Story ストーリー
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- 完璧主義者のチャ・ユジン(チュウォン/千秋真一)は、ハヌム音楽院のピアノ科に通う天才音大生。世界的な指揮者を夢見るも、飛行機恐怖症のせいで留学できず、自暴自棄になっていた。そんなある日、ユジンは一風変わったピアノソナタを聴き、目を覚ます。そこでユジンが見たのは、ゴミだらけの部屋でピアノを弾く、落ちこぼれ音大生ソル・ネイル(シム・ウンギョン/野田恵)の姿だった。この日を境に、エリートコースを歩んでいたユジン、そして才能を眠らせていたネイルの未来が、少しずつ変わり始める―。
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- ハヌム音楽院に通うユジンは、才能、容姿、家柄の三拍子そろったエリート音大生。世界的なマエストロ・ヴィエラに憧れて指揮者を夢見るが、幼少期の事故のトラウマによる飛行機恐怖症のせいで留学できずにいた。ある日、エリート専門教師のト教授と決別し、元カノのドギョンにも愛想を尽かされて自暴自棄になったユジンは、家の前で泥酔。一風変わったピアノソナタで目を覚ますと、そこにはゴミだらけの部屋でピアノを弾くネイルの姿があった。その日を境に、変わり者のネイルに振り回されるユジン。さらには新担任で落ちこぼれ専門教師のアン教授の提案で、ネイルと2台ピアノを演奏することに。楽譜も見ず自由気ままに弾くネイルに戸惑いながらも、ユジンは彼女の才能を引き出し、自身も音楽への意欲を取り戻す。そんな頃、理想に燃える学長が学校を代表するオーケストラの創設を宣言。有名な指揮者であるフランツ・シュトレーゼマンが招聘されるが……。
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- ユジンに完全に恋をしたネイルは、彼をさらに追いかけまわすように。しかしドギョンがユジンの家を訪れるところを目撃してしまい、ショックを受ける。バイオリン科のイルラクに再試験でのピアノ伴奏を頼まれるが、練習にまったく身が入らない。そんな頃、学内に怪しいオジサンの影が……。ネイルに近づいたその男は、彼女に連れられてユジンの家にやって来るが、部屋にあったヴィエラの写真を見て出て行く。さらにネイルもユジンに追い出され、風邪を引いてしまう。イルラクの再試験はユジンが代打を務めることとなり、暴走するイルラクの演奏をピアノで上手く導く。感激したイルラクは自信を取り戻し、ユジンと一方的に親友になる。来校したシュトレーゼマンは既存のオケを無視し、なぜか落ちこぼれの生徒ばかりを集めてSオーケストラを結成。そしてユジンが世界的なピアニストであるチャ・ドンウの息子であることを知ると、彼の指揮科への転科を拒否する。
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- 指揮科に転入したいユジンはシュトレーゼマンに直談判をするが、ヴィエラに恨みを持つシュトレーゼマンは簡単には受け入れず、ユジンへあるミッションを与える。それは、昼休み中にSオケの団員全員にランチをおごるというものだった。ネイルとイルラクの助けを得ながら、ユジンはミッション遂行のために走り回る。時を同じくして、ネイルは水をかけられたり、弁当の中身をすり替えられたりと、正体不明の嫌がらせを受けていた。おとり作戦で捕まえた犯人は、ユジンに想いを寄せるティンパニー奏者・スミンで……!?ネイルの突発的な行動により、Sオケで生涯初の指揮を振ったユジン。しかし団員の実力不足に愕然とし、ダメなところを一人ひとりに指摘し始める。それを見たシュトレーゼマンはユジンをSオケの副指揮者に任命し、一週間でオケを変えられなければ転科を諦めるよう告げる。意気込むユジンは団員を厳しく指導するが、それが逆効果となってしまう。
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- シュトレーゼマンはユジンに失格を告げ、今度は自身の助手になるよう提案。ユジンもそれを受け入れるが、なかなかレッスンに現れないシュトレーゼマンにしびれを切らした団員たちに促されて再び指揮台へ。気分を害したシュトレーゼマンはSオケを脱退すると言い出し、ユジンが指揮者を務めることになる。Sオケを潰したい理事会は、エリート学生で構成された既存のAオケとの演奏対決を企て、定期公演会で負けたオケの解散を命ずる。負けられないユジンは団員たちに厳しく接し、学費稼ぎのバイトで忙しいコントラバス奏者のミニにもシビアな言葉を掛ける。ショックを受けたミニは練習に現れなくなってしまい……。コンマスのイルラクもAオケのコンマスであるシウォンと即興の演奏対決を繰り広げ、自信を無くしてしまう。ユジンのスパルタ指導の結果、楽譜通りだが魅力を失ったSオケの演奏。ネイルはユジンにピアノを弾いて聴かせ、問題解決のヒントを与える。
