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【鑑賞コラム】「策略ロマンス」“あざと可愛い”サバイバルガール×天邪鬼な"時代劇美男"が魅せるミステリー・ロマンス

 
©Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

口コミから人気が爆発し、中国ドラマ界に旋風を巻き起こした話題作「策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~」。

「恋愛できない僕のカノジョ」でキュートなヒロインを演じたチャオ・シンが、本作では望む未来を手に入れるため、持ち前の知性と行動力を発揮し強く生き抜いていくヒロイン秋嫣(しゅうえん)を熱演。そんな彼女とロマンスを繰り広げる冷徹で頭のキレる検校史・梁翊(りょうよく)には、「独孤伽羅~皇后の願いから」の悪役で大ブレイクを果たし、“時代劇美男”として日本でも人気の高いシュー・ジェンシーが演じている。

このたび、キレ者男女が心理戦を繰り広げながらも次第に惹かれ合う“策略系”ミステリー・ラブコメ史劇「策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~」の魅力に迫るコラムが到着した。

逆境ヒロインの魅力は「あざとくて何が悪いの?」

中国ドラマの時代劇ヒロインは、躍動的なキャラクターが多い。家族のため、国のため、自ら戦う道を選ぶ、強くて賢いお姫様だったり、出自の秘密がある刺客だったり、ワケあって男装して生きるが、ものすごい才能をもっていたり……。そんな彼女の放つ唯一無二の魅力に気づく眉目秀麗&文武両道な男子が必ずいて、愛が育まれ、試練があり、別離し、波乱万丈な展開が描かれる。

素敵だなぁと思う一方で、もし自分がこの時代の人間ならと考えてしまう。その時代においては “破天荒な考えの持ち主”の主人公が、窮屈な世界を変える様子には胸がすくが、なにせ、なにかと不自由だ、掟も多い。そもそも、ものすごく不公平だ!(苦笑) 。

そんなわけで、中国で口コミから火がついたというラブコメ史劇「策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~」の冒頭シーンには、正直、のけぞってしまった。なぜって、チャオ・シン演じるヒロイン、秋嫣(しゅうえん)の境遇があまりにも…不憫すぎたから。


©Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

秋嫣は、それなりの名家ではあるものの庶子ゆえに屋敷で身を潜めて生きてきた女性だ。ところが、親の命令で決まった武将の家の息子(当然面識ゼロ)との婚礼中に、新郎が血を吐いて死亡。新郎の実家からの星回りのせいだと責められ、あろうことか「殉死」を求められる。なんとか殉死を回避するも、今度は生涯夫を弔えと「出家」を命じられるのだ(ここまでまだ1話)。なんてこった!

この逆境を乗り切るべく、死の謎を解明しようと奔走する秋嫣。そもそも新郎の遺体の様子から他殺を疑うのだから、ただものじゃない。彼女は、持ち前の知恵と策をめぐらせ、自分の目で証拠を探し、真実に近づいていく(こうでなくっちゃ!)。その結果、あっとおどろく事件の真相が明らかになり、秋嫣自身はもちろん、ひいては家をも守ることになる。

と、ここまでなら、よくある賢いヒロインだ。でも今回は一味違う。いまふうにいえば「あざとくてなにが悪いの?」が加わるのである。

“時代劇美男”シュー・ジェンシーが戦うヒロインを応援!

「どうして女は欲望を押し込め口にも出せないの?」

これは、秋嫣が敬愛する継母(愛情深い人物)に胸の内を明かすシーンでのセリフだが、政略結婚でも、お金のための人身御供のような側室でもなく、自分を大切にしてくれる人に添い遂げることを願う。もっといえば、「自分の人生は自分で決めたい」彼女は、その資格を得ようと、あの手この手の策略をはりめぐらせ、想い人との縁を手にしていくのである(ただし、その相手は運命の人ではなかったが)。ちょっと短絡的なことは否定しないが、この環境から抜け出すには、そうせざるをえまいと理解する。むしろ、そうやって自分の手で道を切り開く、最強のサバイバルガールであり、家という重荷を背負いながらも誰よりも自由を求めて戦う彼女を応援したくなる。


