韓国に関するイベントのレポートをお届けします。
【イベントレポ】<"イ・ジュンギの魅力に迫る"シリーズ第2弾>「無法弁護士」トークイベント <後編>"試練によって更に美しく映る"
イ・ジュンギ最新作「無法弁護士~最高のパートナー」のDVDリリースを記念し、第1話上映会&トークイベントが韓国文化院(東京・四谷)で開催されました。「韓国テレビドラマガイド」編集部・ライター高橋尚子さんとエスピーオー宣伝担当・矢野が、"だからイ・ジュンギに惚れる!"な理由を存分に語ったトークイベントの模様をお届けします
前編:覚悟が表れる視線 2019.10.21更新
中編:苦しい恋愛と白シャツ 2019.10.23更新
後編:試練によって更に美しく映る 2019.10.24更新
イ・ジュンギファンが選ぶ!「無法弁護士」好きなシーンはここ!
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エスピーオー 矢野さん(以下、矢野) では次のシーンをピックアップしてみましょう。次はイ・ジュンギさんのシリアスな演技について考えていきたいのですが、まずはこのシーンをご覧いただきましょうか。
「韓国テレビドラマガイド」編集部・ライター高橋尚子さん(以下、高橋) (映像を見ながら)このシーンを選ばれている方も結構いて。
アンケートでも「コアなイ・ジュンギファンならこの場面がお好きな方も多いはず」っていうご意見があったんですけど、私もこのシーンがとっても好きです。雨に打たれるジュンギはね、本当に良いんですよ。(会場笑)
「麗<レイ>?花萌ゆる8人の皇子たち?」でもそうだったんですけど、ジュンギは雨に打たれていただきたいですね。色気とか悲しみとか、全部出る。
あ、この!この座っている背中が良いんですよ!(会場爆笑)
矢野 高橋さん、細かすぎます(笑)。
高橋 でも皆さんも、こういう細かいところを見てますよね!?(会場笑)このシーン、いろんな泣くパターンを演じてみて演出家と相談して決めたらしいですよ。
また比較になってしまうのですが、このシーンにも登場する伯父さんとの関係。サンピルにとっては育ての親ですが、「犬とオオカミの時間」もやはり養父との関係がすごく重要なんですよね。
「犬とオオカミの時間」と「無法弁護士」って、どちらも母親を目の前で殺されて復讐を誓う物語。最初に「無法弁護士」のあらすじを聞いたとき設定がすごく似ていて、大丈夫か?って思ったんです。でも作品を見ると全然そんなことは無く。まったく別の物語になっていったんですけど。
ただ2作品とも、育ててくれた男性との関係が、彼を大きく変えていくというか。彼の支えになっていくわけです。
高橋 可愛いですよね~。
矢野 兵役前で、まだ少しふっくらしていますね。可愛い。
高橋 この作品で、それまで象徴的だった長髪をばっさり切って話題になったんです。イメージチェンジして臨んだ作品だったんですよね。これを見たうえで、「無法弁護士」での伯父さんとの過去の回想シーンを見てみましょう。
矢野 (映像を見ながら)これは高校生?大学生?ぐらいの設定ですよね。
高橋 そうですね。これはこれで可愛いですよね。
こうやって2つの作品を比べてみると、養父との関係の違いが良くわかるんですよね。「無法弁護士」は血のつながりがあるんですが、「犬とオオカミの時間」は血のつながりが無い。その違いが明確に、距離感として出ているんです。
「犬とオオカミの時間」は父親と血がつながっていないのでどこか距離感があり、恩人という感じがにじみ出ていたと思うんですが、「無法弁護士」は血縁者ということでより近さを感じるんです。なのでこの2つのシーンを比較させていただきました。
「無法弁護士」ではこの後、伯父さんが大変なことになるんですが、例えば伯父さんを助けに行くサンピルのこの表情。同じ助けに行くのでも、ジェイを助けに行くシーンの表情と比較してみると全然違うんです。
伯父さんを助けに行くシーンでは、サンピルの顔が子供になっているんです。
ぜひDVDでゆっくりそのシーンをご覧いただきたいんですが、同じ助けに行くのでも、ジェイの時は男っぽく「守らなきゃ」という感じが出るんですが、伯父さんの時は子供が大切な親をどうにか助けなきゃという顔になる。
このシーン、サンピルが子供に返ってる!って思えてすごく好きで。
似たようなシーンでも、そこに関係性の違いが表現されているんですよね。イ・ジュンギ自身はそんなに意識していないと話していましたが、気持ちが入っているんだと思います。
この流れで、ランキングには無かったシーンなのですが、どうしても見ていただきたいシーンがあって。
