ニュース提供元：GTV八大テレビ（八大電視）

台湾のオンライン書店「博客來」で発売後1カ月にわたり売上ランキング1位、また「一番ドラマ化してほしいBL小説」にも選ばれた小説『奇蹟』。八大テレビ（八大電視／GTV）は3月1日、『奇蹟』を原作とした同名ドラマが中壢（台湾桃園市）でクランクインしたことを発表した。

「愛的奧特萊斯（原題）」で、電視金鐘奨ミニドラマ・テレビ映画部門の新人賞を受賞したルイス・ジャン（姜典）をはじめ、カイ・シュー（徐愷）、タロ・リン（林毓桐）、ナット・チェン（陳柏文）ら新世代の若手俳優が主要キャストを務める。そのほかイエ・エン（葉思）、ATOM BOYZ（原子少年）のボボ・ルオ（羅奕傑）、ウェイン・ソン（宋偉恩）、アンガス・シェ（謝承均）、リアンジァー（亮哲）、ヤン・リエ（楊烈）ら演技俳優も参加、エンディング曲は「Be Loved in House 約・定～I Do」「正負之間～Plus & Minus」につづき再び “BLのキューピッド”エイミー・アイ（艾雨帆）が担当し、BLドラマの新境地を切り開く。

「奇蹟」の制作にあたり、文化内容策進院（台湾クリエイティブ・コンテンツ・エージェンシー、略称TAICCA）のほか、八大テレビ、日本のRakuten TV、エスピーオー、ビデオマーケットがタッグを組んだ。プロデューサーのアニタ・ソン（宋鎵琳）は「名作の映像化は初めてなので、期待と挑戦に満ちています。台湾と日本が再び共同制作することで、より良い化学反応が起きることが楽しみです。このタイトルのように、奇跡はいつも価値ある瞬間に訪れるでしょう」と、期待をにじませた。

「We Best Love」シリーズや「My Tooth Your Love ラブリー・クリニック」など人気BLドラマの脚本を手掛け、原作の著者でもあるリン・ペイユー（林珮瑜）は自ら脚本とプロデュースを務める。「小説の執筆中から映像化を心待ちにしていました。台湾と日本が力を合わせて共同制作できること自体が奇跡です。キャンパスと黒社会という二つの世界を掛け合わせることで、また違ったスタイルの作品を作り上げ、BLドラマにもっと面白いストーリーを打ち出せればと思います」と述べた。

「おんなの幸せマニュアル 俗女養成記」の2シーズン両作で、ゲイの弟役を生き生きと演じたウェイン・ソンは、これまでのイメージから脱却し黒社会のボスを演じる。「リン・ペイユーさんの作品世界で、人の心を動かす愛あるキャラクターを演じられることが楽しみです」と語った。今年公開されたマフィア映画『山中森林（原題）』に出演しているカイ・シューは、「范哲睿役に自分を選んでいただきありがとうございます。みんなと出会えたことが奇跡です。私たちに原作を映像化する魔力があることを祈っています」と意欲を見せた。初めて主演を務めるタロ・リンは、「僕にとって初めてのドラマ作品です。白宗易というキャラクターが皆さんの心に深く刻まれ、何より『奇蹟』を気に入っていただけたらと思います」、ルイス・ジャンは「愛にあふれた作品なので、皆さんにも愛を感じていただけると思います」、ナット・チェンは「愛の力は本当に偉大です。自分をしっかり持っていればどんな困難も乗り越え、奇跡を起こすことができます」と、それぞれ作品への思いを熱く語った。

カイ・シュー（左）、タロ・リン（右）

ナット・チェン（左）、ルイス・ジャン（右）

翻訳・編集：二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年５月、張克柔（字幕翻訳家・通訳者）との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前　台湾華語リーディング』（三修社）を上梓。