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9月27日(金)より1週間限定上映‼

リリー・マルレーン 4Kデジタルリマスター版

ナチス政権下のドイツで、国民に愛された歌手ビリー。

しかし彼女自身が愛したのは、たったひとりの男だった。

ファスビンダー屈指の大作が、4Kデジタルリマスターで鮮やかに甦る。

37年の短い生涯で40本以上もの作品を手がけたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。過激に挑発的に人間や世界のあり様を描き、現在もフランソワ・オゾンはじめ多くの映画作家に影響を与える希代の天才監督。そんなファスビンダーの傑作3本が劇場公開決定。19世紀ドイツの作家テオドール・フォンターネの小説の映像化で日本初公開となる『エフィ・ブリースト』、ファスビンダー美学の極致とも言える重要作『自由の暴力』(『自由の代償』より改題)、そして実在の女性歌手の半生に迫る大作『リリー・マルレーン 4Kデジタルリマスター版』。社会が生み出したシステムに抗いながらも押しつぶされていく個人の姿。恋人や家族間でさえ生じる抑圧や力関係。それでもなお、求めてやまない絶対的な愛やその先の死────。いずれも40年以上前につくられ、描かれる舞台や背景は異なるものの、浮き彫りとなるテーマは古びることはなく、ファスビンダーの映画は今も<現実>だ。その強烈かつ複雑な魅力に満ちた、珠玉の3作品をぜひ劇場で。

第二次大戦中、敵味方を超えて兵士の心をとらえた名曲“リリー・マルレーン”。その一曲によってスターとなった実在の女性歌手の半生を、絢爛の映像美で描いたメロドラマの傑作。ユダヤ人の恋人との仲を引き裂かれ、ナチスのマスコットと蔑まされながらも、ひたすら愛を貫いてステージに立ち続けるビリーを艶やかに演じるのは『マリア・ブラウンの結婚』(78)のハンナ・シグラ。ビリーと激しい恋に落ちる音楽家ロバートを演じるのはルキノ・ヴィスコンティ監督作『イノセント』(76)のイタリアの美男俳優、ジャンカルロ・ジャンニーニ。他にもオードリー・ヘップバーンの夫だったメル・ファーラー、ラス・フォン・トリアー作品の常連ウド・キアーなど豪華なキャストが、時代に翻弄されながらも決して信念を曲げない女の物語を彩る。

 

今回のファスビンダー特集はまぎれもなく「暴力」がキーワードだ。

どの映画も愛する者たちの関係を非情に握りつぶす。

その悲劇を容認してしまう社会の態度をファスビンダーは鋭く批判しつつ、微かに希望の光も同時に感じさせる。

渋谷哲也(日本大学文理学部教授/ドイツ映画研究)

予告編

監督

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

キャスト

ハンナ・シグラ、ジャンカルロ・ジャンニーニ、メル・ファーラー、カール・ハインツ・フォン・ハッセル、クリスティーネ・カウフマン、ウド・キアー

スタッフ

脚本:マンフレート・プルツァー、ジョシュア・シンクレア、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー 撮影:ザヴィエ・ショワルツェンベルガー 音楽:ペール・ラーベン
© 1980 by ROXY / CIP 1980年/ 120分/ 西ドイツ/ カラー / Lili Marleen
提供:マーメイドフィルム 配給:コピアポア・フィルム 宣伝:VALERIA、マーメイドフィルム

前売券情報

全国共通特別鑑賞券3回券¥3,600(税込)発売中(一般料金:2,000円の処)!

前売券・特典

なし

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