同じく助けに行くシーンなんですけど、1話で出てきたウ刑事を助けに行くシーンです。ウ刑事は物語のキーマンなんですが、彼を助けに行くシーンがとっても印象的なのでぜひご覧ください。
高橋 このシーンを見た時に、私はイ・ジュンギが叫ぶと思ったんです。感情が盛り上がるシーンなので、今までのイ・ジュンギや他の役者だったら「うわぁぁ!」って声に出して感情をさらけるんじゃないかと。
なぜなら、ウ刑事は復讐のキーパーソンで、この人が死んでしまうことはサンピルにとっては凄くショックなこと。素人目で考えたら叫ぶと思ったけど、イ・ジュンギはここで抑えるんです。
でもそれによって、キーパーソンを亡くしたことの喪失感が一層表現されていて、見事!って思ったんです。ものすごく好きなシーンで。
...もう1回見れたりしますか...?(会場笑)
高橋 (映像を見ながら)最初に見てもらった15秒の映像と同じで、目の動きがすごく見事なのでそこにも注目してください。
最初はまだ声を荒げているんですけど、そしてウ刑事が亡くなる瞬間、彼は叫ばないんです。ウ刑事の「俺を許すな」という台詞があったからジュンギは叫んだりしなかったのかもしれません。
そして、ジュンギは薄く薄く笑うんです。そして最後に瞼を少し震えさせて。こういう細かな動きまで大きなスクリーンだと味わえるので、個人的に楽しみたくて......嬉しいです。(会場笑)
「無法弁護士」って軽いタッチのシーンが多いので見逃されがちですが、実は軽いタッチの中にこういうシリアスな演技がたくさん出てきます。
私はジュンギの影の部分が出る抑えた演技がすごく好きなので、今回細かく細かくご紹介していきました。軽いシーンがあるから余計にシリアスな演技が際立つというか。
サンピルは本当はこういう重い物を背負っていたんだということが表れているんですよね。...というふうに、私は凄く熱い思いで見ておりました...以上、高橋の注目シーンでした!(会場笑)
矢野 (笑)。これで一通り、ご紹介したいシーンをご紹介してきましたが、ここで改めて皆さんのアンケートから作
ったランキングを振り返ってみましょうか。
印象的なのが、ランキングの上位がラブシーンではなくアクションシーン。たしかにイ・ジュンギさんのアクションの凄さって、私みたいに素人目で見ても凄いんだなということが伝わるアクションなんですよね。
高橋 私もドラマでアクションを意識したのが、ジュンギが初めてだったんです。それまでは「ハリウッドのアクション超大作!」とか言われても、ふーん...みたいな(笑)。
アクションが売りになる、ということが良くわかっていなくて、ラブがあってなんぼ!と思っていたんです。
それでも、初めてアクションをもっと見たいと思わせてくれたのがジュンギでした。そういう俳優さんって、あまりいないと思っていて。
今回このイベントのお話を頂いて、どうしてこんなにジュンギに惹かれるんだろうってもう1回考え直しました。
前回のイベントでもお話ししましたが、イ・ジュンギってある種、"イ・ジュンギ"というジャンルになっていると思うんです。彼はスターとして選ばれし人だと思うのですが、しつこく言っちゃうんですけど、私はスターは苦悩を背負うべきだと思っていて。(会場笑)
それは苦悩を乗り越える力があるからこそだし、逆に、試練を与えられてこそスターだ、という思いもしていて。そして、なおかつ彼は華がある。華があるから、試練を与えられても更に美しく映る。そういう人ってそうそういないです。
私イ・ジュンギの何が好きって、その宿命を背負いながらたゆまぬ努力をしているところなんです。
私が編集を担当している「韓国TVドラマガイド」の2009年にでた23号に掲載しているインタビューで、ジュンギのインタビューを掲載しているのですが、ここで話している言葉がすごく好きで。
「120の力を出したとしても、伝わるのは100かそれ以下なんです。120が120のまま発揮されるわけじゃない。だから100を見せたかったら、少なくても120以上の力で臨まなくちゃいけないんです」と話していて。
それがイ・ジュンギの土台に常にあり、だからこそ人を惹きつけてやまないんだろうと思います。
「無法弁護士」のように軽い演技が出来るのは、土台がしっかりしているからこそ。常にしっかりした土台があった上での軽さだったり、アレンジだったりします。それこそポールを使ったアクションも、アクションの土台があるからこそ、ああいうアレンジができるんだなと。
その為に、ジュンギは常に120以上の努力をしているんだと思うんです。彼のそういうところが人を惹きつけてやまない理由なんだろうなと、私はたどり着きました。
矢野 では最後に、「無法弁護士」が現状最新作ですが、イ・ジュンギさんの次の展開で期待したいことはありますか?
