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修行のステージ「〇〇境」とは?|中国時代劇トリビア#53

中国ドラマを観ていて、あれ、これ…なんかちょっと気になる~!?という小さな“なにか”を見つけてしまうことはありませんか?そんな中国ドラマに登場する、ちょっと気になる小さなアレ!を集めた、小ネタトリビアをまとめてご紹介していきます。

今回はドラマ「剣王朝~乱世に舞う雪~」から武侠に関連した小さなアレを探ってみました!

修行のステージ?〇〇境って?

 「剣王朝」場面写真1
「剣王朝~乱世に舞う雪~」©BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

「剣王朝~乱世に舞う雪~」で使われる修行者のレベルをあらわす「第〇境」という表現は、よく使われる表現なのか?それともこのドラマだけの表現なのでしょうか?

武侠小説には、各流派の技を伝える秘伝書が登場します。『九陰真経』(「射鵰英雄伝」)、『葵花宝典』(「笑傲江湖」)、『六脉神剣経』(「天龍八部」)など、こうした「秘伝書」の多くは経典の形をとっているそうです。

また、いわゆる江湖の世界では、登場人物が宗教・政治・武術的な結社に所属している場合が多く、特に結社などは禅宗寺院の生活様式などを元にしているのだとか。宋代の禅宗には修行に3つの境界があって、第一の境界は己を知って探求すること、第二の境界は無となり悟りを得ること、そして第三の境界は永遠の悟りに至ることだそうです。

こうしたことから推測できるように、武侠作品に登場する修行には宗教的な要素が多分に含まれていて、境(界)とは、修行して到達した心の状態や、技の習得領域を指す指針として考えると良いのかもしれませんね。

「剣王朝」場面写真2
「剣王朝~乱世に舞う雪~」©BEIJING IQIYI SCIENCE & TECHNOLOGY CO., LTD.

翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。

このコラムに登場した作品


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