうです。体重の増減など、役によって外見もストイックに作り込むことで知られるウー・カンレンは、今回初の金髪姿を披露し、心に傷を抱えながらも更生しようとする役に臨みます。

また「時をかける愛」でアリス・クー(柯佳嬿)の弟役を演じたリン・ハーシュエン(林鶴軒)が犯罪グループの一員として出演することも明かされました。そこはかとないコミカルな演技が印象的なリン・ハーシュエン、「乩身」にも出演するなどバイプレイヤーとしてますます存在感を強める彼の活躍ぶりも期待できそうです。

アクションと恋愛要素もあるということですが、解禁情報はまだ少ないので、どのようなシーンが展開されるのか最新の情報が待たれるところです。


台湾版セックス・アンド・ザ・シティ?!
「妮波自由式(原題)」

「妮波自由式」場面写真
「妮波自由式」Netflix

そして4作目は「セックス・アンド・ザ・シティ」をオマージュしたとされるドラマ「妮波自由式(原題)」です。性別も性的指向も異なる都会に暮らす人々が、愛と欲望の狭間で悩み模索するストーリーで、ユーチューバーやポッドキャスターなど時代を反映した要素も盛り込まれているそうです。

メインキャストは、雑誌の編集者を演じるリン・スーユー(林思宇)、その友達でゲイ役を演じるチャン・シューハオ(張書豪)、ナンパの達人役のルシア(陸夏)、バーのオーナーで女装家役のカイザー・チュアン(荘凱勛)ら。11年ぶりの続編「セックス・アンド・ザ・シティ新章」が放送中の今、台湾版「セックス・アンド・ザ・シティ」がどのように描かれるのか、台湾でも話題を呼んでいます。

以上、サスペンス、ファンタジー、ロードムービー、ロマンチックコメディーとそれぞれ異なるジャンルの4作、気になる作品はありましたでしょうか? 引き続き、ぜひ台湾ドラマにご注目くださいね。

Text:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。

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