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と、同時に、そんな彼女のあざとい策略を、「ずる賢い」「女狐」「生意気」と毛嫌いしつつも、ぎりぎりのところでその真意を理解し、手を差し伸べるミステリアスな役人・梁翊(りょうよく)に、がぜんときめくように。演じているのは、「鳳凰伝 ~永遠(とわ)の約束~」や「鳳星(ほうせい)の姫~天空の女神と宿命の愛~」で活躍し、“時代劇美男”と呼ばれるシュー・ジェンシー。腹黒感満載の冷たい言動とは裏腹の素敵男子ぶりを発揮している。


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強いヒロインの生き方を応援する梁翊、ツンツンにもほどがある!?

「権力思考でも 正義は捨ててない」。

これは秋嫣が、梁翊こそがかつての自分の恩人と気づき、その後のいくつかの誤解が解けたあとに発した梁翊評だ。実は、梁翊には国の汚職官吏を減らすこと、来る敵国との戦に備えた軍備の補強、父親の死の真相究明という本懐がある。だが、「掟を変えるには力が必要だ」と、やや偏屈になっている皇帝のわがままに応じ、ときには真実を曲げても権力者に取り入る。便宜を図ることもいとわない。本心を知らなければ、出世欲の強い奸臣にしか見えず、当然敵も多い。そんな彼が、秋嫣のさまざまな策略に気づかないわけもなく、何度も邪魔し、さらには利用するのだ。

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だが、自分を、家を、正義を守るために必死で策略を練る秋嫣と幾度となくぶつかり、「欺瞞」だと思っていた彼女の生き方、切実な考えを知るたびに、自分のなかの「正義」を触発され、はじめの考えとは別の行動にでる梁翊。その天邪鬼なかっこよさにさっそく目を奪われていく。そして、知らず知らずに秋嫣の惹かれていくと同時に、その正体が、かつて自分が助けた少女と気付いてからの立ち振る舞いといったら! 梁翊、ツンツンにもほどがある(笑)。

「しかめっ面が笑ったら、気味が悪い」と言いながら秋嫣に見惚れていたことをごまかすしぐさ、ちょっと首をかしげながら秋嫣の反応をのぞきこみ、その表情や反応に満足そうにうなずいてから見せる照れ笑いもいい。嫉妬心や心配のあまり青白くさせた怒りの表情も忘れ難い。一方で、命の危険も度々で、ときに手かせでつながりながら(まさに「一蓮托生コンビ」)、ともに戦い、互いを守り抜く姿には惚れ惚れする。もちろん、弓や剣の鍛錬中の肉体美も絶品だ。

だが、なによりも、梁翊に魅力を感じるのは、秋嫣がめざす道、その世界を理解し、(この時代のノーマルな)自分の考えを押し通さない姿だった。これは終盤のエピソードなので詳細は避けるが、ヒロインを生涯かけて愛し、彼女の夢を自分のフィールドのなかで叶えてあげる(いわゆる御曹司にありがちの)「保護者」「庇護者」ではない姿がそこにあった。


©Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

考えてみれば、現在はどこのドラマも強いヒロインの全盛期だ。とにかく負けず嫌いヒロインのことを「変わった女」だけど、リスペクトし、その生き方を応援し、尊重するパートナーが現れる。その時代劇版が、『策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~』の梁翊なのだと思っている。『策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~』はU-NEXT で独占先行配信中、DVD リリース中。

ライター:杉本真理

「策略ロマンス~謎解きの鍵は運命の恋~」
U-NEXT にて独占先行配信中!
DVD-SET1 発売中/DVD-SET2 2023 年4 月5 日(水)発売
DVD-SET3 2023 年5 月3 日(水)発売 各17,600 円(税抜16,000 円)
※同時レンタルDVD リリース
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
©Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

公式サイト:https://kandera.jp/sp/sakuroma/
トレーラー:https://youtu.be/xlWja71YJCE
第1 話特別公開:https://youtu.be/Tn6tFflKI8w

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