2021年第1回目の特集は、Cinem＠rt読者にもファンの多い“アジアドラマ”を深ぼり！今回は、韓国、台湾、中国、タイのドラマを取り上げます。アジドラ有識者の方々が、2020年の振り返りと2021年どんなドラマが、どの俳優がブレイクするか予想！ドラマ好きの皆さんにとって2021年のドラマがより一層楽しみになりますように！

＜韓国・中国・タイドラマ編はこちら＞

2021年の注目作品＆イケメン

2021年も台湾ドラマ界の勢いはまだまだ続きます。

まず今後を確かな実力で支えてくれるのが、ヒット作の続編です。まず2020年にアラフォー女性共感の嵐だった「おんなの幸せマニュアル　俗女養成記」の第2期はすでにクランクアップし2021年の放送が決まっています。さらに台湾ドラマとして初の法曹ドラマとなった「リーガル・サービス　最大の利益（原題：最佳利益）」の続編も制作決定、「悪との距離」も続編の撮影が2021年中に始まると見られています。日本にもはよ……！

そして期待が寄せられている作品が「悲しみより、もっと悲しい物語」です。韓国映画を原作とし2018年に台湾でも一度映画化され大ヒットしました。台湾の映画版では主人公をリウ・イーハオが演じましたが、ドラマ版では若手注目株のフェンディ・ファン（范少勳）が務めます。

◆ドラマ「悲しみより、もっと悲しい物語」予告編

フェンディ・ファンはその端正なイケメンぶりと180cmの長身、適度に鍛えられたしなやかな体型から、ついついビジュアルに目を奪われがちですが、実はかなりの演技派。主演した映画『運命のマッチアップ（原題：下半場）』（20）では台湾版アカデミー賞こと金馬奨で最優秀新人賞を受賞しています。イケメン、高身長、演技力抜群の三拍子がそろっているフェンディは2021年期待の若手の1人ですね！　

さて台湾ドラマ版「悲しみより、もっと悲しい物語」の予告編では高校の制服姿のフェンディが確認できます。映画版では主人公の高校時代をシー・チーティエン（石知田）が演じましたが、ドラマ版ではフェンディが高校生～青年期の主人公を演じるようです。高校時代から大人までの異なる年代を、そして胸に抱く複雑で切ない思いをフェンディがどう表現するのか非常に楽しみです。

 

さらに大作の予感しかないドラマも控えています！　台湾原住民のアミ族の神話を基にした「最後の雨が降るとき（原題：無神之地不下雨）」です。現代の台湾を舞台としながら、なんとメインキャストのうち人類はたった1人！　ヒロインの「アテンションLOVE」のジョアンヌ・ツァン（曾之喬）です。「時をかける愛」の制作陣よるドラマなので、どんな展開になるのか今から楽しみですね。

そして神としてアリス・クーとジョセフ・チェン（鄭元暢）の友情出演にも期待が寄せられています。ちなみにジョゼフの台湾ドラマへの出演は6年ぶりだそうです。おかえり、ジョセフ！

複数の人気作の続編という土台があり、さらに話題性のある大作も予定されている台湾ドラマ界は2021年も安泰、いやさらに飛躍の年になる予感です！

◆「最後の雨が降るとき（原題：無神之地不下雨）」制作発表会

台湾BLドラマが熱い！

最後にもう1つ注目したいニュースがあります。BLドラマ「HIStory」シリーズの最新作「HIStory4　近距離愛上你」の2021年公開が発表されました！　丁寧な人物描写と胸が熱くなるストーリー展開で台湾を代表するBLドラマとなった同シリーズですが、台湾のイケメンシーンを語る上でも外せない作品でもあります。

というのも最近の台湾の若手イケメンランキングを見てみると、その多くを「HIStory」シリーズ出身の俳優が占めているのです。たとえば「時をかける愛」で人気俳優の座を確かなものにしたパトリック・シー （施柏宇） 、「深夜食堂」に出演したハント・チャン／ハン・チャン（張行）などなど。そして、前出のフェンディ・ファンも「HIStory」出身です。

「HIStory」シリーズはまさにライジングスターの宝庫、イケメントレンドがわかる「台湾イケメン図鑑」と言っても過言ではないでしょう。プロデューサーは神の目を持っているのかもしれません……！

そんな「HIStory」シリーズの最新作「HIStory4　近距離愛上你」は2組のカップルが登場するオフィスを舞台としたストーリーです。メインキャストは、日本でも放送された「飛魚高校生」でドラマデビューし、金城武を思わせる風貌から「小金城武」と呼ばれるチャールズ・トゥ （涂善存）ら若手イケメンがズラリ。今から華やかな場面が想像できますね。

◆台湾のエンタメニュースに「HIStory4 近距離愛上你」のイケメン俳優たちが登場！

ますます活気づく台湾ドラマ界。2021年はさらにどんな作品が登場するのか、そして日本に上陸するのはどの作品か期待が高まります！

＜前編：台湾ドラマ界にとって2020年は…大豊作の一年！＞

沢井メグ（ライター／中国語翻訳者）
大学で中国語と出会い上海留学、上海万博での勤務を経てライターとなる。エンタメ系を中心に中華圏のニュースの執筆、取材、翻訳。東洋経済オンライン、プレジデント、ロケットニュース24など 。
Twitter　 @Megmi381

Edited：小俣悦子（フリーランス編集・ライター）