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【きゅんとあじあ】 台湾から飛来! 〈宇宙人(Cosmos People)〉来日ワンマンライブレポート




ここは原宿、アストロホール。竹下通りと明治通りの交差点近くの地下にある小さな"星の箱"に、"宇宙人"がやってくるなんて何だか出来過ぎているなぁ、なんて。
開演間際になると会場はギュウギュウ。徐々に熱気に満ちていきます。ステージには3本のスタンドマイク。こりゃベースのファンキューしか見えないな、という最後方に陣取ります。



照明が暗転すると、サポートドラムのシャオパンが登場。続いてベースのファンキュー(方Q)、ギターのアークエ(阿奎)が姿を現すと、会場から歓声が起こります。
アークエが中央に立ち、エレキをギュイーンと鳴らすと、ドラムのシンバルに続いてファンキューが加わり、演奏力を見せつけるように三人でロックな導入曲を奏でます。かっこいい!



長身のファンキューが膝を曲げ重心を低くしながらベースを鳴らす。これまたかっこいい!
しばらく続けてください、と思ってしまいます。

そんな中、ボーカルのシャオユー(小玉)が登場。
衣装は流行のブルゾン。メンバーが黒で締め、シャオユーは薄いグレー?で対照的にキメています。

印象的なイントロをギターメインでアレンジし、ロックに生まれ変わった1曲目〈真實朋友〉。
シャオユーが「Come on!」と一声。歌が加わるとガラリと宇宙人テイストが増していきます。
間奏でステップを踏んだシャオユーは、途中からスタンドを後ろに下げてハンドマイクに。



またまた、ロックにアレンジされたイントロ。シャオユーが「ファンキュー!」と指名。ファンキューのソロから2曲目〈沒感覺〉。思わず体が弾んでしまいます。気持ちいい~
間奏のファンキューのベースもすごい!
「Hey!Hey!Hey!Hey!」「もっと!」「Are You Ready?」というシャオユーの煽りに観客も声を出して反応。こんな風に、CDと違うアレンジが聴けるのもライブの醍醐味ですよね。

赤いライトの中、オケの機械音にアークエのギターが重なる。ん? なんの曲だろう?
「Tokyo! 宇宙人デス! Put your hands up!」
するとあの口笛が! 客席から「お~」という歓声がおきます。
「Are You Ready? 〈那??〉!」とタイトルを叫びます。でも歌い出したら日本語だった!
「もうやだ~」ってところ、口ずさんじゃうよね。この曲好きです~
ステージの3人も右に左に跳ねています。

「ミナサン、タノシンデル? Next song、〈Oh Girl〉」。これもポップで楽しいナンバー。
ベン、ベン、ベン、ベンとファンキューのベースが出だしを引っ張ります。
間奏ではアークエが前に出てソロ。それをシャオユーが「はい、STOP!」と手で制止。
最後は客席も一緒に「Oh、Oh、Oh Girl!」。

続いて「ババババババババ~」というサビが印象的な〈要去高雄〉。
「?好??(元気かい?)」という歌詞のところで、ファンキューが耳に手を当てて会場の反応を確かめる。アウトロでは、ギターのカッティングに、ホーンのオケが重なり、シャオユーの先導で、ファンキューのソロ、そしてアークエのソロと続きます。うーん、かっこいい。



間髪入れずにギターの可愛らしいイントロ。シャオユーもアコギを肩にかける。
「次は日本語の新曲。〈彼女はBOSS〉」
日本語ということもあり、口ずさめるというのも楽しいですね。

シャオユーがアコギをピアニカに持ち変えて、〈想把?拍成一部電影〉。
ピアニカの音がかわいい~

シャオユーが「みなさん、おひさしぶりです!?們好?? おげんきですか~?また会えて、うれしいです」と日本語で頑張ってから、中国語で「こんなにたくさんの人に会えて嬉しいよ」。
また日本語で「中国語は、だいじょうぶですか?」と聞くと、ファンから「大丈夫!」の声。

ファンキューも、「英語は大丈夫? へー、すごいね」と日本語で話しかける。
「私たちは宇宙人です。日本で、がんばります! 応援してください!」



シャオユーがキーボードのイスに座り始まったのは、サードアルバムのタイトル曲〈一萬小時〉。
「10000Hours」というアルバムタイトルには、彼らの決意も込められています。

続いてしっとりと、キーボードだけで歌い始めたのは〈淹沒〉。
ドラマの挿入歌とかに使われそうな曲調だな~と思いました。
最後はシャオユーだけがスポットの中に浮かび上がり、暗転。

やがてステージがオレンジ色に染まり、シャオユーがイントロを奏でながら、
「つぎは、ぼくの、いちばん好きな曲です。〈恋に似ている(寂寞之上)〉」と日本語で紹介。
ファンキューがブルゾンを脱いで黒いTシャツ姿に。
間奏ではアークエがファンキューを指差すと、そこからファンキューのベースソロ。スラップ奏法というやつかな(見えないので不確かですみません)? そこにアークエのギターが加わり、鍵盤が加わり、ドラムが加わり、最後はギターソロ。続いて〈?角選手〉へ。

