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キン・フーは真のアーティストだーー『キン・フー 武俠映画の王 後編』上映|台湾映画の“いま”

 『キン・フー 武俠映画の王 後編』ポスター

2000年以降の台湾映画の新しい流れがどのように"いま"に繋がってきたのか、そして"いま"何が起きているのかをお届けする台湾文化センターとアジアンパラダイス共催の台湾映画上映&トークイベント「台湾映画の"いま"」。

7月29日(土)に上映されたのは、武侠映画の王キン・フー監督の作品と映画人生を記録したドキュメンタリー『キン・フー 武俠映画の王(原題:大俠胡金銓)後編』。キン・フーから影響を受けたクリエイターたちの証言で構成された後編だ。

\前編の記事はこちら/

前編ではキン・フー監督をよく知る様々な映画人の証言で、作品の魅力やその製作過程についてつづられているが、後編ではキン・フー監督の素顔に迫り、これまで語られることのなかったアメリカでの生活と創造への焦燥、孤独感なども明かされる。

前回同様、武侠映画の根強いコアなファンだけでなく、キン・フー監督や武侠映画にあまり親しみのない方も数多く参加。前編と雰囲気の異なるキン・フー監督の新作製作途中での急死や周りの人々の思いに、多くの方が胸を揺さぶられたようで、アンケートからは「万全な状態で復活を賭けた映画を撮りたいって思いが仇になったのは…。周囲の人達にとっても何とも言えない哀しみを誘う最期、どんな映画になったんだろう?見てみたかった」「後半は涙をこらえることができなかったが、キン・フー監督に関わった人たちが懐かしく時には悲しく思い出を語る姿、またこのドキュメンタリーの監督の"キン・フー監督は純粋な人でした"という言葉が心に残った」「非常に胸打たれた。映画は見ていても晩年の孤独は存じ上げなかったので…最後の作品が完成できていたらと悲しい気持ちになる」「彼について語る友人や後輩たちが、涙ながらに彼の後半生を語る様子を見ると、皆、無念や後悔を感じているのだなと思うと同時に、皆が彼を愛して慕っていたのだと感じた。キン・フーは真のアーティストだ」などの感想が寄せられた。

上映後のアフタートークでは、林靖傑(リン・チンジエ)監督からのメッセージも到着。

林靖傑(リン・チンジエ)監督からのメッセージ
「『キン・フー 武俠映画の王』をご覧いただきありがとうございます。後編を見て頂いた皆様の心は揺り動かされ感動や悲しみを感じられたかもしれません。 重要なことはこの作品を通してとても純粋な創作者キン・フー監督を見ていただけることです。 監督は満足している時も失意の際にも、 一生この純粋さを保持していました。 どんなお仕事をされている方でも、たぶんこのような瞬間があったと思います。ある種の非常に非常に純粋な状態で、自分がしたいことをするという瞬間です。 また、その時には"生命"はこういうものだろうとこのような純粋さは素晴らしいと感じたと思います。 キン・フー監督に感謝します。 私にこのドキュメンタリーを制作する機会をくださり、キン・フー監督の生命を通して "生命"はこういうものだと気づきを与えてくれました。 監督の純粋な"生命"に感謝しています。ありがとうございます」


また、アフタートークのゲストにキン・フー監督のインタビューと資料が満載の本「キン・フー武侠電影作法」の著者で映画評論家の宇田川幸洋さんが登壇。 監督に初めてお会いした時の印象や、監督の晩年に寄り添った女性に葬儀で会った時のエピソードなど、貴重なお話しを語ってくれた。このトークの模様は、現在下記で公開中。(※映像は、音声と静止画で構成)

◆アフタートーク映像
https://v.classtream.jp/tw-movie/#/player?akey=4cfd53761b31d8aaca60e96ea005e00f

宇田川幸洋さん
宇田川幸洋さん

次回「台湾映画の"いま"」上映作品は、8月26日(土)『ハヨン一家〜タイヤル族のスピリット(原題:哈勇家/GAGA)』。三世代のタイヤル族の家族を描いたヒューマンドラマが上映される。

台湾映画の“いま”
開催日程:2023年4月〜10月(7回)
スケジュールはこちら
https://www.cinemart.co.jp/article/news/20230405007222.html

開催形式:会場(台湾文化センター 定員50名)+オンライン
参加:無料 事前申し込み制。
スピーカー:江口洋子(台湾映画コーディネーター、アジアンパラダイス主宰)

主催:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター/アジアンパラダイス
協力:映画各社

イベント形式:会場(定員50名)とオンラインによる映画の上映とトーク
(監督や俳優のムービーメッセージ、テーマトーク、台湾映画界の最新情報)
※各回の申込みの詳細は、以下のWebサイトで告知

台湾文化センター:https://jp.taiwan.culture.tw
アジアンパラダイス:http://www.asianparadise.net

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