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【インタビュー】「2度目のロマンス」チャン・チュンニン<前編>「恋だけに夢中になるのは嫌だったから」

先日DVDリリースされたばかりの、チャン・ハン×チャン・チュンニン豪華共演の甘く切ない大人のラブロマンス「2度目のロマンス」。本作で、別れた恋人であるナンシエンへの想いを抑えながら、彼を支えるキャリアウーマンのウェン・ヌアンを演じたチャン・チュンニンに、本作について話を聞いた。

前編「恋だけに夢中になるのは嫌だったから」:2019.3.15 公開
後編「彼に寄り添っていたくて仕方がなかった」:2019.3.18 公開


【プロフィール】チャン・チュンニン
1982年ドイツ生まれの台湾人。国立台北大学法学部在学中にスカウトされ俳優デビュー。「ザ・ホスピタル」(06)でジェリー・イエンの恋人役に抜擢され、注目を集めるされる。『ビバ!監督人生』での演技が評価され台北映画祭で主演女優賞を獲得。この後も「ブラック&ホワイト」「僕らはふたたび恋をする」など数多くの作品に出演。香川照之・戸田恵梨香主演の『闘茶 tea fight』(08)や小出正雪監督『とべないとり』(09)、倍賞千恵子主演の『東京に来たばかり』(12)に出演するなど、日本との縁も深い。

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― 「2度目のロマンス」のシナリオを初めて読んだとき、どのような印象を持ちましたか?

シナリオを読み、当初設定されていたヌアンの性格以外に、いくつか違う性格を加えてみたいと思いました。たとえば、職場での能力をもっと発揮させること。ヌアンが恋だけに夢中になってしまうのは嫌だったから。皆さんが「2度目のロマンス」をご覧になるとき、彼女が職場で大きな役割を果たしているのが感じられると思います。

また、誰にも頼ることのない強い女性にしたいと思いました。たとえば、いじめられたときに彼女は黙って受け入れるのではなく、ちゃんとやり返します。仕事でも自分が正しいと思えば絶対に譲らない、負けないという個性を加えました。ヌアンを、人間として多面的なキャラクターにしたいと思ったからです。



― 「2度目のロマンス」のどのようなところに本作の魅力を感じましたか?

「2度目のロマンス」で一番魅力を感じたことは、ヌアンの諦めないところ、粘り強いところです。現代は、恋、仕事、科学の進歩など、様々な物事がスピードアップしています。そのおかげで、私たちはたくさんのチャンスに恵まれ、様々な人と出会うことができます。しかしこのような環境の中で、心の何処かから聞こえてくる声を、自分はまだ聞こえているだろうか?その心の声を受け止められるだろうか?そういうことに気が付かせてくれるところに感動しました。

今の社会に当てはめると、自分の夢にも役者という仕事にも、ヌアンと同じように執着を持てるだろうか?好きになって信じて、そして全てを賭けて勝ち取りに行くことはできるだろうか?傷ついたり、失敗したり、拒否されたりするかもしれない、それでも心の声に従って進むことはできるだろうか?

本作のそういったことが、私をドキドキさせ、ヌアンと一緒に痛みを感じさせる部分です。そして、これは皆さんの心の中にもあるものだと思います。




― チャン・チュンニンさんご自身との共通点はありましたか?

私も「人を騙す外見」を持っています(笑)。気質などもヌアンと似ているかもしれないですね。性格は乙女座の共通点で、努力すべきところに非常に努力します。つまり異常なほど諦めないところが共通点です。



― 初恋の時の回想シーンは別の若手俳優たちが演じていたので、再会のシーンから入るのは難しかったと思いますが、どのような気持ちで演じられましたか?

演じるヌアンの心に意識を向け、ヌアンの立場で考えます。そうすることで、ありありとヌアンの葛藤と悲しみを感じながら彼女を演じました。



― ジャン・ナンシエンを演じたチャン・ハンさんとは「四大名捕~都に舞う侠の花~」ぶりの再共演でしたが、お互いに変わったと感じた部分はありましたか?

最初に撮ったシーンはヌアンの家で撮影したシーンでした。この日は誕生日のシーンだけを撮影しました。とても重要なシーンであり、数年ぶりに2人が再会するシーンでした。私たちはお互いに相手がどれほど演技が上手になったのか見てみたいという感じでした。現場で二人ともとても真剣でしたね。なので役への感情移入もすぐできました。リハーサルではそんなことないのに、本番では二人で視線を合わせたら相手が何をしたい、どんな気持ちなのかが分かりました。「あらら、あなた変わりましたね」「君も変わりましたね」っていうふうに。うれしかったです。



― 演じている時以外で、チャン・ハンさんにどのような印象をお持ちですか?

チャン・ハンさんは可愛いところがたくさんあります。特に演じているときは、すごく真剣で可愛いです。彼は自分のことをアイドルとは思っていません。撮影の時、役について私たちはよく話をしました。彼は自分でも作品を作っていますから、どんな制作チームや監督を好きなどもよく話します。ある日、彼が自分で撮ったロングシーンを皆さんに見せました。その時に彼の成長を感じました。ただ撮影に対する真剣さは今でも変わりません。成長しながら、努力を怠らないことは役者にとってとても重要です。

普段は、彼はよく冗談をいいますよ。冗談を言って笑うときの表情は、まるで子供のようです。




― チャン・チュンニンさんが一番印象に残っているロマンティックなシーン、反対にもっとも切なかった(胸が痛かった)シーンは何ですか?

一番ロマンティックなシーンは二人が仲直りをしたシーンだと思います。現場のインテリアや雰囲気、2人の間に起こっている感情も、とてもロマンティックでした。

一番印象に残っているシーンはカラオケのシーンです。ヌアンがちょっと怒っていて、ナンシエンがヌアンの気持ちを理解したのに、自分を守ってくれなかったことについて怒りっぽくしました。最後、ナンシエンが昔よく歌った「如果没有?」をリクエストしました。その曲を聞きながら演じると、ヌアンの感情を強く感じることができました。それから「如果没有?」は私たちが感情を作るとき専用の神曲となりました(笑)。製作チームのスタッフたちもよく歌うことになりましたよ(笑)。




― ロマンティックなシーン、切ないシーン以外で印象に残っているシーン、好きなシーンはありますか?

ナンシエンから逃げたヌアンが、ロンドンで心の病を治療するシーンです。ヌアンは体調がよくないため、イギリスに行った後、すぐに小さいアパートを借りますよね。

撮影が始まったときのことでした。室内でベッドに座ってヌアンの傷ついた表情を撮影しましたが、私と監督さんはなにかが違うと感じました。本番では、クローゼットの隅に隠れるように座ってみました。彼女は隠れたくて、閉じ込もりたい気持ちのはずだから。彼女は父親に対する申し訳ない気持ちでいっぱいでした。最愛の人が自分のために亡くなった。その気持ちが、演じている私もすごく苦しかったです。

このシーンを撮り終わった時、ものすごく疲れていました。




<後編へつづきます>


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2018年/中国/音声:オリジナル中国語/字幕:日本語/発売・販売元:エスピーオー/c2018China International TV Corporation
公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/dc/c/2ndromance/


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