監督
井上剛(「64(ロクヨン)」「あまちゃん」「いだてん~東京オリムピック噺~」)
2025年1月17日(金)~23日(木) 1週間限定上映
ドラマやドキュメンタリーの域を越えた新たな表現に絶賛の嵐!
阪神・淡路大震災からちょうど15年目にあたる2010年1月17日、NHKで放送された「その街のこども」は、実際に震災を体験している森山未來と佐藤江梨子の切なくリアルな演技に加え、心の傷を抱えたまま生きる若者たちを優しい眼差しで描いた渡辺あや(『ジョゼと虎と魚たち』)の脚本が大きな話題を呼び、放送後には視聴者から感動と絶賛の声が多数寄せられた。その後本作は第36回放送文化基金賞を受賞。さらに反響は拡がり続け、遂に『その街のこども 劇場版』として、NHKの制作したドラマとしては初の全国公開が決定。テレビ版には無い未公開シーンを加えたその劇場公開版も多くのファンに愛され続けてきた。そして、阪神・淡路大震災から30年を迎える2025年1月、多くの要望に応えて全国各地の映画館で再上映が決定!物語の舞台となった神戸では、シネ・リーブル神戸にて、1月17日(金)より1週間の上映中に連日、日替わりで主演の森山未來、脚本の渡辺あや、音楽の大友良英、井上剛監督らを招いた上映後トークイベントが行われるほか、東京でもシネマート新宿にて1月18日(土)に森山未來、佐藤江梨子、井上剛監督による舞台挨拶が実施される。
上映後イベント 1/18(土)
ご登壇(予定):森山未來(主演)、佐藤江梨子(主演)、井上剛(監督)
タイムテーブル:決まり次第おしらせ
今回の再上映に伴い、主演の森山未來さんと佐藤江梨子さん、井上剛監督らスタッフに加え、2011年の初劇場公開当時から本作を熱く支持し、応援を続けている宇多丸さんからも、「生涯忘れ難い一作」と絶賛するコメントが届いている。
災害の当事者でありながら被災者とは自認しきれず、周縁のものであるという感覚を拭えない。
あれから30年を経て、日本にそのような感覚を持つ人はどれほどいるのでしょうか。
なんにせよ、この映画は火山大国で今を生きるわたしたちの、ひとつの中心の物語なのかもしれません。 ―― 森山未來
『その街のこども』は2009年から2010年に撮影していました。キャストだけでなく、スタッフの多くが関西出身なのもあり。
震災を間近で見て来たスタッフの方々の熱い思いも沢山入ってます。―― 佐藤江梨子
『その街のこども』って〈こども〉をタイトルに入れてて良かったなと思います。あの夜のこどもたちの未来を想うだけでなく、
あの夜の先に起きた、もっとたくさんのこどもたちがいる〈今〉を、僕らは知っているから。―― 井上剛(監督)
15年前、辛い記憶を祈りにかえて、世界に蒔いてみました。
それがどうなったのかを見においで、と呼ばれているのだと信じて私も神戸にまいります。―― 渡辺あや(脚本)0
互いの荷物を背負い合う」会話劇として、ありふれた光景(団地の一室から漏れる灯りと、人影……!)を奇跡に変えるロードムービーとして、生涯忘れ難い一作です!―― 宇多丸(RHYMSTER)
1995年1月17日午前5時46分、「街」は一瞬で破壊され、ぼくたちは生き残った。
偶然出会ったふたりの想いが、夜の街にあふれ出す――。
こどもの頃に震災を体験し、いまは東京で暮らす勇治(森山未來)と美夏(佐藤江梨子)。彼らは「追悼のつどい」が行われる前日に神戸で偶然知り合い、震災15年目の朝を迎えるまでの時間を共に過ごすことになる。震災が残した心の傷に向き合うため、今年こそ「追悼のつどい」に参加すると心に決めていた美夏に対し、出張の途中に“なんとなく”神戸に降り立っただけだと言い張る勇治。全く異なる震災体験をしたふたりの間には、大きな溝が広がっているように見えた。しかし、“ある場所”に差し掛かったとき、美夏は勇治が長年抱え込んできた過去を垣間見ることになる。復興を遂げた真夜中の神戸の街を背に、これまで語ることのできなかったふたりの想いが、不器用にあふれ出そうとしていた。
井上剛(「64(ロクヨン)」「あまちゃん」「いだてん~東京オリムピック噺~」)
森山未來(『シン・仮面ライダー』)
佐藤江梨子(『ミッドナイトスワン』)
津田寛治(『首』)/ 白木利周
<脚本>渡辺あや(『ジョゼと虎と魚たち』「カーネーション」「エルピス-希望、あるいは災い-」)
<音楽>大友良英(「あまちゃん」『花束みたいな恋をした』「エルピス-希望、あるいは災い-」)
<テーマ曲>阿部芙蓉美「その街のこども」
2010年 日本 / 本編83分 / カラー / ビスタ / ステレオ / ドラマ ©2010NHK