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【最新エンタメin台湾】台湾「高畑勲展」でジブリ作品が再上映中、ナビゲーターのアリエル・リンが作品を紹介

ニュース提供元:甲上娯楽


スタジオジブリの人気アニメーションは、多くの人々にとって大切な思い出となっている。日本のアニメを世界に知らしめ、スタジオジブリの誕生にも大きく貢献した巨匠・高畑勲監督を記念し、映画配給会社の甲上娯楽が「高畑勲展」を開催中(8月4日まで)。『火垂るの墓』、『おもひでぽろぽろ』、『平成狸合戦ぽんぽこ』、『ホーホケキョ となりの山田くん』、『かぐや姫の物語』および宮崎駿が原案・脚本を手掛けた『パンダコパンダ』の計6作品が、台湾のシネマ・コンプレックス威秀影城(VIESHOW CINEMAS)で上映されている。

このイベントは、『となりのトトロ』に続くジブリ・アニメーション再上映の第二弾で、ナビゲーターは知性的な「女神」アリエル・リン(林依晨)。アリエルは「私の子ども時代はジブリと共にありました。このたび高畑勲展のナビゲーターを務めることができ嬉しく思います。未来の子どもたちも、幼少期にジブリのアニメを見て育ってほしいです」と述べた。

   アリエル・リン(林依晨)
甲上娯楽

ナビゲーター就任にあたり、アリエルが今回上映される6作品を紹介する映像も公開された。

戦争エレジー『火垂るの墓』を語る際にはまず大きく息を吐き、自身が長女のため妹の節子の面倒を一人で見ようとする兄の清太の気持ちに共感できたとし、さらに「最初に見たときに涙は出ず、おばさんへの文句ばかり言っていました。大人になってから、内包されたもっと深い悲しみや切なさがわかり泣けました」と、母になった後に作品を見た感想も明かした。

『火垂るの墓』

女性が直面する多くの課題を描いた『おもひでぽろぽろ』については、女性の立場と自身の行動を観察したアリエルの近著とも通じるものがあり、幼いころの自分へのラブレターだと称した。

高畑勲監督が生涯をかけた集大成とも言うべき『かぐや姫の物語』にも称賛を惜しまない。当時の保守的な時代背景の中、主人公かぐや姫の女性としての強い自意識が描かれており、アリエルは「生きるために生まれてきた」と劇中の名言を引用し、この世で生きている時間、今この瞬間、そして愛する人たちを大切にすることを促した。

『おもひでぽろぽろ』

『かぐや姫の物語』

家族思いのアリエルは、平凡な日常と愉快なキャラクターが織りなす『ホーホケキョ となりの山田くん』には特別な思い入れがあるという。「時に家族の振る舞いに我慢できないことがあっても、家族はそうやって喧嘩しながらやっていけるものです」と感慨深く語った。また、自宅に「Family」と書かれた額縁があることを明かし、それを一字ずつ分解すると「Father And Mother I love You」という意味になると説明。アリエルは、親と仲良くいられることを願い、常に相手の立場になって考え家族を思いやることで、家庭や結婚生活を円満にするコツを把握しているようだ。

『ホーホケキョ となりの山田くん』

当時日本映画の興行収入1位を記録した『平成狸合戦ぽんぽこ』は、かわいらしい狸の視点を通して、化け狸伝説と土地開発問題をテーマに人間に自分たちの行動を振り返らせる、エンターテインメント性と人間的な深みを兼ね備えた作品だ。アリエルは「とても面白かったです。個性ある子狸は皆、身近にいる誰かの分身のようです。監督はこの映画を通して環境問題を描いていますが、それだけでなく、どの狸も人間と同じように、それぞれ克服すべきコンプレックスがあることが描かれています」と話した。

『平成狸合戦ぽんぽこ』

『となりのトトロ』の原型とも言われる『パンダコパンダ』については、「大人も皆かつては子どもでした。でも大人になると、その大事なことを忘れてしまうようです」とし、親子一緒に劇場に足を運び、童心に返って映画を楽しむことを勧めた。優しい声で各作品の感動を流れるように伝えると同時に、貴重な心の内を明かすアリエルに、ファンからは「アリエルの違う一面を見た」と絶賛の声が上がった。

アリエル・リン(林依晨)2
甲上娯楽

世界限定の前売り券「リバイバルカード・コレクション付きペアチケット」(映画チケット2枚、リバイバル記念ブックマーク2枚/『火垂るの墓』、『かぐや姫の物語』の2種類)は、グローバル通販サイト「Pinkoi」で限定販売中。カード裏面には各作品の日本初公開の日付が印刷されている。価格は620ニュー台湾ドル。
https://pinkoi.io/z9Tp

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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