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【最新映画in台湾】エリック・チョウ、ムーン・リー、エディソン・ソンほか豪華キャスト出演!『我吃了那男孩一整年的早餐』が旧正月に台湾公開

ニュース提供元:華映娯楽

昨年、映画化されることが発表されるや否や、台湾の人気掲示板サイトDcardを沸かせた『我吃了那男孩一整年的早餐(原題)』。本作は、2015年同サイトに投稿された実際のラブストーリーをモチーフにした、朝ごはんから始まる青春時代の初恋の物語。2016年には人気作家の尾巴Misaによってノベライズもされている。

本作で脚本と監督を務めるのは、「華燈初上 -夜を生きる女たち-」の脚本家ドゥー・ジョンジャー (杜政哲)。主要キャストは、エリック・チョウ(周興哲)、ムーン・リー(李沐)、エディソン・ソン(宋柏緯)、ジーン・ホー(何思静)。さらにチェン・シューファン(陳淑芳)、ダレン・チウ(邱凱偉)、リン・ボーホン(林柏宏)、リー・ペイユー(李霈瑜)、サラ・ユー(于子育)ら金馬奨や金鐘奨の受賞歴のある俳優や、「華燈初上 -夜を生きる女たち-」で大躍進を果たしたエスター・リウ(劉品言)ら、今年のお正月映画を飾るにふさわしい豪華キャストが脇を固める。

当初、脚本のオファーを受けたドゥーは、「実話を基にしたストーリーだが、自分の年代とかけ離れている」と懸念したが、後に主人公のモデルである「早餐夫妻(朝ごはん夫婦)」と実際に会い、「彼らは架空の人物ではなく、実際に身近に存在する人たち。愛に年代は関係ないと気づき、やってみようと思えた」と話した。

そして四稿まで書き終えると、プロデューサーから監督もやらないかと再びのオファー。「幸せのエチュード」で金鐘奨の監督賞にノミネートされるなど、監督としてもすでに一定の評価を得ていたドゥーは、即座に引き受けることにしたという。

主人公の一人、先輩役を演じるのはシンガー・ソングライターのエリック・チョウ。今回が初の映画出演となる。ドゥーは当初、脚本を執筆した「16個夏天(原題)」で親しくなったエリックにサントラをお願いしようと思っていたが、「今回また会ってみたら、彼はまだ純真さを残していることを知り、この映画の先輩役に合うと思った」と、エリックをキャスティングした理由を明かした。

エリックは「実は普段から演じることが好き。歌手としてやってきたので、これまで違う自分を見せる機会はなかったが、今回芝居を通して普段と違う一面を見せられたら」と微笑んだ。

ヒロインのムーン・リーについては、少なくとも関係者5人が彼女を推薦していたという。ドゥーは「写真を見たらとてもかわいいし、会って話すだけで、脚本の中の食いしん坊の女の子とぴったりだと感じた」と話した。

その突出した演技力で「モンスター新人」とも呼ばれる彼女は、「その名についてのプレッシャーはあまりない。あまり記憶に留めていないので、ご機嫌な高校生役の準備はリラックスしてできた」と余裕を見せた。ムーンにとっては初挑戦となる青春ラブストーリーのため、学園恋愛作品をたくさん見て、今回の演技に必須の乙女心を学んだそうだ。

すでに公開されている予告映では、食いしん坊の高校生を演じるムーンが、1分足らずの短い映像の中で大根餅、蛋餅、サンドイッチ、カップ麺、タピオカミルクティー、スイカ、アイスなどを食べまくる様子が映し出されている。

また、最後に登場した白い体操服姿のエリックも目を引く。20代半ばのエリックは「高校生を演じることが一番の課題だった。自分は老成した人間だとみんなが知っているので、幼く見えるように工夫した」と役作りについて話した。


撮影前からムーンをよく知る親友役のジーンは、「ムーンはもともと胃袋が大きいタイプじゃない。それなのに身も心も役になりきっていて、撮影後も部屋で豚足を食べているのを見た。完璧な大食いになっていた」と、役への没頭ぶりにびっくり。

ムーン本人も「撮影現場には豆花や飲み物の差し入れがしょっちゅうあった上に、撮影後は屏東のグルメ巡りをしていた。2週間もしたころ、自分でも明らかに太ったと思っていたら、突然胃腸の具合がおかしくなり、ひどい下痢になってしまった。救急診療で胃腸炎とわかり点滴をしてもらったが、太った分はそれで痩せられた」と、食べ過ぎて胃腸炎になったことを明かした。

また最新の予告映像では、トレードマークの長髪をばっさり切り落としたエディソンの、貴重な短髪姿を見られる。ギター部の部長を演じるエディソンは、ギターの腕前と歌声を披露するほか、これまでの王子様路線から脱却し、陽気で愛らしく笑わせる一面も見せている。

「幸せのエチュード」からエディソンを知るドゥーは当時、頑張りすぎるタイプのエディソンにリラックスするようにアドバイスしたことがあるが、今回は心を開いてくれたようで「エディソンは前回とまったく違う演技を見せてくれた」と絶賛した。


今回エディソンは、明るい役どころながら泣き崩れるという難しいシーンにも挑戦。幸いムーンとの共演シーンだったため、彼女と一緒に役に没頭することができたという。エディソンは「このシーンから若さというものを理解する役なので、とても感動的だと思う。自分の学生時代の経験を再現しているような気がして、しっかり演じたかった」と話した。

昨年夏、興行成績No.1の『可不可以,你也剛好喜歡我(原題)』を手掛けた華映娯楽が再びベストセラー小説を映画化した『我吃了那男孩一整年的早餐』は、1月28日より台湾にて公開中。

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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