【最新映画in台湾】『親愛なる君へ』の天才子役が主演! ファンタジー映画『嗨!神獸』が旧正月に台湾公開
ニュース提供元:甲上娯楽
8000万ニュー台湾ドル(約3億3000万円)を投じて製作された心温まるファンタジー映画『嗨!神獸(原題)』(英題:HELLO TAPIR) の台湾公開を前に、このほどティーザー映像が公開された。
マレーシアの新鋭監督チー・ジアチン(池家慶)の下に集結したキャストは、チャーリー・ヤン(楊采妮)、バイ・ルンイン(白潤音)、リュー・シュエフォン(呂雪鳳)、リー・リーレン(李李仁)ら。2020年の金馬獎(ゴールデンホース・アワード)最優秀視覚效果賞にノミネートされたほか、ソウル九老国際子ども映画祭、釜山国際子ども・青少年映画祭、カナダのファンタジア国際映画祭など、海外でも高く評価されている。
舞台は宜蘭の小さな漁村。少年阿吉は、漁師の父と祖母の3人で暮らしていた。深夜に現れ人の悪夢を食べるという霊獣「夢喰いバク」の物語を父親から聞いた阿吉は、その存在を信じるようになる。しかしある台風の夜、父は海に漁に出たまま帰ってこなかった。
そんなとき、ずっと昔に家を出た実の母親が現れ、阿吉に台北へ行こうと言う。祖母は父の葬儀に追われ、阿吉をかまってあげられない。どうしていいかわからない阿吉は、父が話した物語を思い出し、友達と一緒に霊獣を探しに行こうと決意する……。
親子のふれあい、少年たちの純粋な友情など、笑いあり涙ありのストーリーが見る者を笑顔にさせる。 阿吉を演じるのは、『親愛なる君へ』、「悲しみより、もっと悲しい物語」で観客を魅了したルンイン。その演技力は、ソウル九老国際子供映画祭で最優秀主演男優賞を受賞するなど、海外でも大いに評価されている。
撮影時、わずか8歳だったルンインは、そのあどけない様子が画面から見てとれる。ルンインは撮影現場で大人たちの庇護欲をそそる存在で、わずか数日しか一緒に過ごしていない父親役のリーレンも、ルンインをとても可愛がり、その様子はまるでリアリティー番組「爸爸去哪兒」に出演する親子のようだったという。母親役のチャーリーも暇さえあればルンインと一緒にゲームで遊び、祖母役のシュエフォンは撮影が終わるとルンインにお小遣いをあげ好きなお菓子を買わせるなど、本当の孫のように可愛がったそうだ。
ルンインの友達役を演じるリン・ヨウチュエン(林祐銓)、チェン・ジンフー(陳京甫)は元々お互い顔なじみだったため、事前準備なしで撮影開始からすぐに打ち解けた。プライベートでも「神獣BOYS」と名付けた少年ユニットを組むほど仲良くなり、整列して点呼の練習をする様はいかにもそれらしかったという。ルンインは「二人と一緒に演じられたのが一番楽しかった」と話した。
まだ幼い3人だが、そのプロ意識は先輩俳優にも劣らない。踏切から海辺の景色を撮るシーンでは何度も往復し、シャボン玉を吹きながら野原を歩く一見無邪気なシーンでは、ススキの鋭い穂先を避ける努力が必要だった。また、3人の秘密基地のシーンでは堤防のてっぺんに登らなければならないが、当時周辺に何カ所か対象箇所があり、監督について方々を探索した3人は、何度も堤防に登るのがとても大変だったともらした。
一方、チャーリーも子どもたちの歩幅に合わせて泥だらけの漁港を歩き、共に大切な瞬間に立ち会う姿勢を貫いたという。なお漁村の風景は、宜蘭の大溪で撮影された。大溪には『SLAM DUNK』の湘南海岸に勝るとも劣らない踏切があり、青い海を一望できる絶景のロケーションである。
満満額娯楽、ワーナーグループ(華納集団)、凱擘影藝、百聿數碼創意、硯石(廈門)文化メディア、神州娯楽の共同制作による『嗨!神獸』は、旧正月の元旦2月1日より台湾全域で公開予定。
翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。
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