【名優チャン・ヒョク特集】「マイダス」インタビュー
多種多様なキャラクターを見事に演じ分けてきた俳優、チャン・ヒョク。
彼が初の刑事役に挑戦したヒューマンドラマ「ボイス~112の奇跡~」のセル&レンタルDVDが好評リリース中。これを記念し、チャン・ヒョクの過去作コメント&インタビューを一挙掲載!
【名優チャン・ヒョク特集】
「ありがとうございます」スペシャルコメント:2017.12.11更新
「マイダス」インタビュー:2017.12.12更新
「輝くか、狂うか」インタビュー動画:2017.12.13更新
「ボイス~112の奇跡~」公式サイト
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「マイダス」チャン・ヒョクインタビュー
※このインタビューは2012年に行われたものです。
- 「マイダス」の出演を決めたきっかけは?
「マイダス」でキム・ドヒョンというキャラクターから表現される様々な魅力を面白いと感じました。
例えば、とても人間味のある人だが、ストーリーの構成上、感情を表現することにおいて、とても簡潔に話し、型にはまっている人なので、少し不自然に見えてしまう...そういう人です。
日常から離れれば離れるほど、自分の夢には近づくことができますが、その日常に対する恋しさはより大きくなってしまう。そういう哀れさも多かったです。
初めての経済専門ドラマというジャンルであることもポイントで、その中にある戦略的な部分に対する面白さも確かにありました。
そして、キャラクターがストーリーの中でしっかり表現されていることがとてもよかったです。
ドラマを作っていく演出家が「いかさま師~タチャ」のカン監督さんで、監督さんとは2回目の作品でしたので、コミュニケーションもうまくとれるのではないかと思いましたね。
- 前作「チュノ~推奴~」では追いかけられる奴隷でしたが、「マイダス」では天才ファンド・マネージャーに出世しました。天才的な投資感覚を持つ実欲者の「キム・ドヒョン」の人生を演じた感想を聞かせてください。
"タイトなワイシャツにタイトな結び目のネクタイ"の雰囲気が、キム・ドヒョンという人物を表す最も適した表現ではないかと思います。
劇が後半に進めば進むほど、意図的にネクタイの結び目をルーズにして、より自由になりたい!という感じを表現しようとしました。
そのせいか、撮影が終わった後は少し気が緩むというか...楽になったという感覚がありました。
- ファンド・マネージャー出身の弁護士。一言でエリート中のエリートの「キム・ドヒョン」という人物を作り上げていく上で、特に気を使っていたところはありますか。
このキャラクターは天才的であるとよく言われますが、その天才的な感じよりも現実的に描く事がより重要だと思いました。
もちろん作品の中でドラマティックな内容を描きながらキャラクターを構築しようとすると、少しは非現実的なキャラクターになることもありますよね。
しかし、それでも客観的に現実的に、彼を表現しようと努力しました。
ドラマで描かれる経済的な状況においても、現実的なところがなかったのであれば、 視聴者がドラマそのものを受け入れられなかったのではと思います。
キム・ドヒョンという人物が欲望に目を奪われる前には、活気溢れる人でしたが、その後からは感情を抑える面が多いです。
演技の雰囲気も衣装に合わせましたね。でも、一番重要な点は、ファンドマネージャーであることを"現実的"に描き出すことでした。
衣装においても、濃い色のシャツやスーツをよく着るようになりますが、その以前はあまり目立たないキャジュアルでリラックスした服装が多かったです。
そして、ある事件をきっかけに裏切られた後は、敵をごまかすためにトレーニングの姿を見せるなど、衣装は状況に合わせて演技のブロッキング(視覚的な表現)に役立つものですから。
あとは、わざとファンドマネージャーのふりをする必要はないんです。
なぜなら、実際にファンドマネージャーだとか専門職の人って、あえて自分の職名をいちいち話さないですよね。その人がファンドマネージャーであることを相手もすでに知っており、その枠の中でお互いが行動しますから。
ドラマでもファンドマネージャーのふりをすると、現実的な人物には見えないので、むしろその中で生きることが大事ですね。
- 「マイダス」の「キム・ドヒョン」とチャン・ヒョクさんの似ている点や相違点がありましたら教えてください。
似ているところは人間的なことですかね。
でも実際に私はそんなに涙もろい人ではないんです。
どうしてか分かりませんが、涙がこぼれそうになっても、子供の頃からもなぜか我慢しなければいけない気がして、そして、涙を見せる事が恥ずかしいことだと思いました。