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- 定期公演会当日。委縮してしまった団員たちをユジンが鼓舞し一致団結。演奏は成功する。それを見ていたAオケの指揮者スンオは動揺してしまい、Aオケの演奏は不安定なものに。審査員と観客の投票の結果は同点。勝敗はシュトレーゼマンの手に委ねられるが、答えを出さないまま逃亡してしまう。一方、ネイルはユジンが遠い存在になったように感じていた。1人でレッスン室に佇むネイルに、アン教授は「ユジンと共演したければきちんとレッスンに向き合う必要がある」と諭すが、ネイルは反発する。公演会の打ち上げが開かれ、ユジンに未練があるドギョンが登場。心穏やかでないネイルはその場を去り、その後もユジンを避けてしまう。そんなある日、ユジン、ネイル、イルラク、スミンの4人はシュトレーゼマンの推薦で権威あるユン・イソン音楽祭に参加することに。道中にウォーターパークへ立ち寄るが、水へのトラウマもあるユジンは溺れてしまい、ある男に助けられる。
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- ユン・イソン音楽祭には有名チェリストのユヌも参加していた。ユヌはネイルにぶっきらぼうに接するユジンに忠告し、2人は初対面からぶつかり合う。次の日、ユジンはひどい二日酔いで動けないシュトレーゼマンの代わりに、急きょワークショップで指揮を振ることに。そこで完璧に指揮をこなしたユジンは高い評価を受け、雑誌記者も注目する。一方、レベルの高いレッスンに追い出しをくらうイルラクとスミン。ネイルもユン・イソンの厳しいレッスンに幼少期のトラウマが甦り、レッスン室を飛び出してしまう。そしてユジンにも突き放されたネイルは、その夜、空き部屋で人知れずピアノを弾く。ユヌはその音色に魅了され、導かれるように彼女のもとへ。左手に痛みを抱えていた彼だったが、ネイルのピアノでチェロへの意欲を取り戻す。音楽祭が終わり、ユヌが聴講生としてハヌム音楽院にやって来る。ネイルに積極的にアピールするユヌに、ユジンは嫉妬を隠し切れない。
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- 「ハヌム音楽院 秋の学園祭」でシュトレーゼマンとユジンが共演することに。Sオケが演奏するものと思い込んでいたユジンだったが、2人と一緒にステージに立つのはAオケだった。「Sオケを裏切ることはできない」とユジンは断るものの、ト教授にSオケの解散をちらつかされ、それを免れようと出演を決意する。その事実を知らないSオケの団員たちはユジンを裏切り者と非難し、関係がこじれてしまう。シュトレーゼマンもユジンもいないうえに、ト教授の策略で練習室まで封鎖されてしまったSオケ。途方に暮れる団員たちだったが、加入を申し出たユヌが救世主となり、Sオケも学園祭に出場することに。ネイルも参加し、仮装をして「マンボ」を演奏すると決める。そして迎えた秋の学園祭だったが、Sオケの指揮を務めるはずだったスンオが極度の緊張で病院送りとなってしまう。指揮者不在で演奏しなければならないという不測の事態に、ネイルはユジンに助けを求めるが……。
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- シュトレーゼマンとユジンの共演を目の当たりにしたネイルは、ユジンの鮮烈なピアノに大きな衝撃を受け、そのまま姿を消してしまう。心配したユジンがネイルの部屋のドアを開けると、そこにはピアノの弾き過ぎで倒れてしまったネイルがいた。うなされるように「先輩のように誰かを魅了するピアノを弾きたい」と訴えるネイルに心を動かされたユジンは、ネイルを指導し二人だけの音楽の世界へ。そんな二人の姿を目撃したドギョンは、ユジンを諦めて留学を決意する。その頃、理事会が二つのオケがあるのは学則違反だと言い出し、Sオケは再び解散の危機に。イルラクたちはユジンが解散を知っていて乗り換えたと誤解をし、両者の仲は悪化するばかり。ユヌの肩を持つネイルにも腹を立てたユジンは、自分の家にあったネイルの物を外に出してしまう。一方、ネイルの才能に気付いたト教授が彼女の新担任となる。しかしネイルはスパルタな指導に耐え切れず逃げ出してしまい……。
