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10月25日(金)より 1週間限定上映

サタンタンゴ

映画の極北に屹立する、伝説の7時間18分。
『ニーチェの馬』(2011)を最後に、56歳という若さで映画監督からの引退を表明したタル・ベーラ監督。彼が4年の 歳月をかけて完成させた伝説の傑作『サタンタンゴ』(1994)。ジム・ジャームッシュ、ガス・ヴァン・サントといった映画監督たちに大きな影響を与え、ルーヴル美術館やニュー ヨーク近代美術館(MOMA)でも上映された7時間18分の大作が、35ミリフィルムにこだわり続けてきたタル・ベーラが初めて許可した4Kデジタル・レストア版で蘇る。本作は、製作から30年経った現在でもロッテントマトで批評家 からの100%評価を維持し続けている映画史に残る傑作である。

救世主がやって来る。悪魔のささやきが聞こえる。
経済的に行き詰まり、終末的な様相を纏っている、ハンガリーのある村。降り続く雨と泥に覆われ、村人同士が疑心暗鬼になり、活気のないこの村に死んだはずの男イリミアーシュが帰ってくる。彼の帰還に惑わされる村人たち。イリミアーシュは果たして救世主なのか?それとも? 2015年に世界的権威のある英文学賞ブッカー国際賞を受賞したクラスナホルカイ・ラースローの同名小説が原作。タンゴのステップ<6歩前に、6歩後へ>に呼応した12章で構成され、前半の6章は複数の視点で一日の出来事が描かれ、後半の6章はイリミアーシュが戻ってきてからを描いている。 デビュー以来一貫して人間を、そして世界を凝視し見つめ続けてきたタル・ベーラ。本作でも秩序に縛られ、自由を求め、幻想を抱き、未来を言じ、世界に幻滅し、それでも歩き続ける人間の根源的な姿を詩的かつ鮮烈に描いている。

予告編

監督

タル・ベーラ

キャスト

ヴィーグ・ミハーイ、ホルヴァート・プチ、デルジ・ヤーノシュ、セーケイ・B・ミクローシュ、ボーク・エリカ、ペーター・ベルリング

スタッフ

脚本:タル・ベーラ、クラスナホルカイ・ラースロー
原作:クラスナホルカイ・ラースロー 
音楽:ヴィーグ・ミハーイ
編集・共同監督:フラニツキー・アーグネシュ

1994年/ハンガリー=ドイツ=フランス/モノクロ/1:1.66/7時間18分/原題:Sátántangó/英題:SATANTANGO 配給:ビターズ・エンド

特別料金

3600円均一
※サービスデイ適用外
※2019年 公開時の前売鑑賞券はご使用頂けません。

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