Cinem@rt エスピーオーが運営するアジアカルチャーメディア

「康熙帝~大河を統べる王~」張挺監督のインタビューが一部公開

「康熙帝~大河を統べる王~」キービジュアル
© 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.

歴代屈指の名君とされた皇帝、康熙帝の偉業を描いた中国時代劇「康熙帝~大河を統べる王~」。この度、張挺監督のインタビューが一部公開された。


——本作を作ろうと思ったきっかけは何でしょうか?

張挺監督 この作品は、私がとある史料に触れたことがきっかけで制作しました。それは靳輔が康熙帝宛てに書いた遺書です。遺書には彼自身の人生について語られることはなく、また残された家族に対しても一切要望が記載されておりませんでした。そこには、彼と治水で共に戦った陳潢との思い出ばかりが綴られていたのです。その中で私が最も心を打たれたのは、「陳潢は無実の罪を着せられたまま死んだので、彼の無罪を証明できなければ、陳潢の魂に顔向けできない。」、「親友を裏切るような人間にだけはなりたくない。」という部分です。この遺書からは彼らの友情がこれでもかと溢れ出し、涙なしでは読むことができません。

私はこの遺書からドラマの構想を練り、2人の生涯に渡る“友情”と彼らの成し遂げた“偉業”を再現したいと思いました。彼らの死から30年後、人々は黄河に寺を建て、彼らを黄河の神と称えています。中国では古代から、聡明で正直な人、また自分の損得にとらわれず国に人生を捧げる人、を“神”と言い表してきました。彼らは“中華民族の守り神”と呼ぶに値する人だと言っても過言ではないと思います。彼らは私たちの誇りであり、この献身的な姿勢は後世の人々の鏡となることでしょう。これが本作を制作した最初の目的であり、最終目的でもあります。

 
© 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.

——史実に基づく作品だとお聞きしましたが、撮影開始から完成にはどのくらいの月日をかけられたのでしょうか?

張挺監督 史実に基づくというよりは、主人公の信念に焦点を当てて描きました。歴史がすべて正しいとは限りません。しかしながら400年近く経った今でも、主人公2人の像は黄河に沿って多数存在しており、恩恵を受けた後世がどれだけ彼らに敬意を払ってきたのかが見て取れます。彼ら2人は生前あらゆるデマや野心家から妨害されてきましたが、最終的に誤解が解け、彼らの無実が証明されました。これが私の歴史への理解です。全話撮影時間を計算すると120日に及びます。最南端の浙江から最北端の内モンゴル、青海までの広い範囲で行い、夏から翌年の春までかかりました。


© 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.


本作は、古代中国の治水を史実に基づき描かれた力作。特に黄河の氾濫シーンは、“黄竜”の威力と破壊力、人と自然の戦いをリアルに表現するためにわずか1分のシーンにも関わらず丸5日間かけて撮影をするなど監督の作品への強い想いを感じることができる。


© 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.


© 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.

「康熙帝~大河を統べる王~」
2024年6月5日より各事業社にて順次配信開始
(ビデオマーケット、amazonプライム・ビデオ、J:COM STREAM、Rakuten TV、U-NEXT、music.jp)

DVDセル&レンタル 2024年6月5日より順次リリース
全3BOX 各17,600円・税込/レンタル全20巻 

2022年/中国/全40話/日本語字幕収録
発売元:ポニーキャニオン/フォーカスピクチャーズ 販売元:ポニーキャニオン
© 2022 China Huace Global Media Co., Ltd.
https://www.welovek.jp/kokitei/

記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!

TOP