引用元：wechat 德塔文科技　公式アカウント：「德塔文影视观察」
記事タイトル：「剧周报20|《平凡之路》收官登顶，撤档风波不断爱奇艺供给断代」

中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察（datawinfilmtv）データより、2023年第20週（05.15-05.21）のドラマ景気指数TOP10にランキングしたドラマをピックアップ！（以下ドラマ表記名は全て原題）

チャオ・ルースー主演「后浪」人気上昇。視聴者の間で熱い議論を巻き起す

ランキング上位のグオ・チーリン（郭麒麟）＆ジン・チェン（金晨）の職業ドラマ「平凡之路」と、チェン・シャオ（陳暁）＆マオ・シャオトン（毛暁彤）主演の時代劇「雲襄伝～波乱に満ちた江湖～」は本週で放送終了。「雲襄伝」は、放送スケジュールの影響で、指数が前週より若干低めとなり、「平凡之路」がそれを少し上回る形で首位となった。ランキングの入れ替えはあったものの、この両2作品が、ここ最近のトップ作品であることは間違いない。 チャオ・ルースー（趙露思）主演の「后浪」の人気は本週も上昇、激しい対立を描いたストーリー展開が、視聴者の間で熱い議論を巻き起こした。

本週は現代ドラマがランキング中位を占めており、細分化されたテーマの観点に違いが見られる。例えば、ワン・ズーチー（王子奇）＆ ワン・ユーウェン（王玉雯）主演「你給我的喜歓」と、ワン・ズーウェン（王子文）＆ ジン・ハン（金瀚）主演「甜小姐与冷先生」はラブストーリー、ソン・チェン（ビクトリア/宋茜）、ミシェル・チェン（陳妍希）らが主演を飾る「温暖的甜蜜的」とヤオ・チェン（姚晨）らが出演する「外婆的新世界」は現代女性の価値観の問題をさまざまな視点から探求し、「正好遇見你」は無形文化遺産に焦点を当てて描かれた作品で、それぞれ主題の違いが明確だ。

新作の注目作品は「正好遇見你」「星が繋ぐ初恋（原題：三分野）」

本週の新作の中では、文化バラエティ番組を制作するチームのエピソードを描いた「正好遇見你」が斬新かつニッチなテーマで面白く、グオ・シャオドン（郭暁東）、チョウ・ナン（張南）といったメインキャストに加えて、多くのスター俳優たちがゲスト出演しており、注目度も高く、早々にランクインを果たした。

来週にかけては、時代劇の「在下李佑」、現代ドラマではチャン・ビンビン（張彬彬）＆ウー・チェン（呉倩）主演の「星が繋ぐ初恋～Here We Meet Again～（原題：三分野）」、ジェイド・チェン（鄭湫泓）＆シエ・ビンビン（謝彬彬）主演「請成為我的家人」などの公開が予定されている。

本週は、市場の不確実性により、ピーター・ホー（何潤東）＆ハー・ホンシャン（何泓姗）主演の「歲歲青蓮」や、バイ・ルー（白鹿）＆ジャン・リンホー（張凌赫）主演の時代劇「寧安如夢～坤寧宮に咲く憧れ～」が最終決定後に公開が取り下げられた他、「請成為我的家人」も当初の21日公開から25日へ延期された。シャオ・ジャン（肖戦）の年代劇「梦中的那片海」もCCTV-8での放送が未だにかなっておらず、こうした不確定な市場状況は常態化する可能性もあるとして、放送されるコンテンツの自主検査をさらに強化することが、制作者やプラットフォームにとって今後の新たな傾向となると予測されている。

ジャンル別ヒットドラマ

―現代ドラマ―
第1位　「平凡之路」
第2位　「后浪」
第３位　「你給我的喜歓」

今週の現代ドラマカテゴリーでは「后浪」が2位にランクイン。このドラマは、中国医学文化の継承に焦点を当てており、テーマと内容に一定の革新と画期的な点がある。韓曉軍監督と脚本家六六の組み合わせは作品の内容に確かな保証を与えており、強烈な葛藤とドラマティックなストーリー展開は見どころ満載と好評だ。人気スターのチャオ・ルースーの出演や若々しいキャラクター造形により、若者からの注目度がさらに高まったと同時に、科学知識や新たな知識を伝える内容を受けて、男性視聴率も40％を獲得するなど、市場的には珍しい男女比が均等な作品となっている。

―時代劇―
第1位　「雲襄伝」
第2位「護心」
第３位「凌云志」

ホウ・ミンハオ（侯明昊）とジョウ・イエ（周也）の「護心」は今週も上昇傾向に。ハンサムな主演とラブコメ要素も備えたストーリーは若い視聴者を魅了し、活発な議論を巻き起こし、論理的なキャラクタープロットの作成も口コミで一定の評価を得ている。首位の「雲襄伝」の終了により、時代劇カテゴリーでは「護心」が最も強力な競争相手となりそうだ。

―サスペンスドラマ―
第１位「卧底警花」
第2位「無眼之境」

今週のサスペンスドラマカテゴリーでは「卧底警花」がトップとなった。麻薬撲滅＋女性警察の潜入捜査という設定、そして多くのベテラン俳優の参加により、作品の雰囲気や質感が向上している。しかし、5年前に撮影された作品ということもあり、カメラワークなどの技術面の問題、そして一部プロットやキャラクター設定の課題点なども相まって、今年公開された同種の作品とのクオリティには、明らかな差があると分析されている。

翻訳・編集：島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』（キネマ旬報社）『見るべき中国時代劇ドラマ』（ぴあ株式会社）『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』（コスミック出版）などにも執筆しています。