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「台湾巨匠傑作選2024」開催決定!

『台湾巨匠傑作選2024』ポスタービジュアル

この度、2024年7月20日(土)より新宿K’s cinemaにて『台湾巨匠傑作選2024~台湾映画の傑物 ワン・トン(王童)監督と台湾ニューシネマの監督たち~』の開催が決定した。

今回は≪台湾ニューシネマ≫を牽引したワン・トン監督、そして台湾映画を世界に知らしめたホウ・シャオシェン(侯孝賢)監督、エドワード・ヤン(楊德昌)監督、ワン・レン(萬仁)監督、≪第二次台湾ニューシネマ≫の旗手ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督の作品を特集。初公開作品2作品を含む、合計20作品が上映される。

“台湾近代映画の巨匠”といえば、ホウ・シャオシェン、エドワード・ヤン、ワン・レン、ツァイ・ミンリャンといった、台湾ニューシネマの監督たちの名前が挙がるだろう。しかし彼らと並び称される映画監督が台湾には存在する。台湾ニューシネマを牽引した傑物ワン・トン(王童)監督は、≪台湾近代史三部作≫で知られるが、『台湾巨匠傑作選2020』で『バナナパラダイス』(89)が上映されるまで、長らく日本ではその作品を観ることが出来なかった。

第二次世界大戦下の農民の姿を田んぼに立つ案山子の視点で描く『村と爆弾』(1987)、日中戦争の最中兵士として大陸から台湾に渡った二人の青年の戦後に至る迄を追った『バナナパラダイス』(1989)、日本統治時代台湾の金鉱山と娼館を舞台に貧しい庶民の姿を映した『無言の丘』(1992)。いずれも時代の流れに翻弄される庶民の喜びや悲しみに焦点を当てその生きざまをユーモアたっぷりに描き不朽の名作として台湾映画史に燦然と輝いている。

『台湾巨匠傑作選2024』では、「台湾巨匠傑作選2020」で公開された『バナナパラダイス』に続き三部作残りの2作『無言の丘』『村と爆弾』を劇場初公開し、ホウ・シャオシェン監督ら台湾ニューシネマ作品と対比する形で上映し、台湾ニューシネマの魅力をお届けする。また『台湾巨匠傑作選2022』にて最終上映になった、ワン・トン監督プロデュース作品『熱帯魚』の特別上映が決まった。

そしてこの度、村上春樹『猫を棄てる 父親について語るとき』(文藝春秋)の装丁・挿画を手掛け、村上春樹や松本隆、浅野にいお等が絶賛した漫画『緑の歌 - 収集群風 -』(KADOKAWA)の著者で、台湾出身の漫画家・イラストレーターの高妍(ガオ・イェン)さんより、『無言の丘』の描き下ろしイラストとコメントが到着した。

1920年、日本統治時代台湾の金鉱山と娼館を舞台に貧しい庶民の姿を映した本作から、チュウとウェイ兄弟が、丘の上から友人を見送る姿が描かれている。兄弟の笑顔に隠された様々な感情が、丘の上にそよぐ風と共に伝わってくる1枚になっている。

『無言の丘』場面写真
『無言の丘』

コメント| 高妍(ガオ・イェン)/イラストレーター・漫画家

『無言の丘』イラスト
©Gao Yan 2024

台湾語の発音では、「無言(bô-giân)」と「無縁(bô-iân)」はとても近いです。

結ばれる運命にない"無縁"だからこそ、私たちは言葉ではない形で、一緒に過ごした時間を大切にすることができて、大切な思い出として永遠に心に残すことができます。
無縁という言葉は残酷に聞こえるかもしれないですが、実は無縁も、ある種のご縁なのです。
──『無言の丘』


台湾ニューシネマを知る、台湾を知るための必読の3冊とタイアップ決定‼

『台湾巨匠傑作選2024』開催に際し、台湾の歩み、台湾ニューシネマをより理解するための書籍3作品とのタイアップが決定。

ホウ・シャオシェン監督が2007年に映画制作を学ぶ学生に向けて行った講義の記録「侯孝賢の映画講義」は、ホウ監督の人生観から映画制作やその世界を理解する上で必読の1冊になっている。

『恋恋風塵』『悲情城市』など、不朽の名作の数々をホウ・シャオシェン監督とともに創り上げてきた女流作家チュー・ティエンウェン(朱天文)による珠玉のエッセイ集「侯孝賢(ホウ・シャオシェン)と私の台湾ニューシネマ」は、回顧ではなくまさにその当時、当事者の目線から描いた作品を中心に編んだ貴重な思い出が綴られている。

日本統治時代から戒厳令下の時代、民主化を経て現代まで、時代の荒波に揉まれたある個人の歴史からたどる台湾現代史「台湾の少年」は、台湾の歴史と共に民主化の歩みを描いた台湾発の傑作グラフィック·ノベルだ。

SNSフォロー&リポストキャンペーンで、各1冊(「台湾の少年」は4巻セット)をプレゼント!是非この機会に、映画とあわせ珠玉の3冊をお手にお取りください。※SNSキャンペーン詳細は、公式HP、SNSをご参照ください。

台湾巨匠傑作選2024~台湾映画の傑物ワン・トン(王童)監督と台湾ニューシネマの監督たち~
2024年7月20日 (土)より新宿K’s cinemaほか全国順次開催
配給:オリオフィルムズ
配給協力:トラヴィス
共催:国家電影及視聴文化中心
宣伝:大福
公式HP: https://taiwan-kyosho.com ※公式HPは5月下旬オープン予定
料金:一般:1,600円/大・高:1,400円/中・小・シニア:1,000円 特別鑑賞券(3回券・特製缶バッジ付き):3,600円

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