そしてこの日一番盛り上がった〈??他〉。
手拍子と歓声。「てぃ~てぃ~た~」というサビでみんなが手を挙げます。
ファンキューの「キーボードはシャオユーだよ~」というコールから、鍵盤の上で軽快に跳ねているようなシャオユーのソロへ。あ~なんか、宇宙人の真髄を見たな~



曲が終わり一息つくと、シャオユーが英語で話し出し、それをファンキューが中国語で通訳。
日本語はどうした?(笑)
「ニホンゴ、ムズカシイ」とシャオユー。ファンからは「頑張って~」「大丈夫だよ~」の声。
そしてここで「日本製だよ! 日本だけだよ!」とアピールしたのがツアーグッズのブルーのタオル。

「続けていい?」「僕はまだまだだよ!」とテンションを上げるシャオユー。
でも「ミナサン、ダイジョウブデスカ~?」と、日本語になると、とたんに丁寧(笑)



タオルと同じ青いライトの中、アークエの爽快なギターのイントロから始まった〈一起去?歩〉。
ファンキューが首からタオルを下げ、シャオユーもタオルを掲げて左右に振っています。
間奏では手を挙げてジャンプ、ジャンプ。サビで客席にマイクを向けると、みんな中国語の歌詞だけど歌っています。すごい!



その勢いのまま、ドラムのドンドン、ドンドンという音に合わせて手拍子が大きくなっていきます。
「Yeah!Yeah!Yeah!」「Yeah!Yeah!Yeah!」とシャオユーがファンを煽り、フロアからも「Yeah!」と返します。盛り上がってきた~と思ったら、「次がラストです!」。 そんな~
その前に改めて自己紹介。

ファンキュー
「ミナサン、タノシンデル~? ベースのファンキューです! 今すっごく楽しいよ! ここに1000人の人がいるよね! そうでしょ? ほんと? 1000人!かかってこ~い! 宇宙人、日本でがんばります! 次はギターのアークエ!」



アークエ
「ニホンゴ、ニホンゴ。僕たちは、7月に......(ファン:おおっ↑)」
「台北で......(ファン:おお↓)、初めての、おおがたコンサートを、やります! 東京のみなさん、みにきてね! ありがとうございます! ボーカル、シャオユーさん!」



シャオユー
「僕は今回、日本の言葉をたくさん覚えました」
「生ください!」
「安心してください!」
「安心してください。東京に戻ってきますよ!」
「ラストナンバーは〈Hey〉! 一緒に盛り上がって行きましょう~」



手を左右交互に上げて踊る。サビの「Hey!」にフロアからも「Hey!」と返す。
最後はシャオユーが長い脚を前後に開いて横向きでジャンプ!!

メンバーがステージから去りきる前に、すでにアンコールの掛け声と手拍子が。
待つこと数分。メンバーが再びステージへ。

ファンキュー
「戻ってきたよ~。次の曲は、ハジメテノ、タイワンゴノ、ウタデス。〈兩人雨天/Rainy Day〉」
「ニホンガ、ダイスキデス、ミナサン、アイシテマス」

シャオユーのアコギと歌声だけでしっとりと始まった、台湾語曲。
間奏ではアークエのエレキがメロディをなぞります。
日本語版もしっとりとして好きですが、やっぱりこの台湾語ののんびりとした響きは格別。
でも実は切ないラブソングなんですよね...。

ここからアークエがメンバーを代表して、関係各社に感謝の挨拶。
続いてシャオユーが日本の関係者の名前をひとりひとりコール。

「そして最後はもちろん! 今日ここに来てくれたみんな! ありがとうございます!」
「日本で頑張ります!」
そして、どこから来たの~?という展開。
「北京! 台湾! 高雄! 千葉! 名古屋! 北海道! え、ほんとう? ありがとう~」



そして遂にラストナンバー。キーボードのイントロが響きます。
「最後の曲は、〈もっと遠くへ〉」 もちろん、最後はこの曲ですよね!
サビはファンに託されます。間奏からバンドが加わり、想いが強くなっていきます。

もっと遠くへ! 全速前進! 一緒に行こう! また会おう!
そんな気持ちを込めた、ラララ~の大合唱。
最後はメンバーが並び、生声で「ありがとうございます!」と叫びステージを後にしました。

その後も鳴り止まないアンコールに、メンバーが再度登場。
一緒に記念撮影をして、1時間35分ほどのライブが終了となりました。





おまけは外観。
外のお花のスタンドに、「歌詞を忘れないでね」というファンからのメッセージ(笑)
実は前日に渋谷のタワーレコードでインストアイベントが行われていました。たくさんのファンが詰めかけ、サイン会も長蛇の列でした。そしてここでも〈もっと遠くへ〉を歌ったのですが、ちょっと心許ない印象でした(笑) でもさすがはプロ! 本番は感動的でしたね~

(文:村野奈穂美)



■セットリスト
intro
真實朋友
沒感覺
あなたは/那?? (日本語)

Oh girl
要去高雄
彼女はBoss (日本語)
想把?拍成一部電影

一萬小時
淹沒
寂寞之上
?角選手
??他

一起去??
Hey

[Encore]
兩人雨天 (台湾語)
もっと遠くへ/往前 (日本語)

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