Cinem@rt エスピーオーが運営するアジアカルチャーメディア

【最新映画in台湾】チャン・ティンフー&ソニア・ユアン共演!20年以上に及ぶ純愛を描いた『你在我心上(原題)』10月台湾公開

ニュース提供元:甲上娯楽


「痞子蔡」の名で親しまれる純愛小説の教祖ツァイ・ジーホン(蔡智恒)の『國語推行員』が、 『你在我心上(原題)』(仮訳:君は僕の心の中に)として映画化されることがわかった。監督はリン・ジンホー(林錦和)、主演は人気バラエティー番組「全明星運動會」で大活躍のチャン・ティンフー(張庭瑚)と、アカデミー賞の国際長編映画賞作品『ドライブ・マイ・カー』に出演したソニア・ユアン(袁子芸)。

 

物語の舞台は、学校で「国語」以外の言葉を話すと罰せられた80年代。流暢な台湾語を話す学級委員の蔡志常(チャン・ティンフー)は、台湾語を話した同級生を戒める「国語推進委員」の邱素芬(ソニア・ユアン)とは敵対関係にあった。蔡志常にとって、最初は目障りな存在だった邱素芬だが、彼女を知るにつれ好きになっていく。

思いを秘めたまま高校を卒業し、国立大学に合格した蔡志常。受験に失敗した邱素芬とは、運命に導かれるように別の道へと進み、再会とすれ違いを繰り返す。やがて長いときが流れ、再び出会う二人。蔡志常は20年越しの思いのため、ついに一歩踏み出す決意をする……。

フレッシュな制服姿を披露する主演二人は、今回が初共演。チャン・ティンフーは、邱素芬を20年以上思い続ける自身の役柄について、「現代にも蔡志常のように一途な男性はいるかもしれません。しかし、当時は頻繁に連絡を取り合ったり、会ったりするのが容易ではない時代。一度機会を逃したら、もう会う機会はないかもしれないのに、邱素芬への気持ちは揺るぎませんでした」と説明する。

また、撮影時印象に残った思い出として、台湾語を話した罰として教師にお尻を打たれるシーンを挙げた。「タオルを3枚仕込んでいたので大丈夫だと思っていたのですが、家に帰って見てみたらお尻が青黒くなっていました。ですから、あのシーンの表情は演技じゃないですよ」と明かす。実は、この厳しい教師を演じたのは、人気タレントのタオ・ジンイン(陶晶瑩)。また夫のリー・リーレン(李李仁)も、邱素芬の父役として出演している。理想の夫婦として知られる二人の特別出演も話題だ。

ティザー映像とメインビジュアルの解禁以来、「当時は痞子蔡を読んでいた」、「予告を見て思わず涙がこぼれた」など多くのコメントが寄せられている。また「当時は、よく罰金を取られてお昼ご飯を食べるお金がなくなった」、「台湾語を一言しゃべるだけで、うさぎ跳びや運動場を走らされたりしたことを思い出す」など、「國語推行員」について熱く語られると同時に、原作小説も絶賛されている。原作者のツァイ・ジーホンは、物語の大部分は自分自身や友人の経験を反映したもので、「学校で台湾語を話したら罰金」というエピソードは本当にあったとティザー映像で明かしている。

また、メインビジュアルの「長い間一人の人を好きでいられるのは、幸せなこと」というフレーズからは、恋愛に対する当時の若者の一途さと真剣さ、そして青春時代独特の雰囲気が伝わってくる。携帯電話もなく、すぐに連絡を取れる手段がなかった時代、恋愛するのは一苦労だが人との関係はシンプルだ。一方今の時代、連絡は便利になったとはいえ、心まで通じ合っているとは限らない。ツァイ・ジーホンは「いつの時代も、恋はシンプルで美しいもの。複雑なのは環境です」と語った。

青春映画 『你在我心上』は、10月21日より台湾全域で公開予定。

◆メイキング映像

翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。

記事の更新情報を
Twitter、Facebookでお届け!

TOP