【インタビュー】「朝鮮ガンマン」イ・ジュンギ 「本当に"ギフトセット"のような素晴らしい作品」#1
現在、KNTV「麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~」が好評放送中、そして「夜を歩く士(ソンビ)」もWOWOWプライムで集中再放送中のイ・ジュンギさん!同じく時代劇、かつイ・ジュンギさんが1人2役に挑戦した「朝鮮ガンマン」のロングインタビューを、全3回にわたりお届けします。
第1回は「朝鮮ガンマン」のアクションなどについてお伺いしました。
※このインタビューは2015年春に実施されたものです。
★「朝鮮ガンマン」作品サイトはこちら
●時代劇がよく似合うと定評のあるイ・ジュンギさんが今回選択されたドラマ『朝鮮ガンマン』。どんな部分が魅力で、出演を決められたのか教えてください。
何よりも魅力だったのは、これまでの韓国ドラマにはなかった新しいテーマという部分に惹かれました。朝鮮時代から開化期までの激動の時代をお見せできるという、そんな斬新なテーマに惹かれました。
その中でイ・ジュンギがどんな姿をお見せできるかなと思ったとき、キャラクターの緊張感を高めたり、私の身体能力やアクションスキルだったりをお見せしながら、私自身も新しいキャラクターをお見せできますし、斬新なテーマを極大化することができるんじゃないかという漠然とした期待感などから、作品を選択しました。
そして、視聴者の方々からとても愛していただけたので、とても満足しています。
●イ・ジュンギさんが演じたユンガンという人物は、さまざまな顔(時には遊び心があり、時にはシリアスで、時には涙を見せる)を持つ役柄だったと思いますが、ユンガンがどんな人物なのかお話しください。
心の傷も抱えていますし、大きな失恋も経験します。でも、その心の傷や失恋の時間を通じてひとりの人間として成長し、その後個人的な心の痛みや復讐心などすべてを超越して、自分以外に心の痛みを抱えた民衆たちのために立ち上がり、民衆の英雄として成長していくキャラクターです。
●劇中では、刀や銃はもちろん、激しいアクション(立ち回り)もかっこよく演じられていました。イ・ジュンギさんがもともとアクションがお好きだと聞きましたが、今回のドラマのためにどんな準備をされましたか?
アクションはただ楽しんだらいいんです(笑)。訓練も大事ですが、これまでもアクションはたくさんしましたし、もともととても好きです。体を使うことが好きなんです。
監督からも特別どんな訓練をしてほしいという言葉はなく、お会いしたときから私がやりたいアクションややろうとするアクションについて一緒にデザインし、作り上げながら、今の私の身体コンディションでできるアクション動作についてもお互いに話し合いながら、そうやって実際に現場で監督とアクションの動きを合わせていきました。
だれかにさせられているというよりも、私自身が自分から飛び込んで楽しむ方です。
そうしているうちに自然に鍛えられ、夢中でやっているうちに時間が過ぎます。私が比較的アクション演技に関して情熱や欲が大きい方なので、アクションもうまく立ち回れる気がします。
できるだけ代役は使わずにやっているうちにカットも楽しくなってくるものですし、俳優が直接演じることで感情をそのままアクションからも感じられるので視聴者の方々も楽しんでいただけるんだと思います。
『朝鮮ガンマン』の場合も現場でたくさん準備しましたし、視聴者の方々からもたくさん愛していただけたので、すべてのアクションシーンに満足しています。
●刀よりも銃を使用される方が慣れていなかったと思います。その上、ライフルまで......。ライフルを回すシーンは簡単ではなかったと思いますが、銃を使用するシーンで特に大変だったり印象に残るエピソードはありますか?
一番はやっぱりライフルを回すシーンでしょう(笑)。
視聴者の方から「早くライフル撃たなきゃ!何で回してるの?」と言われたんですが(笑)、その言葉も間違いではないんですが、もっとドラマ的な面白さを見せるためにその動作を加えました。
華やかにも見えますし。劇中で緊張感が必要なシーンでは速い動きも見せましたが、ダイナミックなシーンを撮影するときはそういうスキルを使わないで練習もしたんですが、あまり簡単なことではありません。銃も重いので思ったとおりに回らないですし、正確なタイミングを力がないと手を怪我することもあります。だから、序盤でその練習をするときは少し大変でした。ずっと回す練習をしていると、銃の重みやずっと鉄が指に擦れるので中指の皮膚が傷ついて、その傷で痛いのでもっと回すのが大変になったけどすぐに撮影しなきゃいけないからまた練習して......。
仕方ないですよね、視聴者の方々にもっとかっこいいアクションをお見せしたいので、練習をたくさんしました。銃を回すシーンは個人的にもとても愛着が湧きました。
そして、ただ撃つだけじゃなくて、もっと緊迫感やダイナミックさを感じるじゃないですか。敵を追撃しながら撃つ印象はもちろんなければならないですし、そういう面も気を使いました。馬に乗って銃を撃つシーンは、監督やスタッフの方々に止められました。落馬でもしたら、撮影が中断してしまう大事故になりますし、放送ができなくなるかもしれません。それくらい、怪我をしたら非常に深刻な状況になります。
でも、欲がありました。監督やスタッフの方々はとても心配をしてくださったんですが、そういう点で欲が湧きました。視聴者の方々が楽しんでくださってうれしかったですし、良い作品ができたと思うので、満足しています。そういう部分には、特に気を使った気がします。
●劇中でのイ・ジュンギさんのさまざまな変身もまた見どころのひとつだと思いますが、イ・ジュンギさん自身はどんなスタイルが一番似合っていたと思いますか?気に入っているスタイルを教えてください。
個人的には、ハンゾウ(=長谷川半蔵)です。他の姿はこれまでの時代劇でもよくお見せしてきた姿だと思いますし、(これまでのキャラクターと)演技トーンを区別することにプレッシャーがあったんですが、ハンジョとして戻ってきたときは開化期だったので、開化期の紳士の姿だったり冷徹で冷静なハンゾウの姿を表現するということはとても魅力的でした。メガネをかけて初めて登場したとき、監督が「宇宙人のようだった」って(笑)。
でも、その当時の人にとっては本当に"宇宙人"じゃないですか。朝鮮時代の人々の前に見たこともないリボルバー銃を持って現れて、"開化期の紳士"の姿ですっきりとメガネをかけて、現代にいても違和感ないほどの姿で、その当時の人々にとっては"宇宙人"のようなハンゾウの姿はとても新鮮な印象でした。開化期の様子を描くということも、面白いと感じました。
●今までも多くの時代劇に出演されてきましたが、イ・ジュンギさんが感じる『朝鮮ガンマン』の他の時代劇との違いを教えてください。
銃を使います(笑)。時代が入れ替わる混乱期を生きる若者たちの話がベースになっているという点は、当然他の時代劇とは違いますし、そういう時代が描かれたことがなかったので視聴者の方々も興味を持ってくださったと思いますし、私たち出演陣も監督を始めとする制作陣の方々もそんな部分に面白さを感じながら撮影しましたし、だからこそそういう面を作り上げるための努力や悩みも多く、プレッシャーもありました。
もっと描けたのに逃してしまった部分も多かったと思いますし、期待やわくわくする感情、達成感もあった反面、描きたいものがたくさんありすぎて描ききれなかったことに対する残念さなど、さまざまな感情が入り混じった作品でしたし、そういう点でもこれまでの時代劇とは違ったと思います。私が作品を選んだ理由も、そんな違いから選びました。
撮影:Kim Hee Jin (STUDIO ZIP)
Licensed by KBS Media Ltd. ? 2014 KBS. All rights reserved
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