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【座談会】イ・ジュンギファン座談会2021 第二部・後編「様々な女性たちのドラマ」《ネタバレあり》

イ・ジュンギ主演最新作「悪の花」のDVDリリースを記念し、俳優イ・ジュンギの魅力をファンの方に語っていただくオンライン座談会を実施! その模様を第一部、第二部と分けてお届けいたします。本日は第二部・後編! サスペンスの仮面をかぶった究極のラブロマンス、「悪の花」。普通のサスペンスとは違う、純愛サスペンス「悪の花」の魅力についてファンの皆さんに語ってもらいました。(対談実施:2021年11月)
※座談会第二部は「悪の花」の結末に触れています。ドラマ視聴後に読むことをお勧めします。

第二部・前編「イ・ジュンギファンから見て「悪の花」どうだった?」はこちら

【参加者】
☺ミルキーさん 2007年よりファン歴 約14年。きっかけは「マイガール」
☺ラビさん 2006年よりファン歴 約15年。きっかけは『王の男』
☺エリさん 2017年よりファン歴 約4年。きっかけは「麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜」
聞き手 高橋尚子さん(編集・ライター)


高橋尚子さん 「悪の花」は主演のイ・ジュンギを筆頭に演技巧者ぞろいで、それぞれの関係性もスリリングで胸を揺さぶるものがありました。ヒョンス以外で心に残ったキャラクターやエピソードはありますか?

エリさん 私は自分が母親なので、母親の目線で観てしまうんです。例えば、ウナの存在ってすごく大きくて、きっとヒョンスがウナに教えてもらったことはたくさんあるんだろうなって思って。ヒョンスとウナって笑顔が一緒なんですね。そういう笑い方さえも全部ウナに教えてもらったんじゃないかなって。
  
それと、ウナは色んな人と手をつなぐシーンがあるんです。祖母のミジャと手をつないだり、ヒョンスの姉のヘスと手をつないだり。本当にちっちゃな手なんだけど、たぶんすごくあったかくて、心を閉ざして生きてきた彼女たちにも伝わるものが何かあった気がするんです。そのシーンがとっても印象に残ってます。


ウナとのやりとりはミジャの心を溶かしていく
© STUDIO DRAGON CORPORATION

高橋さん ウナはすべてのキャラクターたちの潤滑油になっていましたよね。

エリさん はい。それと、ミジャはヒョンスと実の息子ヒソンと、どちらも本当は愛していたんじゃないかなって思って。「可愛い天使を自分がこんな風にしてしまった」っていうミジャのセリフがあったんですけど、そうやって自分のせいだ自分のせいだって思いながら、息子のヒソンを見ていて。そこに息子の替え玉としてヒョンスが現れて、心のどこかでヒョンスに助けを求めていたんじゃないかと思うんです。それがとても切なくもありました。

高橋さん ミジャはミジャなりに、冷たい態度ではあるけれど、ヒョンスにも愛情があるんだなっていうのがちょっとだけ見え隠れするシーンもあって、その辺も上手いなって思って見ていました。こうしてみると、様々な母親たち、親たちのドラマでもあったわけですね。

ラビさん ヘスとジウォンの間に流れる緊張感みたいなものも面白かったですね。ヘスは姉としてヒョンスを守るために行動を起こそうとするんですけど、そんなヘスにジウォンは「お姉さんがいつまでも彼を守る必要はない。今は私がいる」みたいなことを言うんですよね。やきもちなのか、なんなのか。ヒョンスをめぐる姉と妻のちょっとしたバトルが、面白かったです。

それと、真のサイコパスだった本物のヒソンですね。キム・ジフンさんが演じていましたが、兵役中にジュンギと一緒に広報支援隊にいて、そのときものすごく仲良しなんだなぁって思ったくらいで。失礼ながら、私、彼の出演作を観たことなかったので、え!こんな表情でこんな演技するの?って、本当に背筋が凍るくらい狂気を感じたので、すごい俳優さんなんだなって思いました。


キム・ジフンの狂気溢れる演技は圧巻!
© STUDIO DRAGON CORPORATION

ミルキーさん 私は共演者もですが、いつも映像が気になるタイプなんです。「悪の花」では特にカメラワークが巧妙で、監督のすごさを感じましたね。ヒョンスの自宅の建物を映すときも、秘密が隠された地下と、幸せな生活空間である地上階を対比的に見せたり、ヒョンスが鏡に向かって表情の練習をする場面では、背後の鏡にさまざまなヒョンスの表情を映し出していたり、そういうもので二面性を出していて、ゾクゾクしました。

それと、釣り堀の水槽にヒョンスが沈められていく場面ですね。1話の冒頭にもそのシーンの映像が効果的に使われていますが、水中で瀕死の大変な状況なのに、本当に美しくて。忘れられないシーンです。

高橋さん そうですね。演出・脚本・俳優の演技、どこを切り取ってもスキがなく、何かしらの意味があって、語りたくなるような深さがあるドラマでした。それと、エリさんも話していましたが、これまでのイ・ジュンギのキャラクターは物語を牽引していくようなヒーロー的魅力がありましたが、このドラマのヒョンスは、牽引というより吸引されるような、ブラックホールのような魅力があって、ずっと目が離せない。観れば確実にハマるはずなので、ファン以外の方にも、ぜひ観て欲しいです!


釣り堀の水槽でのシーン。危機迫る状況ながら、美しい
© STUDIO DRAGON CORPORATION


TEXT:高橋尚子
協力:himeさん、文美香さん
編集:Cinem@rt編集部


「悪の花」リリース情報
DVD-BOX1)2021年12月3日(金)発売 【映像特典】メイキング 【封入特典】ブックレット
DVD-BOX2)2021年12月24日(金)発売 【映像特典】メイキング、イ・ジュンギインタビュー 【封入特典】ブックレット 各16,500円(税込)
レンタルDVD)vol.1~vol.8:2021年12月3日(金)よりレンタル開始 vol.9~vol.16:2022年1月7日(金)よりレンタル開始

2020年|韓国|音声:オリジナル韓国語・字幕:日本語|発売・販売元:エスピーオー
© STUDIO DRAGON CORPORATION

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