「洋務運動」をわかりやすく解説!|中国時代劇トリビア#31
中国ドラマを観ていて、あれ、これ...なんかちょっと気になる~!?という小さな"なにか"を見つけてしまうことはありませんか? 《中国時代劇トリビア》ではこれから6回にわたり「月に咲く花の如く」を観ていて"ちょっと気になるアレ!"のトリビアをご紹介していきます。
「月に咲く花の如く」を楽しむための、6つのトリビア
・貝勒(ベイレ)様って何者!?
・「洋務運動」をわかりやすく解説!(今回掲載)
・「変法自強」をわかりやすく解説!
・商人と京劇
・スーパーセレブ 西太后・その1
・スーパーセレブ 西太后・その2
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洋務運動ってなに?
「月に咲く花の如く」©HS Entertainment Group Incorporated
洋務運動は、中国の近代化と富国強兵を目指す動きで、太平天国打倒に影響を与えた有力な漢民族の官僚、曽国藩・李鴻章・左宗棠・劉銘伝・張之洞らを中心とした近代化運動。
期間は1860年~94年。育才、自強、求富が目的とされ、外交関係の改善、同文館や広方言館(どちらも外国語学校のこと)などを設置し、西洋人の教師をおき、外国の文化の摂取をすすめた。1860年~72年には兵器製造工場建設を中心とした動き、1872年~85年は監督商弁方式(官が監督し、民間の商人が仕事を行なう)による軍事関連企業の建設、1885年~94年は北洋海軍の成立や製鉄所の建設などがあった。
こうした洋務運動によって中国にも初めて資本主義が始まり、洋風の学校の設立、外国語の翻訳や出版などが行われるようになったが、中国の伝統的な政治体制や文化を重んじたため、西洋的近代思想や合理性を取り込むことに失敗したとも言われている。
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<参考文献>
三省堂出版
編者 復旦大学歴史系・上海師範大学歴史系
監訳 野原四朗・小島晋治
「中国近代史 2 洋務運動と日清戦争」
岩波書店出版
西順蔵編 「原典中国近代思想史 第二冊 洋務運動と変法運動」
三笠書房出版
山口修著 改訂者・宮崎正勝 「この一冊で「中国の歴史」がわかる!」
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Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)にて執筆記事掲載中。
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