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【イ・ジュンギ 魔法の言葉20選】後編:人間性と素顔、ファンへの想い

イ・ジュンギは、自分の言葉を、自分の考えを持つ俳優だ。どんな作品でも、どんな状況でも、どんな質問でも、明確な自分の考えをもとに言葉を発してくる。インタビューでも、ファンミーティングのようなファンとの交流の場でも、ハッとさせられるような言葉を残し、さらに彼を知りたくなるような魔法をかけていく。これまでのジュンギが発した言葉で、印象的だったもの、イ・ジュンギそのものを表したような言葉を振り返ってみた。

後編では、イ・ジュンギの内面やプライベート、そしてファンへの想いを取り上げます。

繊細で慎重。でも、一度決めたら、突き進む

その⑨ 俳優としての思い、スターとしての立場

「僕は、かなり慎重なタイプだと思います。あらかじめ負の要素を想定し、準備しています。たとえば、毎回、作品を選ぶとき、そろそろ失敗するころじゃないかなと思ってしまうんです。俳優としてだけでなく、スターとしての立場もあるので、そういうことに少し敏感なのかもしれません。

スターというものは、脚光を浴び、多くの人に愛される反面、バッシングされたりするものなので、どうかすると心が揺れることもありますよね。なので、できるだけ気にしないようにしています。そのときは脚光を浴びなくても、作品だけは長いあいだ愛されて、皆さんの記憶に残ればいいなと思っています」

(2009年「イルジメ[一枝梅]」でのインタビューより)

――ファンの間では周知のことかもしれないが、実は繊細で慎重なイ・ジュンギ。それは、おそらく多くの責任を背負っている自身の立場もそうさせているのかもしれない。


その⑩ 俳優にとっての刺激

「誤解を恐れずに言えば、軍隊での生活が、俳優としての僕に与えた影響はありません。それよりも毎作品ごとに感じる新しい刺激が、僕にたくさんの影響を与えていると思う。俳優にとっては、作品ごとに与えられたキャラクターをどう消化していくかが挑戦で、それ自体が刺激的です

(2014年、除隊後初来日記者会見より)

――軍除隊後に聞かれる質問の筆頭が、「軍での生活が、俳優としてのご自身に与えた影響は?」。痛快なまでに、バサッと切り返した回答が印象的だった。
  


「TWO WEEKS」プロモーションでのインタビューより(2014年)
Photo by Kim Hee Jin (STUDIO ZIP)


その⑪ 不安と葛藤

「実は僕、複雑な人間なんです(笑)。作品を選ぶときはいつもそうなんですが、どんな自分を見せられるだろうという期待が大きければ大きいほど、失敗もできないという不安に押しつぶされそうになる。時代劇は特に、ほかの俳優より経験値が高いという自負がある反面、これまでと同じじゃないかと失望されることを怖れる気持ちも湧き、苦しみます。

一方で、出演を決めてしまうと、“この作品をいいものに作り上げる!”という1点に頭が切り替わります。そういう意味では、単純ともいえます(笑)」

(2017年、「麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜」でのインタビューより)

――俳優として、人間としての、弱さも吐露するイ・ジュンギ。自分自身を「複雑」で「単純」と話すが、「細やか」で「シンプル」、といったほうが近いかもしれない。


その⑫ 決断力

「一度決めたら、それを推し進める力は強いので、決断力があると見えるようです。でも実は、選択するまでに時間がかかるタイプなんです。どの作品でもそうですね。いつも悩んでは、“おい、ジュンギ、果敢になるべきときは、なってみろ!”と自分自身に繰り返し言い聞かせています。マイペースといわれるB型のわりに、シリアスで慎重な面がありますね」

(2014年「朝鮮ガンマン」でのインタビュー)

――決める前までは悩む。だが、一度決めたら、突き進む。慎重かつ、大胆な理由は、この生き方にあるのかも。


「朝鮮ガンマン」プロモーションでのインタビューより(2015年)
Photo by Kim Hee Jin (STUDIO ZIP)

好奇心旺盛なネコ男子は、コンピュータがお好き♡

その⑬ 自分を動物にたとえるなら

「自分を動物にたとえるなら…ネコですね身体が柔らかくて、運動神経もいいし、顔立ちも似ているかなと。ネコの利口なところが好きですね」

(2009年「イルジメ[一枝梅]」でのインタビューより)

――なんだか……可愛い(笑)。


その⑭ 好きなもの

「子供のころの宝物は、コンピュータ! コンピュータをアップグレードさせるのが楽しみで生きていました(笑)。プログラマーになるのが夢だったです。車も好きです。車でもなんでも、性能がいいものが好きですね

(2009年「イルジメ[一枝梅]」でのインタビューより)


その⑮ 新しいもの好き

新しい電子製品はいち早く試してみるし、インターネットで新しい用語が出てくればすぐにそれを取り入れるし、とにかく新しいものが出てくれば、誰よりも早く自分で経験してみたいという欲張りなところがあります。若い人たちの間で流行っているもの、関心を集めているものも、積極的に受け入れ、学ぼうとしますね。

そのため、朝起きてから夜寝るまで、目を開いている間はずっとインターネットを観ているんです(笑)自分について悪く書かれているものも読むし、絶えず世のなかをウォッチしようと心がけている面はありますね」

