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【最新ドラマin台湾】『親愛なる君へ』チェン・ヨウジエ監督、ドラマ「超感應學園」に厳格な父役で特別出演

ニュース提供元:八大テレビ(八大電視/GTV)

2020年金馬奨で最優秀監督賞にノミネートされた『親愛なる君へ』(原題:親愛的房客)の監督チェン・ヨウジエ(鄭有傑)が、八大テレビ(八大電視/GTV)で放送中のファンタジードラマ「超感應學園(原題)」に役者として出演した。

9月18日放送の14話では、ヨウジエ演じる保守的で融通のきかない厳格な父親が、息子がトランスジェンダーと知り感情的になるが、その後、取り返しのつかない悲しいことが起きてしまう。死後も父の理解を切望する息子は、自分の魂を超自然感應クラブの副部長の体に憑依させることを選択する。やがて父は、ようやく息子の死と向き合い、理解への一歩を踏み出した……。

◆「超感應學園(原題)」第14話予告


ヨウジエは、息子が亡くなり、とめどなく泣いたシーンについて「あのシーンの撮影は実はとても急いでいたが、最初は涙が出てこなかった。そんなとき、そばにいたケニー・チェン(陳廷軒)が何気なく言った『父親ってものは、なぜあんなに強がりなんだ』という言葉で、思わず号泣してしまった」と振り返った。

ヨウジエは、自分の役を実際に身近にいるような人物だと表現する。「この父親は、こうあるべきという昔ながらの固定観念に固執している。たとえ最愛の人を傷つけ、自分の人生を壊しても、なお真実に向き合おうとしないのは、認めてしまえば自分の過去を全否定することになるから。だからこそ彼は、自分の行動をさらに極端な方法で正当化するしかない」とし、この人物を通して「可惡之人必有可憐之處(嫌な奴にも同情すべき点がある)」という言葉を実証した。

また、ヨウジエは「時に価値観の違いから感情的になり、一生後悔するようなことをするかもしれない。しかし家族と過ごせる時間には限りがある。間に合わなくなる前に家族を大切にすべきだと本作を通して伝えたい」と、感慨深げに話した。

一方、劇中だけでなく、プライベートでも非常に仲がいいケント・ツァイ(蔡凡熙)とホン・チュンジュン(洪群鈞)は、感動的な友情シーンを演じている。ケント演じる石少華は、チュンジュン演じる甘祚良に憑依した霊を祓うために、命をかけて霊の願いをかなえる。その過程でサンドバッグばりに袋叩きにされるシーンについて、ケントは「デビュー以来、殴られる役ばかり演じているけど、実は殴られるのは気持ちがいい。日常では滅多にないことだから、人生で殴られた経験も増える」と笑った。



翻訳・編集:二瓶里美
編集者、ライター。2014年より台湾在住。中華圏のエンターテインメント誌、旅行情報誌、中国語教材などの執筆・編集に携わる。2020年5月、張克柔(字幕翻訳家・通訳者)との共著『日本人が知りたい台湾人の当たり前 台湾華語リーディング』(三修社)を上梓。2017年4月より、ラジオ番組「Asian Breeze」では台湾の現地情報を発信するコーナーを担当中。

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