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【きゅんとあじあ】台湾映画memo 「愛琳娜」

(写真:台北電影節提供)


皆さん、こんにちは。
シネマート六本木 元支配人の村野です。
今回は、〈2015台北電影節〉にて鑑賞した台湾映画「愛琳娜」をご紹介いたします。


愛琳娜 Elena
[2015/台湾/138分]

監督:林靖傑(リン・チンチェ)
出演:陳怡蓉(タミー・チェン)/莊凱勛(チュアン・カイシュン)/龍劭華(ロン・シャオホア)/戴立忍(ダイ・リーレン)/柯叔元(クー・シューユァン)/?鐙輝(ホァン・タンフイ)/莫子儀(モー・ズーイー)


『遠い道のり』(〈台湾シネマ・コレクション2008〉上映作品)の林靖傑(リン・チンチェ)監督最新作。
ヒロインの愛琳娜を演じるのは、テレビや映画で主演作が続くタミー・チェン。

彼女を取り巻く男優人が豪華!
お父さん役に、『おばあちゃんの夢中恋人』(〈台湾シネマ・コレクション2015〉上映作品)で祖父役(ラン・ジェンロンの老後)を演じたロン・シャオホア。

長男に、〈シネマート六本木Last Present〉にもご協力いただいた、『夜に逃れて』『あなたなしでは生きていけない(監督)』のダイ・リーレン! すっかり大御所感の出てきた彼が、チンピラ風の出で立ちで汚い言葉をガンガン使う姿に、「お帰り~」感満点。それだけでニマニマしてしまいます。

三男に、『モンガに散る』の5人組のうちの一人、阿伯(アペイ)を演じたホァン・タンフイ! 出番は少ないものの、上手い俳優さんだな~と思いました。彼は7/25より日本公開されたばかりの『共犯』にも出演しています。

(写真:台北電影節提供)


そして、ヒロインとお見合いする最低男役に、「台北ラブ・ストーリー」のモー・ズーイー! ギター弾きながら歌うシーンは見ものだし笑えます。

ヒロインを支える子持ちのタクシードライバーに、チュアン・カイシュン。日本での知名度はまだまだ低いのですが、今年の〈台北電影節〉のオープニング作品「菜鳥」にも出演しており、宥勝(ヨウション)と共演しています。今後注目の実力派です。

作風的には、『遠い道のり』が少々重めな感じだったので構えて観はじめたのですが、どっこい、前半は小気味よいテンポで笑いを取るという意外な展開。特に、お父さんが大事にしている七面鳥の大合唱が絶妙なタイミングで挿入され、その度大爆笑が起きていました。いや~笑った。
一転、後半はややシリアスになりますが、社会への鬱憤を抱えたヒロインが、仮面のバイオリニストとして立ち上がる姿に、監督のメッセージが込められているのだと思われました。


■ストーリー
少々ガラは悪いが愛情に満ちた兄たちに守られ大人になった愛琳娜は、女工として働いていた26才の時に、交通事故にあう。彼女は、加害者の男がバイオリンの講師だったことから、賠償として自分にバイオリンを教え、講師として雇うように迫る。それは彼女にとって社会の底辺から這い上がるチャンスだった。35才になった彼女は、子持ちのタクシードライバーと親しくなるが、彼とはどうも恋愛に発展しない。もっと条件の良い男を探そうと婚活を始めた彼女は、ようやく理想の男性と出会うのだが...。


「愛琳娜」公式Facebook
https://www.facebook.com/MOVIEIRINA/




(文:村野奈穂美)

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