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「捕吏」「県尉」「県令」はどんな役職?|中国時代劇トリビア#58

運命に翻弄されながらも、一途な愛を貫く姿が感動を呼ぶロマンティックラブ史劇「両世歓~ふたつの魂、一途な想い~」。今回はこのドラマの中に登場する気になるキーワードを探っていきます! 今回は、「両世歓~」にも登場した歴史ドラマでよく見る役職をピックアップしてご紹介します!

捕吏
盗賊や犯罪者の逮捕、被告と証人の召喚、証拠の調査を担当する。刑事のような立場。身分が低い職業(賎業)とされていたため、この職に就く者の子孫は、たとえ先代が捕吏の職を辞していたとしても、科挙試験などを受けることはできないと厳しく規定されていた。   

「両世歓」場面写真
「両世歓」では、主人公は心ならず記憶を失い、ひょんなことから男装し捕吏として活躍しはじめる。



県尉
尉は古代中国で軍事と警察をつかさどる官職の名。地方の各県の警察を担当する官は県尉など。現代風にすると地方の県警本部のようなポジション。

「両世歓」場面写真2
「両世歓」では、アラン・ユー演じる景辞は本当の身分を隠し、県尉・景知晩としてヒロインと一緒に事件捜査を行う。



県令
古代中国の県知事にあたる役職。秦・漢の時代に整備された規定では、1万戸以上の県の長を県令と称し、それ以下は県長となる。一般に県長より県令の方が格上。

「両世歓」場面写真3
「両世歓」では、ルー・シンがコミカルな県令を演じている。ヒロインを(女性だと気が付かないふりをして)捕吏 に採用する。



六品、七品
官品制度による位の序列。官職の等級はその俸禄で表され、上は一品から下は九品まで分類され、七品以下は下級官史という位置づけに。


「両世歓」では、等級についてこんなやりとりも。序列を知っているとより楽しめるシーン。



Text:島田亜希子
ライター。中華圏を中心としたドラマ・映画に関して執筆する他、中文翻訳も時々担当。『台湾エンタメパラダイス』『中国時代劇で学ぶ中国の歴史』(キネマ旬報社)にて執筆記事掲載中。

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