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- ト教授の厳しいレッスンを強要するユジンに、泣きながら抵抗するネイル。そこへユヌが現れ、ネイルを連れ出し慰める。ユジンはネイルにとってスパルタ授業は時期尚早であることに気付き、ト教授に時間を与えるようお願いする。一方、ネイルはユジンにとって自分は謝る価値もない存在なのかと思い悩み、二人の仲は大きくこじれてしまう。そんななか、学長による重大発表が。Aオケ、Sオケをともに解散させ、ユジンを指揮者にした新たなオーケストラを姿が見えない演奏のみのオーディションで結成するというのだ。納得できない両団員たちは口裏を合わせ、集団でボイコット。ユジンは孤立状態になってしまう。当然オーディション会場には誰も現れず、ネイルはユジンへの誤解を解こうと団員たちを説得するが……。ネイルに想いを寄せるユヌは、ネイルとユジンが住むマンションにお引っ越し。そしてネイルにチェロとピアノの二重奏を提案し、ネイルは驚きながらもそれを受け入れる。
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- ハヌム音楽院の新たなオーケストラ「R☆S(ライジング・スター)オーケストラ」が結成された。Sオケの落ちこぼれが多数選抜されたことに理事長は激怒し、学校の公式オケと認めない。そのため助成金が出ず、授業も免除にならないなど、これまでとは異なる待遇に戸惑う元Aオケの団員だったが、Sオケにとってはどれも当たり前のことだった。イルラクはユジンの本心を知って仲直り。またネイルもユジンとの仲を修復するが、2人の間に入り込むユヌの存在にユジンは嫉妬を覚えていた。そんなある日、シュトレーゼマンの差し金で、R☆Sオケはクラシック界のアイドルとして知られるソン・スジと共演することに。ユジンと「いつか一緒に演奏しよう」と話していたピアノ協奏曲を弾くスジの姿を見て、ショックを受けるネイル。ユヌの提案を受け、同じ日に二重奏でステージに立つことを決める。そうして迎えた公演の日だったが、ユヌの左手の痛みは限界に達していた。
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- ついに迎えた公演の日。ネイルは幼少期のトラウマのせいで、リハーサルの時間になってもステージに立つことができず、楽屋に閉じこもってしまう。ユジンはドアの前で優しく話しかけるが……。一方のユヌも左手の痛みを無理やり堪えた状態で、それに気付いたユジンは、二重奏を中止して一刻も早く病院で手術を受けるように告げる。またユジンにも、公演直前に思わぬ出来事が。世界的なピアニストである父のドンウが、突然楽屋に現れたのだ。ユジンの努力やR☆Sオケを頭から否定する父の言葉に、心をかき乱されてしまうユジン。ネイルが手を握って落ち着かせ、なんとか指揮台に立つものの、スタート前に指揮棒を落としてしまう。果たしてR☆Sオケは公演を成功させ、公式オケとして認められるのか……!?数日後、伯父からの呼び出しで、ユジンはネイルとともに幼少期を過ごした家へ。飛行機恐怖症を直すための催眠治療を受けるが、まったく催眠にかからない。
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- ネイルはユジンがトラウマのせいで飛行機にも船にも乗れず、留学できないことを知る。その夜、ネイルが催眠療法のマネをしてみせると、ユジンはあっという間に催眠にかかり……。影響力のあるテレビ番組に出演することになったR☆Sオケ。ソリスト選びで元SオケとAオケの対立は深くなり、ユジンの提案によりオケ内でのオーディションで決めることに。しかし団員たちは、相手チームからソリストが出ないようにわざと票を分散させようと口裏を合わせる。そんなことを知らないイルラクとシウォンは晴れて恋仲に。手の手術を無事に終えたユヌはハヌム音楽院に戻り、シュトレーゼマンの勧めで指揮を学ぶことに。ユヌのネイルへのアプローチはより積極的になる。一方、レッスンから逃げ続けていたネイルだが、ト教授の歩み寄りもあり、自らコンクールに出場することを決める。ユジンのサポートも得ながら、昼夜問わず練習に励み、ついにコンクール予選の日を迎える。