(2014年「朝鮮ガンマン」でのインタビュー)

――⑭の言葉と合わせて、THE男子!という回答。つくづく好奇心旺盛である。


その⑯ 11歳年下の妹

僕は慶尚道の男なので、無愛想なほうなんです。なので、妹に対して、わかりやすい優しさを見せることはないと思います。後ろで見守り、心のなかで大切にするタイプです。「朝鮮ガンマン」では切ない状況でもあったので、妹のヨナに対する優しさが自然とあふれ出たようですが、僕の妹はそれを観て、別人のようだと言っていました(笑)」

(2014年「朝鮮ガンマン」でのインタビュー)

――妹バカであることは、ファンの間では有名。妹になにかと振り回されがちな(でも、つい世話を焼いてしまう)兄役をもっとやってもらいたい!

ファンからの愛が原動力。「僕も皆さんが必要です」

その⑰ 日本のファンのこと

「日本映画『ホテル ビーナス』でデビューした僕にとって、最初に出会ったファンが、日本のファンで、一番長い間、僕をサポートしてくださっている方々なんです。なので、日本のファンの皆さんを一言で表現すると、“守護天使”のような存在です

(2014年「朝鮮ガンマン」でのインタビュー)


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その⑱ 場を盛り上げる天才

「(ジャスティン・ビーバーの「as long as you love me」を歌う際に)曲がわからないから乗れないということはありません。僕たち、こうしましょう。手は叩くかどうか迷うのではなく、合わせるんです。拍手だけだとクラシックのコンサートになってしまうので、一緒に歓声もあげましょう。ほら、こんなに雰囲気が変わりましたね!」

(2018年、「ASIA TOUR DRIGHT in Japan」より)


その⑲ ファンへのプレゼント

「俳優イ・ジュンギの人生のキーワードは……これまでは“情熱”と答えていましたが、いまは“愛”だと思うようになりました。がむしゃらに突っ走ってきたなかで、つらいこともあり、そういうときはいつも、僕のファンを探し、皆さんも僕を思ってくれた。互いを必要としていることを、前回のツアーを終えたときにしみじみ感じ、“ファンの愛中毒”になったほどです。

皆さんの愛は大きな原動力になっていて、だからこそ僕自身も皆さんに癒しを与え、大きな存在になりたい。そして、皆さんに一番さしあげたいプレゼントが、“作品”です

(2019年、ファンミーティング「SPLENDER Family DAY“ I have a present for you”より)

――イ・ジュンギのファンミーティングは、フツーじゃない。最高のエンターテイメントショーであり、ファンとジュンギが一体化する特別な時間で、一度観たら病みつきになること必至。これは、字面だけではなく、ぜひ生で体験してもらいたいものだ。


その⑳ ヒーローとは

「たとえば、誰かの癒やしになるのも、ヒーローだと思うんです。ファンの方から“あなたの作品を通して、痛みが癒やされ、慰められた”という言葉を聞くたび、僕も誰かのヒーローになっているんだなと思えて、俳優という職業に対して、より真摯な気持ちになるんです

(2014年「朝鮮ガンマン」でのインタビュー)

――イ・ジュンギのすべてが詰まったような、深く、温かく、このうえなく真摯な言葉。


「悪の花」プロモーションでのインタビュー(2021年)
Photo by Kim Daun(STUDIO DAUN)


懐かしい時代の言葉もあるが、今とほとんどブレていないのではないだろうか。 この先、どんな言葉で私たちを魅了してくれるのか。次の作品を語るジュンギも楽しみである!


TEXT:高橋尚子(編集・ライター)
ライター兼編集者。第一次韓流ブーム到来時に「韓国TVドラマガイド」(双葉社)を立ち上げ、現在まで責任編集を手がける。ドラマを中心に韓国のエンターテイメントについて、雑誌やWEBで執筆活動を展開する一方、韓国エンターテイメントナビゲーター田代親世さんと韓ドラ愛をひたすら語るYouTubeチャンネル「韓ドラマスター親世と尚子の韓ドラ感想語り」を配信中。「韓流自分史」編集長・野田智代さんとの企画「韓流セッション」も開設!

Edited:野田智代(編集者、「韓流自分史」代表)


「悪の花」リリース情報
DVD-BOX1)2021年12月3日(金)発売 【映像特典】メイキング 【封入特典】ブックレット
DVD-BOX2)2021年12月24日(金)発売 【映像特典】メイキング、イ・ジュンギインタビュー 【封入特典】ブックレット 各16,500円(税込)
レンタルDVD)vol.1~vol.8:2021年12月3日(金)よりレンタル開始 vol.9~vol.16:2022年1月7日(金)よりレンタル開始

2020年|韓国|音声:オリジナル韓国語・字幕:日本語|発売・販売元:エスピーオー
© STUDIO DRAGON CORPORATION

その他、エスピーオーがお届けしているイジュンギ作品

「無法弁護士~最高のパートナー」DVD-BOX1・2
「クリミナル・マインド:KOREA」DVD-BOX1・2
「朝鮮ガンマン」DVD-BOX1・2
「TWO WEEKS」DVD-BOX1・2
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すべて<シンプルBOX 5,000円シリーズ>にて発売中!(1BOX 各5,500円(税込))


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