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【特集】アジアのお弁当を知りたい!<台湾編>#4:お弁当が印象的な台湾映画

4月はアジアのお弁当を特集します!今回ご紹介するのは、韓国/台湾/ベトナム/インドのお弁当事情。お弁当から見えてくる文化をのぞいてみましょう。

\\韓国・ベトナム・インドのお弁当事情はこちら//


お弁当が印象的な台湾作品
大切な人を思う気持ちが心を温めてくれる映画『聴説』

台湾映画『聴説』 ※大阪アジアン映画祭2010上映作品
エディ・ポン(彭于晏)、チェン・イーハン(陳意涵)、ミシェル・チェン(陳妍希)らが出演
※上記動画は予告編(ifilm傳影互動チャンネル)


お弁当と聞いて思い浮かべたのは『聴説』(英題:Hear Me/2009年)という映画です。この映画は、聴覚障碍を持ちながらデフリンピック出場を目指す姉・小朋とその姉を支える妹・秧秧、そしてその妹に恋する青年・天闊が織りなす物語です。

ストーリーの重要な部分ではないのですが、燒味屋(肉のロースト店)の一人息子として、愛情たっぷりに育てられた主人公の天闊が、思いを寄せる秧秧のために作る「愛心便當(心を込めたお弁当)」が印象に残っています。

大切な人だから、空腹にさせたくない、おいしいものを食べてほしいという願いが、天闊の作るお弁当からあふれていて、とても愛おしく感じます。これぞテイクアウト天国台湾において「お弁当を作りたい」と思う唯一の理由じゃないかな? と思います。

この他にも、クラブ活動や会社で弁当を注文すると、スクーターに乗った配達員がたくさんのお弁当を抱えて持ってきてくれる場面や、スクーターの椅子にお弁当箱をのせて路上で販売しちゃう場面など、台湾のお弁当あるあるがさらりと描かれていて、台湾のお弁当文化が垣間見られます。

見終わったら、心がじぃ~んと温まる映画で、台湾らしい風景が多いので、コロナ禍で台湾が恋しい人にもオススメできます。


※現在日本ではDVDリリース・配信等はありません。

Text:森下実希
台湾観光情報発信サイト「TaipeiNavi」編集部編集長


大学在学時の台湾旅行をきっかけに台湾にハマる。その後、日本の会社を辞め、台湾へ語学留学、ワーキングホリデーを経て、「TaipeiNavi」に就職。台湾のおいしいものと笑顔を探す日々を過ごしている。
台湾観光情報発信サイト「TaipeiNavi」 www.taipeinavi.com
Twitterアカウント @taipeinavi


Q. 森下さんの好きなお弁当のおかずは? 
A.揚げたての排骨。好きなおにぎりの具はツナマヨとシャケです。

写真提供:森下実希
Edited:
小俣悦子(フリーランス編集・ライター)

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