Cinem@rt エスピーオーが運営するアジアカルチャーメディア

「司命星君」ってどんな神様?|中国時代劇トリビア#61

中国ドラマを観ていて、あれ、これ…なんかちょっと気になる~!?という小さな“なにか”を見つけてしまうことはありませんか?そんな中国ドラマに登場する、ちょっと気になる小さなアレ!を解説する小ネタトリビアをご紹介していきます。

今回は、大人気ドラマ「永遠の桃花~三生三世〜」「運命の桃花~宸汐縁~」「夢幻の桃花~三生三世枕上書~」と桃花シリーズ作品すべてに登場するアノ方をピックアップ!

”桃花シリーズ”で気になるアレ! 司命星君ってどんな神様なの?

キャストや役割は違えど、シリーズ3作品すべてにその名前が登場する人気キャラクターの司命星君。さて、この司命星君とは一体どんな神様なのでしょうか?

  
「永遠の桃花~三生三世〜」の司命星君。演じているのはローレンス・ワン(王驍)


道教思想の中では、南斗六星が“生”を司るものとして神格化され、それが南斗星君と言われています。これに対して“死”を司るものが北斗七星で、死んだ人間の生前の行いを調べて、地獄での行き先を決定するという神の北斗星君が存在しています。

“生”のチームリーダーである南斗星君は、さらに上の神様である南極長生大帝の管理下で、それぞれの部屋(宮)をもつ6つの星を統括しています。このチーム“生”に属する6つの星(南斗六星)には、各々管理する仕事が与えられています。

第一天府宮にいる司命星君は人間の寿命を司り、第二天相宮にいる司禄星君は、蓄積・財産の管理を、第三天梁宮いる延寿星君は延命・長生きに特化したサポートを、第四天同宮の益算星君は、妖怪をはじめとする万物の寿命や延命を一括管理、第五天枢宮にいる度厄星君は、苦しみ・災いの相談窓口に、第六天机宮の上生星君は、極楽往生へのご案内を……といったように、同じ“生”に関する窓口であっても担当する内容が異なるのです。


「運命の桃花~宸汐縁~」の司命星君。演じているのはチャン・ハイユー(張海宇)。本作では女装姿も披露する。


これらを踏まえて、ドラマでは司命星君が運命や生の全てを司るキャラクターとして描かれていると考えられそうです。

中国占星術の一つである算命学には、感情や性格を表す「十大主星」があって、その中の司禄星は、堅実、着実、しっかり者の象徴で、地道に丁寧に調べ上げるのが得意で、派手さはないけれど真面目で優しく、穏やかでとても我慢強い星なのだとか。どこか、ドラマの司命星君の姿を彷彿とさせて面白いですね!


「夢幻の桃花~三生三世枕上書~」の司命星君。「永遠の桃花」と同じくローレンス・ワンが演じている。

Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)にて執筆記事掲載中。

【中国時代劇トリビアのバックナンバー】

【配信】
桃花シリーズ3作品「永遠の桃花」「運命の桃花」「夢幻の桃花」
Amazon Prime Videoチャンネル「エンタメ・アジア」にて見放題配信中!

アジアドラマ(中国、台湾、韓国、タイほか)の名作が見放題で月額600円(税込660円)
まずはお試し!初回14日間無料!

 【DVD】
「夢幻の桃花」DVD-BOX1~3発売中!各19,800円・税込
提供:エスピーオー/BS12 トゥエルビ  発売・販売元:エスピーオー
©2020 Tencent Penguin Pictures(Shanghai) Co.,Ltd 

記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!

TOP