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【最新映画in台湾】ケント・ツァイの優しさを共演相手が絶賛!『不能流淚的悲傷(原題)』台湾公開中

ニュース提供元:華映娯楽


香港の新世代監督タン・ジアフイ(唐家輝)の青春ラブストーリー『不能流淚的悲傷(原題)』(仮訳:泣けない悲しさ)が4月21日より台湾全域で公開された。主演はケント・ツァイ(蔡凡熙)とホー・ランドウ(何藍逗)。デビッド・ワン(王耀慶)やグレッグ・ハン(許光漢)も出演する。

  『不能流淚的悲傷』ポスター

生涯を共にすると誓った幼なじみの趙心卉(ホー・ランドウ)と林漢聰(ケント・ツァイ)。しかし遠距離や家族のしがらみ、趙心卉に思いを寄せる先輩の陳孝名(グレッグ・ハン)の告白などにより、二人は別れを繰り返す。そんなとき、隣人のおじさん(デビッド・ワン)の一途な愛に触れ、趙心卉の心が揺さぶられる。趙心卉は失った恋人を見つけ出し、運命の愛を手に入れることができるのか?

趙心卉が林漢聰に久しぶりに再会するシーンでは、大きな地震が起き建物が倒壊する。キーポイントとなる重要なシーンのため、制作チームは巨額を投じて山に本物の木造家屋を建て、この撮影に臨んだ。林漢聰を演じたケント・ツァイは、「地面は土やら虫やら自然なものでいっぱいですし、身体中を汚して特殊メイクで傷もつけました。また木材の下敷きになる設定なので、身動きが取れない状況です」と撮影時の状況を説明し、体を酷使したけれど一番気持ちいがいいシーンだったと明かした。演技力だけでなく肉体的な試練も感じたそうで、木材に埋もれていくだけでスパイ映画を演じるようでもあり、小道具にぶつからないようにするためにはアクション映画のように慎重に体を駆使する必要があったと当時を振り返った。

『不能流淚的悲傷』場面写真1

一方、可愛らしい名の響きを持つホー・ランドウは、中国の青春映画『最好的我們』で台湾興行収入20億ニュー台湾ドルを記録し、将来性があるスターとして注目を浴びる若手俳優の一人。『不能流淚的悲傷』では、ケント・ツァイに出会い遠距離恋愛に苦しむ役を演じる。ホー・ランドウは地震のシーンが一番チャレンジングだったとした上で、「中途半端に崩れない状態にした家を、カメラに写らない場所に隠れたスタッフがピアノ線で引っ張って家を倒すんです。カメラは私の前景から撮り、次に背景を撮りますが、家を倒壊させるのと同時なので、全員がぴったり呼吸を合わせる必要がありました」と、自分だけでなく現場のスタッフにも多くの苦労があったことを明かした。また「生きるか死ぬかという瀬戸際でも、林漢聰は自分が死んでも相手に生きていてほしいと固い意志があります。これは簡単なことではなく、とても勇敢なことです」と相手役のキャラを高く評価。さらに「風が強い中で何度も撮影したのですが、寒くて私が疲れていると知ったケントは、体力補給のために私の大好きなポテトチップスを買ってくれたんです。とても感動しました」と、ケント・ツァイがとても優しく思いやりがある人だと絶賛した。

『不能流淚的悲傷』場面写真2

キャスト二人と製作陣が苦労して作り上げたこのシーンは、ケント・ツァイがホー・ランドウを救うという英雄的な側面を見せており、緊迫した状況でありながらも愛に溢れた仕上がりになっている。監督のタン・ジアフイは「少し特殊な恋愛映画です。ラストにちょっとしたどんでん返しを作ったので、必ず最後までご覧ください。さまざまな思いや愛を信じられると思います」と胸を張った。

『不能流淚的悲傷』場面写真3

『不能流淚的悲傷』場面写真4

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。

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