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- R☆Sオケのソリストオーディションの投票日。元Aオケチームは辞退することを見込んでイルラクに投票するが、ユジンが辞退を認めず、イルラクがソリストとなる。委縮するイルラクをユジンが励まし、どんどん上達。しかしイルラクは、ウィーンへの留学を控えたシウォンをソリストにしたいと言い張る。ネイルが2次予選の課題曲として選んだのは、ネイルの幼少期のトラウマを作った曲だった。嫌な記憶を思い出しながらも、優勝してユジンと留学したいという一心で練習に打ち込むネイル。そんな彼女の姿を見たシュトレーゼマンは、その感情をすべて演奏にぶつけるよう助言する。2次予選の日、シュトレーゼマンのアドバイス通り、感情を隠さずに個性的な演奏をするネイル。審査員の意見は分かれるが、ユン・イソンの差し金で本選に進出。しかし本選の会場で、トラウマの元凶であるマ先生に再会してしまう。動揺したネイルは、出番直前に逃げ出そうとする。
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- 会場に戻ったネイルは、自分の感情に従った彼女らしい演奏を披露する。審査員らは大きく心を動かされるが、コンクールに合わない型破りな演奏ということで優勝と留学の権利は与えられなかった。ネイルは自身が催眠術を掛ければ、ユジンの飛行機恐怖症を直すことができると確信していた。シュトレーゼマンがユジンの留学計画を進める中、旅立たせてあげるべきか思い悩む。決心を固めたネイルは、ユジンを留学させるため、彼に内緒で催眠術をかける。催眠状態で飛行機事故のことを語り出し、一緒にいたおじいさんを助けることができなかったと涙ながらに話すユジン。ネイルもまた涙を流すのだった。そんな折、ユヌがR☆Sオケの副指揮者に就任。オケ内の分裂の深刻さを知りユジンに忠告するが、ついに恐れていた出来事が起こる。R☆Sオケの分裂が世間に広まってしまい、テレビ局の取材が中止になったのだ。理事会の耳にも届き、オケはまたもや存続の危機に立たされる。
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- 対立していた団員たちは一致団結し、理事会への説得を試みる。変化した団員たちの姿に心動かされた理事会は、オケ存続という結論を出す。一方、ユジンにお願いして6時間だけ時間をもらい、映画を観たりと初めてのデートを楽しむネイル。ミニたちにまるで最後の別れかのような行動をとり、ユヌにも率直な気持ちを伝えて関係を整理。そしてシュトレーゼマンには「ユジンを留学に連れて行ってほしい」と告げ、姿を消してしまう。時を同じくして、ネイルは優勝すれば留学できる、国際コンクールの出場資格を得る。しかしユジンへの思いを絶つべく、その連絡を受けても故郷の済州島に滞在したままソウルに戻ろうとしない。ネイルとユジンはすれ違ったまま、R☆Sオケは公演の日を迎える。ユジンの指揮でイルラクがソリストを務めた演奏は大成功。公演を終えたユジンはユヌに促され、ネイルのいる済州島に向かうために空港へ。トラウマを乗り越え、二人は再会する。
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- ユジンは自身に催眠術をかけたネイルの想いを知り、彼女を抱きしめる。ネイルはギリギリで国際コンクールに出願し、ユジンとともにヨーロッパへ旅立つ。ユジンとの留学生活を先取りとばかりにはしゃぐネイルだったが、参加者のレベルの高さにすっかり自信をなくしてしまう。そんなネイルにユジンは、ねだられていたカップルリングをプレゼントし、入賞するよう励ます。しかし申請書のスペルミスが発覚し、コンクールに出場できないことになってしまい……。危機を救ったのは、審査員として参加していたユジンの父ドンウだった。一方、ソウルではR☆Sオケがユヌの指揮で練習に励んでいた。リハーサルをしながら、ネイルとの出会いからこれまでを回想するユヌ。団員の演奏にも自信が満ち溢れていた。コンクールを終えたネイルもユジンとともにヨーロッパから帰国。それぞれの新たな出発に向けて、ユジンとネイル、R☆Sオケのメンバーで最後の演奏を披露する。
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