感情がこみ上げてくると、胸は熱くなります。
涙を流そうとすればすぐ涙が出てくるとは思いますが、いつも我慢しているので、筋肉が痛くなるぐらいです。
絶対泣かないというよりは、涙を流すことが普通の人より少ないということですかね。
- キム・ドヒョンは、ユ・イネに出会い、お金と欲望の虜になりますが、本当の幸せは、日常の素朴さと愛にあることを悟ります。チャン・ヒョクさんが日常で幸せを感じる瞬間はいつなのか聞きたいです。
その瞬間その瞬間です。日常でまったく同じ瞬間は無いのではないでしょうか。
いつもなにか出来事があるんです。大きい出来事も、小さい出来事も...。
私は子供がいるから、子供が怪我をするとそれが一つの出来事になり、また、ほめられるとそれも一つの出来事であって。
家で起こるすべてのことも、ある種の出来事ですからね。
ある友達に会うとしたら、その友達の人生についても話せますし、また、飲み会の席でお酒に酔い、昔の思い出に浸されたりする楽しさもあると思います。
仕事の時もそうです。
撮影だからといって、仕事だから緊張して硬くなるのではなく、移動時間に音楽を聴いたり、外の風景を楽しんだり、美味しいお店に訪れて「美味しい」と感じたりするなど...。
そういう日常の小さい出来事を肯定的に受け入れるかどうかの違いだと思います。
私の場合、そういった日常の小さな瞬間を肯定的に受け入れようとする方です。
- チャン・ヒョクさんが考えるドラマの魅力ポイントと「マイダス」を楽しめる見所を教えてください。
皆、囲碁や将棋のような戦略を繰り広げるものを一度は経験した事があると思います。
その中で自分がどのように攻撃し、敵を防ぎ守るかなどの戦略を考えたりするので、そのようなものだと考えながらドラマを見れば、面白く感じられるのではないかと思います。
経済専門ドラマとは言いますが、経済の動きを分析し、伝えるドキュメンタリーのようなものではありません。
その中で生きる人々を描き出したドラマです。
日常に戻りたくて奮闘する一人の男性を追いながら、その人を哀れに感じたり、共感したりする事ができると思います。
見所というよりは...見てください!ですね。
難しそう、と拒否しないでほしいです。
経済のエピソードで法的なことが扱われるからと、ステレオタイプを持って硬くて難しいドラマだろうと思わずに、ドラマのジャンルに拘束されずに、面白いドラマを一作見ると思ってほしいです。
難しい言葉が多く使われすぎて理解ができなかったりすることはないと思いますよ。
専門用語の大事さより、人物たちの心理的な部分にドラマがポイントを当てているので、
あまり難しいと考えずに楽しんでいただけたら幸いです。
- 俳優チャン・ヒョクさんにおいて、「マイダス」はどのような作品として記憶に残っていますか。
とても淡白なキャラクターのイメージを作り上げた、そういうドラマです。
キャラクターに様々な感情を入れながらストーリーを描いていく事が多いですが、「マイダス」のキャラクターはとても感情が抑えられて、制限されている部分が多く、淡白に表現をする演技のパターンが多かったんです。
そういう意味では、私にとっても独創的だったのではないかと思います。
- 最後に、「マイダス」を期待している日本のファンに一言。
「マイダス」というドラマで皆さんに挨拶することになりました。
俳優は、いつも足りないところを補おうとする習性があるらしいです。
今回も色々と足りないところを補おうと努力しましたが、いつも作品の終わりには心残りがありますね。
これからも自分の足りないところを補っていこうと努力する姿で皆さんに会いに行きます。ありがとうございます。
★作品紹介★
「マイダス」
「推奴~チュノ~」でKBS演技大賞を受賞したチャン・ヒョクが久々の現代劇に主演した作品。チュノとは全くタイプの異なる、冷徹で隙のない天才弁護士を熱演!
ワイルドなイメージからスタイリッシュなエリート像へ華麗なる転身を果たしている。
愛と欲望の天秤- のめりこむ、面白さ
貧しい家庭で育ったキム・ドヒョン(チャン・ヒョク)は、名門大学出身でファンドマネージャーとして成功。
さらに司法試験に合格し、研修を最も優秀な成績で終え、破格の待遇である法律事務所に入る。
ルックスも抜群だ。恋人のイ・ジョンヨン(イ・ミンジョン)との幸せな家庭を夢見ているが、財閥の娘で巨大ヘッジファンドの代表、ユ・イネ(キム・ヒエ)の提案を受けたことで、金のために自身のすべてを投げ出すことになるのだが...。
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