最新中国ドラマ|シャオ・ジャン&ヤンズー「余情請多指教(原題)」好評のまま放送終了、シュー・ジェンシー「影帝的公主(原題)」が予想以上の反響を獲得
引用元:wechat 德塔文科技 公式アカウント:「德塔文影视观察」
記事タイトル:「剧周报13| 流量头部剧《余生请多指教》等相继收官,传统男性向题材扎」
中国で市場分析を展開する德塔文科技による影視観察(datawinfilmtv)データより、2022年第13周(03.26-04.01)のドラマ景気指数TOP10にランキングしたドラマを、ピックアップ!第13週の調査で人気を獲得したドラマカテゴリーは、1位現代ドラマ、2位時代劇、3位年代劇という結果に。(以下ドラマ表記名は全て原題)
13週は20本の新ドラマが放送され、先発のヒットドラマが次々と終了に。ランキング首位の作品とその下につける作品との差が大きくなった本週。新作ドラマがこれから続けて開始となるため、市場での選択肢はわずかに充実している。
シャオ・ジャン(肖戦)&ヤンズー(楊紫)主演の人気ドラマ「余情請多指教」と、ディリラバ(迪麗熱巴)&アレン・レン(任嘉倫)主演の時代劇「与君初相識」が今週で終了。このうち「余情請多指教」は、景気指数2.7という高スコアを獲得して有終の美を飾った。
「余情請多指教」のケースからも分かるように、「美男美女の人気俳優のラインナップ+現実的かつ甘さも効かせたストーリー」という組み合わせが、アーバンアイドルドラマの鉄板コンビネーションとなった。
一方の時代劇においては、視聴者にニーズに合わせた作品制作に取り組み、ある程度の成績を獲得できるまでにはなったが、残念ながら景気指数2.5以上の高スコアを獲得するまでには至っておらず、更なる魅力的なコンテンツの開発が必要とも。
そんな中、「与君初相識」の後編「恰似故人歸」は4月4日から放送開始。このように前後編で物語を分けてみせていく方式は、バイ・ルー(白鹿)&アレン・レン主演のドラマ「周生如故」以来で、新鮮感もあり話題性も高い。この前後編スタイルの再試行が今回も成功するか、その効果を確認する必要がありそうだ。
このほかの注目作品としては、ハイ・チン(海青)、トン・ヤオ(童瑶)主演の現代ドラマ「心居」が清明節の休日に終了。市場のトップは新たな戦いの到来を告げようとしてる。
今週の市場の動きとしては、男性視聴者が多い作品の注目度が非常に上昇しており、「鼓楼外」「愛拼会贏」を始め、今週スタートした「一代洪商」まで、指数的には高くはないが、視聴者の熱力は上昇の傾向に。これら作品は古風で、ネット上で取り上げられるタイプの作品ではないが、コロナ禍という特別な状況で、長く自宅で過ごす自粛期間や隔離期間での視聴が増え、注目度も上昇、相対的な勢いを獲得している。
今週はさらに「陪你一起好好吃飯」「了不起的D小姐」「追梦者联盟」の会員向け放送が終了、「追愛家族」「玉面桃花総相逢」「原来是老師啊」がスタートした。この中で、時代劇の「玉面桃花総相逢」と、現代ドラマの「影帝的公主」が注目されており、どちらも斬新な筋書きのある中編のアイドルドラマであり、視聴者の反応も良好だ。
―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP1:現代ドラマ―
第1位 「余生請多指教」
第2位 「心居」
第3位 「影帝的公主」
シュー・ジェンシー(徐正溪)&チュ・ギョルギョン(周潔瓊)主演の「影帝的公主」は、スタートから半月が経過し、指数も安定した数値を維持。このドラマは、エンターテインメント業界の魅力的な背景と、革新的かつ新旧の良さを取り込んだ演出、そして寵愛劇ファンも楽しませるラブ要素も十分に盛り込まれた注目作。
「影帝的公主」は、映画スターの主人公と新人女優のヒロインが、“現実”と“劇中”とで2人の関係を育んでいくラブ・コメディ。役者として撮影中に演じる“時代劇の中での恋愛”と、“現実の恋愛”、 そして主人公が車の事故で記憶を失い、時代劇で演じていた“太傅”に成り代わり、現実世界のヒロインを“公主”と思い込んで展開する恋愛と、3パターンの恋物語が交互に展開される。この斬新なストーリーが話題となり、中編ドラマのジャンルでは予想以上の反響を獲得、主演2人のカップルも人気となっている。
―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP2:時代劇―
第1位 「与君初相識」
第2位 「玉面桃花総相逢」
第3位 「医是医二是二」
4月1日、湖南衛視とマンゴーTVで新ドラマ「玉面桃花総相逢」がスタート。不遇な境遇にありながらも優秀な成績で郡奉行となったエリート青年と精肉店の娘が結婚し、お互いに足りないところを助けあい、やがて2人の行く手を阻む腐敗した役人たちを打ち負かしていくという痛快ストーリー。ライトでコメディタッチでありながらも、朝廷内での権力闘争なども描かれ、充実の内容に。
―本週カテゴリー別ヒットドラマTOP3:年代劇―
第1位「一代洪商」」
第2位「愛拼会贏」
第3位「了不起的D小姐」
「一代洪商」が今週放送スタート。好調な滑り出しとなり、最近の年代劇の中で優れたパフォーマンスを発揮した作品とも。民国時代にかけての湖南省の油商人たちを描いたこの物語は、文化的な色が強く、全体的なプロットは重くなりがちだが、こういった昔ながらの家族向けのコンテンツスタイルは、市場全体の発展傾向から判断すると需要があり、従来のTV視聴者の間での市場性が高まりつつある。作風はオールドスタイルであるが、プロットの質の高さ、そしてチャン・フォンイー(張豊毅)、リー・リーチュン(李立群)といった有名ベテラン俳優の出演も魅力となり、長びく在宅期間を過ごす際の最適な作品として注目が高まっているようだ。
翻訳・編集:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。Cinem@rtにて「中国時代劇トリビア」「中国エンタメニュース」を連載中。『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)『見るべき中国時代劇ドラマ』(ぴあ株式会社)『中国ドラマ・時代劇・スターがよくわかる』(コスミック出版)などにも執筆しています。
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