高橋 先日のジュンギのファンミーティングに行って、気になったコメントがあるのですが。
「慎重になりすぎて、作品を沢山断ってしまいました。でももう悩まずに作品を決めようと思います」って。作品選びはいつもものすごく悩んで決めるとインタビューでも話していたのですが、最近はそこに行き詰まりみたいなものを感じていたのかなって。
それで私、実はお仕事で占いが出来まして。イ・ジュンギさんの星って、羽生結弦さんと同じでレアなスター星なんです。貴族的な繊細さを持った完璧主義者でありながら、庶民的な感覚がある人。
この星の人達は、実はこの3年間が大殺界、苦しい時期だったんです。なので、いま彼が悩んでいるのは運気的なものだからしょうがない(会場笑)。この3年間の悩みは必要な試練だったんです。
ですが...この大殺界は今年で終わります!(会場笑&拍手)来年から新しい運気が始まって、新しい運命を開拓していく時期に入るので、新しい今まで見たことのないジュンギが見られるのでは!と占い的には出ているので、すごく期待していいと思います。この3年間の経験は来年からの糧になって生きてくるので。
矢野 それは次回作がものすごく楽しみですね!逆に、高橋さんはどんなイ・ジュンギの役柄が見たいですか?いままでやっていない悪役とかはどうですか?
高橋 私はジュンギには常に主演でいてほしい。(会場笑)
例えばソン・スンホンさんやソ・ジソブさんは、以前とは違うテイストで今でも主演をはっていて。40代になったソン・スンホンさんやクォン・サンウさん、ソ・ジソブさん、もっと上の年代だとチャ・スンウォンさんだったりの活躍を見て、ジュンギもこれに続いてほしい、続くだろうと思っています。
もちろん脇役に移行していく俳優もいるんですけど、私はジュンギは常にトップでいてほしいという願望があって。それだけの力がある方だと思うので。
最近「偉大なショー」という、ソン・スンホンさんが国会議員の役を演じているドラマがすごく良くて。良い歳の取り方をしたなぁ、と思いながら見ているんですが、イ・ジュンギも、良い歳の取り方をしたなぁ!みたいになると期待しています。でも彼もいろいろ考えていると思います。
さっき楽屋でも話していたのですが、これからもジュンギは演出家や脚本家に愛されていくと良いんだろうなと。
以前、凄く印象的だったのが「TWO WEEKS」の時、「いとしのソヨン」や「私の期限は49日」を手掛けたソ・ヒョンギョン作家が脚本だったのですが、彼女は女性にスポットを当てた作品を書いてきた方なのですが、「TWO WEEKS」で初めて男性にスポットを当てて書いたんですね。
その時、ジュンギに「あなたの代表作にしてあげる」と熱烈オファーしたそうです。かっこいいですよね。実際にいまリメイクされるほどの作品になりましたしね。
矢野 「無法弁護士」の演出を担当したキム・ジンミンさんもそうですよね。もう一度お仕事したいと思わせる。
高橋 そうそう。あ...私「麗<レイ>」みたいのもう一度みたいですね。あの切ない役。ハッピーエンドにはしてあげたいんですけど、途中でものすごい試練が...(笑)。
矢野 でもそれ...今までと一緒ですよね?(会場笑)
高橋 (笑)。でも、共演者だったりでちょっとずつ違うので。なんでこんな悲しい目に合わないといけないの?みたいのが見たいかなぁ。そういうのが似合うし、そういうのが見たい!
矢野 では、次回作のイ・ジュンギさんがどんな試練を乗り越えるのか楽しみにしつつ...(笑)そろそろ、本日のイベントの終りの時間に近づいてまいりました。高橋さん、今日はいかがでしたか?
高橋 また次回作でイベントをやりたいですね!それには、早く次の作品を決めてほしい。
矢野 楽しみですね。イ・ジュンギさんがどんな作品を選ばれるのか。
高橋 来年からほんとに良い年になるので!今後もジュンギが良い作品に恵まれるように、私たちも応援しましょう!(会場拍手)
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高橋さんが編集を担当!
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価格:1200円+税/発行:双葉社
vol.84では「無法弁護士」&イ・ジュンギ特集も!
こちらも要チェック!
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エスピーオーがお届けするイ・ジュンギ出演作品
「無法弁護士~最高のパートナー」
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「クリミナル・マインド:KOREA」DVD-BOX1&2
「TWO WEEKS」DVD-BOX1&2
「犬とオオカミの時間」DVD-BOX1&2
「朝鮮ガンマン」DVD-BOX1&2
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各5,000円+税/販売元:エスピーオー
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