最新台湾映画|チャン・チェン×モー・ズーイー、二大俳優がチョン・モンホン最新作で初共演
ニュース提供元:牽猴子
本地風光
『ひとつの太陽』、『瀑布(原題)』などで知られる監督チョン・モンホン(鍾孟宏)の最新作『餘燼(原題)』のキャストが発表された。主要キャストには、チャン・チェン(張震)、モー・ズーイー(莫子儀)、アン・シュー(許瑋甯)、ジン・シージエ(金士傑)、リウ・グァンティン(劉冠廷)、パウ・ヘイチン(鮑起静)、チェン・イーウェン(陳以文)、ワン・ポーチエ(王柏傑)、リー・ミンジョン(李銘忠)ら豪華メンバーが名を連ねる。13日に公開されたティザー映像には、サスペンスフルな冒頭、銃撃戦や緊迫したアクションなど好奇心を刺激するシーンが満載だ。
チョン・モンホンがチャン・チェンとタッグを組むのは、2008年の『停車(原題)』以来、16年ぶり2度目。またチョン・モンホン作品に初参加のモー・ズーイーと、チャン・チェンの初共演も話題を呼んでいる。冒頭でクローズアップされる、刑事役チャン・チェンの小刻みに揺れる眉間から感情の変化を読み取るのは難しい。一方、ベテラン俳優ジン・シージエの錯乱を冷静に見つめるモー・ズーイーとの関係性など、謎に満ちたシーンが興味をそそる。チョン・モンホンは「モー・ズーイーはとても穏やかで、しっかりとした考えを持った人です。脚本を書き始めたとき、チャン・チェンとモー・ズーイーのキャラクターから内容を広げていきました。別の人をイメージしたことはありません」と、二人のキャスティングが想像以上にぴったりだと明かした。
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モンホン・ファミリーのチェン・イーウェン、リウ・グァンティンらおなじみの実力派も集結している。予告編で高所から落下するリウ・グァンティンについて、ファンの間では「死ぬ役専門のグァンティン、まさか今回もファンを悲しませるの?」など、さまざまな憶測も飛び交う。チョン・モンホン7作目の長編映画となる『餘燼』は、キャストの注目度のほか、数億ニュー台湾ドルともいわれるモンホン史上最高額の製作費も話題だ。チョン・モンホンは「台湾人として、過去を理解したいとずっと考えていました。そのためには、いろいろな視点から歴史の文脈を整理する必要があります。長年やりたかったことですが、そのプロセスがこれほどつらく大変なものになるとは思っていませんでした」と製作の苦労を明かした。
『餘燼』は、チョン・モンホンならではの作風を通して歴史の負債を明らかにしていく。表面的に平和な時代の裏には、どれほどの忘却と秘密が隠されているのだろうか。市場の平穏を破る一つの殺人事件。その後も次々と起こる刑事事件の背景にある知られざる繋がり。刑事の張振澤(チャン・チェン)と相棒の小蔡は多くの謎から手がかりを探すが、捜査の方向性は徐々に分かれていく。そんなとき二人の前に現れた見知らぬ男・莫子凡(モー・ズーイー)。過去の記憶が絶え間なく呼び覚まされ、徐々に真相が明らかになる中、真実に執着する二人は、それぞれのやり方で台湾の歴史の傷跡を暴いていく。
チョン・モンホンの大作叙事詩『餘燼』は11月15日から台湾全域で公開予定。
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翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。
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