「燕山に咲く月と刃」は“日常系時代劇が観たい！”あなたに効く武侠ロマンス｜アジアドラマの処方箋＃56

2024.05.1312:00

この連載では、様々な症状に効く中国ドラマ・台湾ドラマを紹介。第56回の今回は「日常系時代劇が観たい！」あなたにおすすめの１本を紹介します。

お薬ドラマ「燕山に咲く月と刃」

このドラマの効能
・侠客たちの恋模様を描く日常系ドラマが楽しめます
・ほのぼのしたラブコメ時代劇でリラックスできます
・気持ちよく喜怒哀楽を感じられるドラマ体験ができます

「燕山に咲く月と刃」を詳しく解説

【Character】 三者三様の愛すべきカップル3組
【Story】 平和な燕山に恋の騒動とキケンな事件が巻き起こる!?
【Point】 リラックして楽しめる！喜・怒・哀・楽の見どころ

・予告動画
・ DVD情報

ほのぼの日常系時代劇が面白い！「燕山に咲く月と刃」

「燕山に咲く月と刃」は武侠ドラマでもほのぼのとした弟子たちの日常を描いた時代劇。山頂にある男性ばかりの燕山派、山麓にある女性ばかりの百花門は100年の間、反目しあってきましたが、弟子たちの間では次々とロマンスが生まれ物語が動き出します。

本作の主人公となる3組のカップルとは？　他作品と一味違う見どころとは？　今回は、リラックスして楽しめる日常系時代劇「燕山に咲く月と刃」を紹介します。

「燕山に咲く月と刃」場面写真１
©2022 Youku Information Technology (Beijing) Co., Ltd. All Rights Reserved.

Character 三者三様の愛すべきカップル3組

Couple 1　
危なっかしい優等生！真面目カップル
朝行暮＆月清秋

燕山派の一番弟子・朝行暮ちょうこうぼはストイックなイケメンで、師匠たちも一目置く武術の使い手。寡黙ながら思ったことは全て正直に口に出してしまう、空気の読めないところが玉にキズです。そんな彼と恋に落ちる凛とした美女・月清秋げつせいしゅうは百花門でもっとも優秀な一番弟子。ただし、彼女は武術以外は苦手なことが多く、極度な方向音痴でもあります。

そんなふうに真面目な優等生だけれど、どこか危なっかしいところがある2人はお似合いのカップル。でも、対立する燕山派と百花門を背負って立つことになる彼らが、添い遂げるには問題が山積みで……!?

Couple 2
賢い機転で意気投合！策略カップル
顧玉郎＆玉玲瓏

顧玉郎こぎょくろうは朝行暮の良きライバルで、燕山派で一番の頭脳派。飄々として世故に長けている策略家です。また、百花門で月清秋をサポートする二番弟子の玉玲瓏ぎょくれいろうも、頭の回転が速く機転が利く軍師タイプ。そんなよく似た性格の顧玉郎と玉玲瓏は意気投合して仲良くなっていきます。

でも、生まれつき体が弱く武術ができない顧玉郎は、おおらかに見えて本心を見せないところが。顧玉郎ともっと関係を深めていきたい玉玲瓏は、どこか煮え切らない彼の態度に気をもみますが……!?

Couple 3
強くなりたい夢がある！純情カップル
君未期＆離一心

「燕山に咲く月と刃」場面写真３
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朝行暮の師弟・君未期くんみきは無邪気でキュートな男子。武芸を極めて強くなりたいと夢を抱いています。一方、百花門の離一心りいつしんも強くなることが一番の目標。朝から晩まで稽古、稽古、稽古の毎日を送っています。

そんな離一心に君未期が一目惚れ！　恋愛には興味がない彼女をひたすら追いかけ始めます。しかも、離一心に蹴りを入れられたりぶっ飛ばされたりすると、なんだかうっとりしてしまう君未期。

武闘派女子とドMな男子の純情カップルの恋は、うまく進展していくのでしょうか？

Story 平和な燕山に恋の騒動とキケンな事件が巻き起こる!?

Point リラックして楽しめる！喜・怒・哀・楽の見どころ

Point 1
“ほっこり＆ゆるゆる”な日常ストーリー

中国時代劇といえばドラマティックかつダイナミックな世界観やストーリー展開のある作品が多いですが、本作はこじんまりとした世界で登場人物たちの日常生活が描かれていくほっこり作品。燕山派と百花門は犬猿の仲のはずが、弟子同士はお互いを意識していて、まんまと恋に落ちていくストーリーに思わずにっこり。勇ましい百花門の師匠も、それに比べてなんだか頼りない燕山派の師匠たちも、みんな愛すべきキャラで、心地よいゆるゆる展開を楽しめます。

Point 2
“クスッ＆キュン”なラブストーリー

カップル3組のラブストーリーもクスッと笑えてキュンとくるシーンがいっぱい。月清秋が女心が分からない朝行暮に心でツッコミを入れつつも不意に優しくされてときめいたり、どう見ても美味しいしシチューができそうなレシピの薬湯に入った顧玉郎の口説き文句に玉玲瓏がドキドキしたり、離一心の稽古相手をする君未期が彼女の攻撃に耐え続けた結果、体が凍りついてしまったり。ユーモアとロマンスの絶妙なバランス感がクセになります。

Point 3
“ドタバタ＆ほろり”なアクション

もちろん、彼らの平和な日常生活にも時に波乱が巻き起こります。燕山派と百花門に恨みを抱く人物が登場したり、顧玉郎の命を狙う暗殺者が闖入したりして、両派が力を合わせて戦う場面も！　そして、そんなふうに共に困難に立ち向かう経験をすることで、長年対立してきた両派の関係も改善されていきます。なお、武侠ドラマらしく戦いのシーンはスリリング。そんな中で、お互いを守ろうとする彼らの友情や師弟のドラマにはほろりとさせられます。

Point 4
“号泣＆じーん”な人生ドラマ

さらに、終盤になるとカップルたちがその愛と友情の強さを試される号泣必至のエピソードも登場。ある人物の命を救うためには誰かが犠牲になるしかないという局面で、みんなはどんな決断をして、どんな選択をするのでしょうか？　

最後は彼らの勇気に涙し、彼らの選んだ生き方に心動かされること間違いなし。ドラマを完走したら、深イイ物語にじーんと心が洗われ、ロケ撮影の美しい景色を思い返しながら感動の余韻に浸れるはず！

「燕山に咲く月と刃」予告編

今回のお薬ドラマ「燕山に咲く月と刃」

TEXT：小酒真由子（フリーライター）
映画界・出版界での会社勤めを経てフリーライターに。アジアから欧米までドラマについて執筆しています。双葉社『韓国TVドラマガイド』にて「熱烈推薦!! 中華ドラマはこうハマる！」を連載、Cinem@rtにて「『山河令』の台詞を読み解く」「アジアドラマの処方箋」などを執筆。

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