引用元：wechat 德塔文科技　公式アカウント：「德塔文影视观察」
記事タイトル：「剧周报5|《狂飙》开年爆款领跑市场，头部剧相继收官市场生存空间扩大」

中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察（datawinfilmtv）データより、2023年第5週（01.30-02.05）のドラマ景気指数TOP10にランキングしたドラマを、ピックアップ！

第5週の調査で人気を獲得したドラマカテゴリーは、1位現代ドラマ、2位時代劇、3位サスペンスドラマという結果に。(以下ドラマ表記名は全て原題)

5週は25本の新作ドラマが放送され、前週から本数は微増した。市場動向は大きく変化しておらず、ランキング上位は依然として「狂飙」「去有風的地方」「三体」が独占。「狂飙」「去有風的地方」が最終回を迎えるため、今後新たに展開される首位争いが楽しみだ。

今週始まった作品は、現代ドラマ、時代劇、ファンタジーとジャンルも多彩で充実している。その中でもジン・ボーラン（井柏然）とソン・ウェイロン（宋威龍）主演の時代劇「君子盟」は、キャストと作品のテーマから一定の注目を市場で集めている。

来週は現代ドラマを中心に6作品が放送されるが、アイドルドラマ枠ではポン・グァンイン（彭冠英）、ワン・チューラン（王楚然）主演の「听説你喜歓我」の注目度が高い。時代劇では「显微鏡下的大明」が、マー・ボーヨン（馬伯庸）原作であること、そしてチャン・ルオユン（張若昀）が主演という男性ウケの高い作品として期待を集めている。また、現代ドラマ「女士的品格」が、女性をテーマにした作品として市場の認知を得ることができるかどうかは注目に値するところとなりそうだ。

―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP１：現代ドラマ―
第1位　「去有風的地方」
第2位　「打開生活的正確方式」
第３位　「対我而言危険的他」

「打開生活的正確方式」は、中年男性の視点というレアなテーマを描いてブレイクし、成功を収めている。このドラマは春節の時期に放送され、家族団らんでの視聴にもマッチしたようだ。内容的には、家庭や職場など複数の重圧の中で繰り広げられる中年男性の危機物語であり、同時に、元カノが上司になるなどのロマンスがらみの一波乱もあるなど、話題性も高かった。熟齢化を主題としたこのドラマは、他の作品と比較しても強力な利点があり、主演のホアン・ボー (黄渤）にも評価が寄せられた。

―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP２：時代劇―
第1位　「君子盟」
第2位　「武林有侠気」
第３位　「擇君記」

今週始まった「君子盟」は、アナウンスもなく放映開始となってファンらを驚かせた。スタートから一気に10話更新といった放送展開は、短期的な作品の市場人気を高めることができるが、人気を維持するのには役立たないとの見方も。放送前から、そのテーマ性に関しての問題などで注目を集めていたこの作品。しかし、サスペンス作品として探偵物のような深い筋書きがなく、また原作の内容が十分に表現もされておらず、そうした点が視聴者からのクレームの対象となっているとも。継続的な人気獲得ができるかが、今後のカギとなりそうだ。

2位にランキングした「武林有侠気」も今週よりスタートした作品。「武林有侠気」はリー・ホンイー（李宏毅）とホアン・リーイン（黄日瑩）主演の武侠ロマンスドラマで、ストーリー展開の面白さが話題となり高評価を獲得中、人気を伸ばしている。こちらも今後の動きに注目したい。

―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP３：サスペンスドラマ―
第１位「狂飙」
第2位「虫図騰」

今週最終回を迎えた「狂飙」は、今年の春節期一番のヒット作となった。このドラマは、過去 20年間に散りばめられた物語を描き、こうしたスタイルはサスペンスドラマ市場では比較的新しいモデル設定でもあり、多くの実力派俳優たちの優れたパフォーマンスと相まって、早い段階で高い評価を獲得した。テンポよく進むプロット、そしてリアルな犯罪撲滅と反腐敗をテーマとする犯罪捜査スタイルに加えて、過去20年間の主人公たちの経験を主軸に、より豊かな感情的なラインも含まれており、こうした様々な観点を加えたことで多くの視聴者を獲得、人気と高評価獲得につながったようだ。

翻訳・編集：島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』（キネマ旬報社）『見るべき中国時代劇ドラマ』（ぴあ株式会社）『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』（コスミック出版）などにも執筆しています。